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2023年07月05日23:40

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7月5日 「戸田家の兄妹」「疑惑の影」見る

今日は、日本が生んだ世界的な映画監督の小津安二郎の1941年、戦前の名作を見ました。
小津監督は、あくまでも家族映画にこだわって、歴史映画や戦争映画、時代劇などを一切、撮らなかった独特の映画監督ですが。
この映画も家族の大切さを語るような内容で。
冒頭で妻の還暦を祝うために家族が集まるシーンでそれぞれの登場人物を説明します。
その後、金持ちの父親が亡くなったら、保証人になっていた為に家を取られてしまいます。
母と三女は住んでいた家が無くなったので、長男の家に行くのですが、どうしても長男の嫁と一緒に暮らすと、上手くいきません。
そこで長女の家に行くのですが、そこでも上手くいかず、母と三女は別荘に暮らすことに。
暫くしてから天津に出張していた次男が帰ってきて、冷たい家族に怒って、自分が引き取ろうとする話。
この映画、戦前に作られているので、最後に天津に引き取るのが救いとして描かれているのが興味深いです。
その後の歴史では、日本は戦争に負けて、天津にいた人は全財産を捨ててでも慌てて
日本に帰ってきました。
戦前では、中国大陸に行くのはフロンティアへの旅立ちのように思われていたのが、当時の世相を感じさせました。
小津安二郎監督の、戦前の傑作だと思います。
是非、日本の名作を見たい方にはお勧めしたい映画でした。

続いて、サスペンスの巨匠、アルフレッド・ヒッチコック監督の1943年の映画を見ました。
サスペンスと言いつつ、いつもラブロマンスも上手く入れてくる巨匠です。
この映画も語り口が上手くて、小道具の使い方とかが上手いのと、伏線の貼り方が何気に上手いのと、あとカメラワークがさすがですね。
家の中の階段を上がる殺人犯にカメラが付けていくのですが、恐らくはクレーンで家の中まで入っていったのだと思います。
主人公の女性は、同じ名前の伯父さんが大好きだったのですが。伯父さんを捜査している刑事から、実は殺人の容疑者だと聞き。
そうなると、不審な点がたくさん出てくるので、問い詰めてみると、殺人を白状してしまいます。
ところが警察は別の容疑者を犯人と断定して、去っていくので、事件を知っているのは主人公の女性だけになり、追い詰められるというサスペンスです。
最後の電車のクライマックスが今の時代では物足りない気がするのと。
戦中に作られたのに、この映画では戦争中の世相を描いてないのが、興味深いですね。
是非、サスペンス映画が好きな方にはお勧めだと思いました。
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