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2023年05月17日15:48

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おれターザン、おまえジェーン

夫のビデオテープ整理は続く。ハリーハウゼン(骸骨との戦闘シーンを久しぶりに観たわ)が終わったと思ったら、今度はターザン。
そう、あの「ああアアアァ〜〜〜!」のターザンですよ。
「何でまたターザンなんか録画したの?」
「原作が火星シリーズのバローズなんだ」
なるほど。
で、50年ぶりに観たら、これすごい内容だった。ターザンて正義の味方で動物愛護でジャングルの王様かと思ってた。しかし実は白人の味方。

ターザン映画はサイレント時代から山ほど制作されているが、やはりワイズミュラー主演のものが一番有名。
ワイズミラーの一本目1932の『類人猿ターザン』(しどいタイトル!)は持ってないが、その他は4本あった。しかし2本でお腹一杯だww


〇『ターザンの復讐』(1934)
物語は単純−−、
【アフリカのジャングルに象牙を取りに来た白人たち。
ターザンが「墓を暴くな」と拒否すると、白人たちはゾウを撃ってゾウの墓場まで案内させる。で、象牙取り放題。
ターザンが怒ってゾウを集めて復讐に来ると、反省したふりをしてターザンを射殺しようとする・・・】
イギリスの社交界で育ったターザンの妻であるジェーンがコロっと騙される。この女ぜんぜんいらない。

〇『ターザンの逆襲』(1936)
【白人の飛行機がジャングルに落ちて赤ん坊が一人生き残る。その子はボーイと名付けられ、ターザンとジェーンが我が子として育てる。
しかしボーイは伯爵家の跡継ぎだったのでww伯爵である大伯父様がジャングルまで探しに来る。
アホなジェーンはイギリスで育ったほうが子供のためと思い、遺産目当ての貴族に騙され、ターザンを裏切りボーイを渡そうとする・・・】
白人たちは全員貴族などの上流階級。実はターザン本人も貴族の生まれだったりするww
まともな大伯父様は殺され、金の亡者の貴族たちは助かるてとこもストーリー的に理解不能。
白人がアフリカに来るのは象牙や金や狩猟目的で、つねにターザンとトラブるのだが、しかしこんなストーリーなどどうでもよく、見どころは今日では絶対に放映不可能な土人の描写。

いや、これがすごい。荷物運びの黒人奴隷たちは男は腰のボロ布一つ、女も胸丸出し。彼らが崖から落ちても白人は荷物の心配しかしない。
”牛馬のようにこき使う”のではなくて、もはや「虫けら」のような扱い。家畜以下。
そこに「食人種」(マジでそう字幕に出てる)の土人が襲ってくる。白人だけ襲うのではなくて黒人奴隷たちも対象だ。
どんどん殺しておいて後から回収して食べる。−−と説明が入るww
奴隷たちは虫のように殺される。白人たち(ターザン含む)は全く気にも留めない。

動物愛護も全くしてない。
ターザンが意思を通じ合えるのはゾウとチンパンジーだけで、サイもライオンも容赦なく襲ってくる。で、ターザンは容赦なく戦って殺すww
この作品の見どころはその野生動物の撮影で、とても調教したワニやライオンとは思えない。
現地で野生動物を撃って殺しまくったフィルムとの合成か?
90年前の作品だが一見の価値あり。

ターザンは長いツタで空中ブランコのように樹々の間を飛ぶ姿ばかり思い浮かぶが、ワイズミュラーは水泳のメダリストなので泳ぐシーンも多い。
ターザン、ジェーン、ボーイと三人で水中で遊ぶ姿が珍しかった。ターザンとボーイが父子の愛情いっぱいにワイルドに遊ぶ姿は微笑ましい。


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