mixiユーザー(id:249949)

2023年08月28日01:01

27 view

8月27日 「赤西蠣太」 「四十二番街」見る

今日は、早世した映画監督の伊丹万作の1936年の傑作を見ました。
志賀直哉の原作の時代劇をコミカルに映画化しているのですが。
何度か見たのですが、やっぱり良く出来てるのに関心してしまいます。
赤坂にある伊達藩の上屋敷で謀反を探りに、密偵の役で片岡千恵蔵が潜入するのですが。
二枚目な印象がある俳優なのに、この映画では飄々としたブ男を演じているのが面白いです。
赤西蠣太は、謀反を知って、記した日誌と共に仙台藩に知らせに帰ろうとするのですが。
突然、帰ると怪しまれるので、女性に振られたことにしようと。
武家屋敷で一番の美女の女中に恋文を書いて、馬鹿にされて、恥ずかしくなってて出たことにしようとしたら、彼女からの返事が返ってきません。
次にわざと恋文を廊下に落として、笑いものにされたから田舎に帰ったことにしようとするのですが。蠣太に一目置いている老女が手にしたため、内密にしてくれます。
やがて女中から返事が返ってきたら、恋愛にまずまずの返事だったので、とりあえず出るのですが。伊達藩の重臣に、笑いものにされたわけではないのに、突然旅立つのは可笑しいと気付かれて、赤西蠣太を追っ手が追いかけます。
密偵仲間は捕まり、しかし謀反は暴かれて、最後は悪い人は倒されます。
伊丹万作は名脚本家で、優れた監督作品も幾つも残しているのですが。これが最高傑作ではないかと思われます。
しかし残念ながら、敗戦でフィルムは全て存在せず、一部はテロップで物語を説明しておりました。
これは日本の映画人を代表する伊丹万作の代表作なので、是非、見る機会の方には見ていただきたい傑作だと思いました。

続けて、1933年のアメリカの音楽映画の金字塔をネット配信で久しぶりに見ました。
トーキー映画が作られ始めて未だ10年も経たないうちに、これだけの音楽映画が作られてたことが凄いです。
資料によっては、ミュージカル映画とジャンル分けされてますが。ドラマの途中で歌いだしたりする形態ではなく、ミュージカルの芝居を作る人たちのドラマなので、ミュージカル映画ではありません。
音楽が重要な地位を占めてはいるので、音楽映画とは言えます。
ただしアマゾンプライムの字幕担当者は、舞台制作を知らないのだと思いますが。
”演出家”を、”舞台監督”、と訳してました。明らかな誤訳です。
話は、ミュージカルのスポンサーがドロシーという女優を気に入っていて投資をするのですが。ドロシーはパットという売れない役者が好きです。そんなパットとの関係を心配して、演出家のマーシィは何と暴漢にパットを襲わせます。襲われたパットは新人のコーラスガールのペギーに快方された為、パットとペギーの仲が良くなります。
恋人のパットがペギーと仲良くなっているのを見て、気分が悪くなったドロシーはスポンサーに暴言を吐いてしまい、スポンサーは怒って、彼女を役から降ろせと言います。
舞台のプロデューサーは、ドロシーがパットと仲良くしているのを目撃して、再び暴漢に襲わせようと言ったのを、偶然、ペギーが聞き取ります。
ペギーが、パットが暴漢に襲われるかもしれないということをドロシーに言いにいった、その時にドロシーは足首を捻挫してしまい、舞台に出演できないことになり。初日の前の日に代わりにペギーが主演するというシンデレラストーリー。
さすがに半日で、主役の練習量はこなせないと思いますが。
あと紐育の話なのに、最後の舞台公演をフィラデルフィアにする必要はなかったと思いましたが。全部、紐育の42番街付近の話にまとめても良かったと思いました。
でも最後の舞台上での華やかなミュージカルシーンの演出は、その後の様々なミュージカル映画に影響を与えました。
ミュージカル映画ではないのですが、ミュージカル映画の金字塔のように言われている映画です。
是非、戦前の傑作音楽映画を見たい方にはお勧めだと思いました。
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2023年08月>
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031