伊勢丹のパンイベント「ISEPAN！」vol.1

写真は順に
＊中山可穂『弱法師（よろぼし）』（河出文庫）表紙
＊ボルシチ（ロゴスキー）と「ISEPAN!」で購入したパンたち
＊チキンステーキ＆ジンジャーハニーマスタード（リッチクリームコロッケ東京）と「ISEPAN!」で購入したパンたち

中山可穂『弱法師（よろぼし）』（河出文庫）は「弱法師」「卒塔婆小町」「浮舟」の3つの短編集。
「弱法師」「卒塔婆小町」は能への、「浮舟」は源氏物語（第51帖）へのオマージュだ。
能起源の先駆的作品集としては三島由紀夫の『近代能楽集』があり「弱法師」「卒塔婆小町」もそうだが、「卒塔婆小町」は演劇界でも特によく公演されている。
中山可穂さんの3編の中でも特に「卒塔婆小町」にやられた。
胸が痛くて電車の中で泣きそうになった。
余談だが私は乗り物の中で読書してよく泣きそうになる。
先日読んだ三浦しをんさんの「愛なき世界」とはだいぶ毛色は違うが、生殖を超えた所にある孤高の愛の物語が刺さった。
中山版「卒塔婆小町」には三島版「班女」と通底するテーマも感じた。
待ち続けることこそが生きる証となり、やっと現れた想い人を会いもせず追い返す班女、あと少しで到達する目的を目前にして死を選ぶ作家…三島の美学、中山の孤高、凡人からしてみれば報われなさに慟哭してしまう私だ。
なんとなく気になって買った本だったが、読んで良かった
書評誌には「読むべし」としか評されてなかったが、私も書く。
「読むべし」

この二日、夕食は伊勢丹で購入した品々で。
ボルシチと一緒に食べたのは
カレーパン（五島軒）、ピロシキ（ロゴスキー）
トリュフコーンパン（トリュフアンドブレッド)

チキンステーキ＆ジンジャーハニーマスタードと一緒に食べたのは
クロワッサン、ベーコンとジャガイモのエスカルゴバターのカスクルート（ティエリー・ムニエ×ブーランジュリー パリゴ）
ビスクコロッケ（リッチクリームコロッケ東京）