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2023年08月31日23:57

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8月31日 「人生案内(31)」「裸のランチ」見る

今日は、ソ連で1931年に製作された、ソ連で初めての劇場用のトーキー映画を見ました。
当時、世界中で絶賛された映画なのですが、日本語字幕付きはなかなか手に入らなかったのですが、英語版を見つけたので、見れました。
映画は出来たばかりのソ連のプロパガンダ的な部分が残っていて、冒頭に映画のメッセージ
を中年の男性が宣言します。
ソ連でも当時、社会問題になっていた浮浪児を扱っていて。
話は、浮浪児の主人公は、悪い親分にスリをさせられてますが。
一斉検挙で、浮浪児たちは矯正施設ではなく、コミューンみたいな所に行きます。
そこでは子供たちに製造業などの労働を覚えさせて、食事などの生活を満足に与えま
すが。春の雪解けで材料が滞ったりすると、不満に思った不良たちがコミューンの物を壊したりします。
モスクワに直談判に言っていたコミューンの責任者は、皆で町からの鉄道を敷こうと話します。
そんな中、悪い親分はコミューンの近くに酒場を経営して、コミューンにいた浮浪児たちを堕落
させようとして。酒場で大げんかになり、鉄道が完成する直前に浮浪児の一人は親分に刺殺される、が鉄道は完成するという話。
正直、話はかなり無理があります。
子供だけでどうやって鉄道を敷くのか。建設資金や材料や建設技術はどうしてるのか
と思わせますし。かつての親分が、コミューンの近くに酒場を作るのも無理があるし。しかも労働を続けたい孤児たちはピストルで居酒屋を脅して、撃ったりとかしてますが、重罪だと思いました。
あと演出も、家族像とかはステレオタイプだと思いますが。
でも、最初の音が付いた映画とは思えないほど、音は計算されてました。
喜んでる子供たちと、委員会が報告を受け取ったシーンをカットバックしてますが、歓声はそのまま繋げてたり、特に鳥の声とか蛙の鳴声が印象的です。
国策として製作しただけあって、良く出来た映画でした。
ソ連の映画史に残る名作を見たい方には、お勧めの映画だと思いました。

更にもう一本、1992年の今も最高の変態監督デビッド・クロネンバーグの映画を見ました。
悪趣味な監督で、この映画も余りにも趣味が合わないので見てなかったのですが。
たまには変な映画でも見てみようと、DVDを借りて見ました。
知合いのインディペンデント映画で、造形を使った知り合いは多くいますが。
気持ち悪い造形を使った映画では、これが最高傑作だと思います。
グロテスクな造形は、映画の中で登場させる場合に、物語としての説得力が必要なのですが。
この映画の場合は、麻薬中毒者で幻覚を見てて、インターゾーンという別世界に行ったという理由付けがあるので、感情移入ができます。
主人公は作家志望の害虫駆除屋さんですが、殺虫剤が麻薬のような成分があるのを知って使用してみると、警察で化け物を見るし、誤って妻を撃ち殺してしまいます。
酒場で、化け物の案内で、インターゾーンという北アフリカの土地に逃げますが。麻薬中毒者になってるからか、タイプライターが化け物に変身して、潜入捜査の指令を出してきます。
殺した妻とそっくりの女性に会い、その夫のタイプライターを借り、自分のタイプライターがそのタイプライターを食い殺して、やがて潜入捜査がインターゾーンを拠点とする麻薬密売組織に辿り着くという話です。
演技が良い、撮影や音楽が一流、というのは金が掛かっているので当然なのですが。
麻薬中毒者が作ったような無茶苦茶な話なのに、話が娯楽映画としてまとまるのが、流石です。
最高に良く出来た気持ちの悪い映画を見たい方には、これがお勧めだと思います。
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