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2023年08月06日23:04

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8月6日 「トップハット」「新しい土地(34)」「幸せへのまわり道」見る

今日は、フレッド・アステアのジンジャー・ロジャーズの名カップルが、主演したミュージカル映画の中でも、最も評価の高い1935年の映画を見ました。
Cheek to Cheekと歌う「頬よせて」の名曲が好きなんですが。この曲などを含む歌やダンスで、ミュージカル史上に燦然と輝く映画になったと思います。
ただし監督は凡庸な演出家でしたので、残念なことに話は御都合主義的で勿体ないです。
ロンドンに公演でやってきたボードヴィル・ダンサーのフレッド・アステアはホテルの部屋でタップを踊っていると、階下にいたジンジャー・ロジャーズが煩いと文句を言いに来るのですが、そんな彼女に一目ぼれしてしまいます。
しかしフレッド・アステアはスターなので、興行主が自分の部屋に泊めていた御蔭で、ロジャーズはアステアを知合いの女性の夫である興行主だと勘違いしていて、そのうえでその知合いの女性にベニスに呼ばれて行き、紹介したい人がいると言われたら、偶然にもフレッド・アステアだったという無茶苦茶な御都合主義の話です。
しかもロンドンで出会って、ヴェニスで再会するのに、その偶然に登場人物がそれほど驚かないのが、演技にも無理があります。
ただし二人の踊りは素晴らしく、歌も音楽も良くて、良い印象を残します。
全部、ヴェニスのホテル内の出来事にしてたら、まだ偶然の遭遇には説得力があったのですが。
話は気にせず、ミュージカルの名作を見たい方には是非、お勧めだと思いました。

更に、ヨリス・イヴェンスというヨーロッパでは大変、評価の高かった監督の34年に公開された初期の傑作ドキュメンタリーを配信で見ました。
日本では一般公開はされず、映画祭で上映されたぐらいですが、世界のドキュメンタリー史上に残る名作です。
オランダ人のヨリスが戦前のオランダで、国を挙げての大事業、ゾイデル海の干拓事業を扱ったドキュメンタリー映画で。良く撮れているだけでなく、国が干拓事業で成功して、肥沃な土地を手にして、小麦を植えたら、育ちすぎて、大恐慌で食うに困る国民がいる一方で、採れすぎた小麦を海に捨てるという、オランダ社会の矛盾を描いていて、凄いです。
この映画で、オランダ政府に睨まれたヨリスは、国を出て欧米でドキュメンタリーを制作しつづけ、ドキュメンタリーの傑作を幾つも残しました。
是非、ヨーロッパで評価されながら、日本では殆ど知られていないドキュメンタリーの偉人の映画を見たい方には、この映画はお勧めしたい映画だと思いました。

更にもう一本、全く聞いたことが無かった、トム・ハンクスが主演した映画を録画していたので見ました。
実は、このトム・ハンクスが演じたフレッド・ロジャーズの番組は、幼い時をアメリカで過ごしていたいので、子供の時に見てました。
フレッド・ロジャーズは日本では全く無名なので、本作は日本ではヒットしませんでしたが。
1983年ぐらいまでアメリカに住んでたので、この30分番組は流れているのを覚えていて、懐かしかったです。
冒頭からテレビ番組と同じような作りで、フレッド・ロジャーズ風に映画の物語を説明するとか、実景を模型で表現しているなどの演出は、知ってたら面白いです。
あとトム・ハンクスが演じるロジャーズのパペット好きで、歌ったりするところもそっくりで、上手く撮ってるなあ、と演出の技術の高さに感心しました。
主人公は、フレッド・ロジャーズではなく、幼少の時に父が浮気してトラウマになってる怒りっぽいが、一流の記者の方で。彼が、上司から簡単なフレッド・ロジャーズという子供番組の司会者の取材を命じられ、最初は嫌がりますが。
しかし取材してみると、ロジャーズの人物の奥深さを知って興味が沸き、上司がもう良いと言っているのに、再び取材に行ったりします。
出来上がった長文の記事を上司が気に入り、雑誌に採用されて、父親とも和解するという感動的な話でした。
知らない映画でしたが、見て良かったです。
フレッド・ロジャーズを知らない人でも、感動したい方にはお勧めの映画だとは思いました。
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