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2023年08月03日12:16

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8月2日 「ラブ・ストリームズ」観て「オペラハット」見る

本日は、久しぶりに、渋谷に行ったついでに、ミニシアターで名作を見てみることにしました。
映画館では最新作か、ちょっと遅れた二番館しか観なくて、古い映画は全部、配信かDVDでしか見なかったのですが。
この映画は、25年ぐらい前に、映画の学校の授業で教わって以来、もう一回、見たいなあと思いつつ。配信もDVDレンタルもされてなかったので、なかなか見る機会が無かったのですが。
たまたまイメージフォーラムという映画館で上映されていたので、見ることができました。
ベルリン映画祭で、グランプリの金熊賞を取ったぐらいの凄い映画なのですが。
話が暗いので、日本では3年遅れての公開で、アメリカでもヒットはしませんでしたが、マニアには教科書のように感じられる映画です。
監督自らが演じるジョン・カサヴェテス扮する主役の男は深く女を愛することができなくなっていて、実の子供と出会っても接し方が分からず、子供を困惑させます。
逆にジーナ・ローランズ演じる姉は、夫を愛しているし娘も愛しているのですが、愛しすぎて嫌がられ離婚され、娘も父親を選択されて、気絶するほど絶望します。
そんな姉はフランスに旅行に出かけても荷物が多すぎて楽しめなくて、弟のカサヴェテスの家に来て、弟と親友のように過ごしますが。
最後は、ジーナ・ローランズは再び男を求めて、カサヴェテスが止めるのも聞かずに、家を出ていくという話です。
25年前に授業で見た時は、最後の家の中にいる男の正体が分からず、先生は「動物園の人かな」と言ってたし、今は大学の講師になった当時の同級生は、「あれは神なのだ」と言ってますが。
25年たった現代にインターネットの時代に調べたら、謎の男は、飼ってた犬の擬人化した姿だったそうです。
なるほど、25年の謎が解けました。
映画館に行って良かったです。
アート映画の教科書のような映画に興味がある方にはお勧めだと思いました。

更に名作中の名作なのに、唯一見てなかった、フランク・キャプラという名監督が撮った36年の名作をようやく見ることができました。
田舎で工場を経営して、詩を書いて、楽団でチューバを吹いていた良心的な主人公の男をゲーリー・クーパーが演じてます。
突然、遺産が舞い込んで、N.Y.に呼ばれて、注目されるのですが。特ダネを狙おうとジーン・アーサー扮する女性記者が、貧しい労働者のふりをして接近、一緒に過ごして嘲笑するかのような記事を書いて新聞は売れて、ゲーリー・クーパーは都会に嫌気がさすのですが、しかしジーン・アーサーが記者と知らずに惚れてしまいます。
突然、大金持ちになった為に群がる周りの連中を軽くいなすビジネスセンスがあるのですが、ジーン・アーサーが記者とは気づかない鈍感な部分があるのです。やがてジーン・アーサーは罪悪感を感じ始めたときに、記者であることがバレて、ゲーリー・クーパーはショックを受けるのですが、そんな時に、貧農の窮状を知って、大金を大恐慌で苦しむ貧農の為に使おうとすると、精神病で訴えられるという話。
見ていて、確かに大金を知らない数千人の貧しい人たちの為に使おうとすると、躁うつ病と診断されても可笑しくないと思いましたが。法的には躁うつ病の人が大金を使い始めたら、アメリカなら訴訟になるだろうけど、精神に異常をきたしていて判断に支障があると証明されない限りは確かに止められないとは思いました。
ストレートに、ヒューマニズムを訴える映画で、グラント将軍を貧しい立場から将軍になれたのはアメリカンドリームという才能や努力をすれば身分に関係なく、出世できるアメリカの国家の封建制の無い実力社会の、アメリカの体制を賞賛してました。
これ実は間違いで、字幕では貧農となってましたが、グラント将軍は革職人の息子です。南北戦争で大活躍して、大統領にまでなったのは事実ですが、大統領としては評判は悪かったので。映画のヒューマニズムのテーマからは外れてると思いました。
あと今の感覚では、主人公は人を殴り過ぎな気もしますが。当時は許されたのでしょうね。
これほどの名作映画は、もう人生でそう出会えないでしょうね。
名作中の名作を見たい方には是非、お勧めの映画だと思いました。
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