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2023年08月07日22:10

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8月7日 「チャパーエフ(34年)」「上海 -支那事変後方記録-」「バッテリー」見る

今日は、ソ連映画史上最も人気があると言われた34年の映画を見ました。
当時は国家を挙げて、映画産業に力を入れていた独裁者スターリンが絶賛した映画で。
今でもこの古い映画を、プーチンが一番、好きと言っているぐらいのソ連映画を代表する名作なのですが。
日本ではリアルタイムで公開されなかったので、あまり知られておらず、話題に上らなかったので見てませんでしたが。配信で見つけたので、やっと見ることができました。
チャパーエフという革命の英雄を扱った映画で。
貧農から師団長になった為、粗暴で自己中心的だったのが。
共産党の党員が師団に指導に来て、インテリの党員と、粗暴なチャパーエフが白軍との革命戦争を通して、成長していく話でした。
白軍の指揮官まで人間的に描かれているのが、レベルの高い映画だと思わせます。
ソ連の映画は、この映画で”社会主義リアリズム”という映画の流れを生みました。
結果的に、ソ連の映画は、その国家の力の入れようの割には、他の先進諸国と変わらない名作の量になりましたが。
これは確かに良く出来てました。
ソ連の映画史を変えた偉大な映画を見たい方にはお勧めだと思います。

更に、戦前に陸軍や海軍の後押しで作られながら、厭戦的なメッセージが含まれた亀井文夫監督の38年のドキュメンタリー映画を再生して見ました。
軍部の依頼で作っているので、戦意高揚映画になるはずが、ソ連で映画を学んだ亀井監督らしい反戦の要素が映画の中に見られます。
後方記録という副題が付いているように、前線での戦いは一切、無く。
戦闘が終わった後に廃墟となった町の様子を将校が説明したり、難民や戦争孤児などを映して、戦争の高揚感よりは、戦闘後の悲惨な光景が中心となっております。
中国人の捕虜に優しく接するシーンや中国人の戦災孤児が日本軍の善意を称えるシーン、あと最後にフランス人の牧師が皇軍を平和部隊と絶賛するシーンなどは、ヤラセだと思われますが。
実際は、亀井文夫監督は、上海にはロケに行かずに、撮影されたフィルムを編集して構成したのですが、画面奥からの厭戦感は感じられますね。
戦前の優れた戦争の記録映画を見たい方にはお勧めだと思いました。

更にもう一本、たまには見たくもない映画でも見ようかと。
2006年に話題になった滝田洋二郎監督の映画を録画したので、見ましたが。
久しぶりにつまらない映画を見ました。
子供たちが大人目線で作られてて、台本から演技まで子供っぽくありません。
原作があるので仕方が無いのですが、登場人物の性格がありきたりのステレオタイプばかり。
主人公が3年生にリンチされるのですが、リンチのリアリティーが無いだけではなく、リンチするまでのリアリティーが無いのと、リンチの後の先生への言い訳も中学生ではあり得ないです。
大人たちの芝居は悪く無いのですが。夫が野球をやり始めたのを、妻に打ち明けてますが。実際に夫が週末に野球をしてたら服が汚れるし、帽子とか靴とか用意するし、突然週末いないのが妻い変に思われるし、疲れてるし、絶対に妻にはバレると思いました。
この辺りが人間描写の足りない所です。
最後も、大人の観客には納得できない展開で。
病院で弟の看病をする両親を納得させて、主人公の中学生の野球少年は、野球場まで自転車を飛ばしていくのですが。
反対していた母さんが応援でかけつけている設定で、彼女はどうやって移動したのかと。
しかも死にかけてる弟の看病をせずに、主人公の応援に駆け付ける動機にも無理があります。心境の変化に至るまでの要素が不足してます。脚本は学生レベルで、人間描写が子供向けに、浅はかです。
ただしエンドクレジットを見たら、APは今も仲の良い飲み友達でした。
この日記を読まれたら、怒られるだろうなあ、と思いました。
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