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2023年04月26日23:06

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木村武山の仏画を鑑賞に,笠間に行きたくなりました

 こんなに素晴らしい美術品が笠間の地にあったなんて,僕は今まで全く存じませんでした。

 笠間は美術の盛んなところです。笠間焼という陶芸の産地であることは全国的にも有名ですが,その他に「茨城県陶芸美術館」「笠間日動美術館」という2つの本格的な美術館があり,また県立笠間高校美術科や県立笠間陶芸大学校といった学校では美術家の養成も盛んに行われています。この他にも幾つものアートギャラリーも存在し,笠間を訪ねれば,我々は心行くまで美術を堪能することが可能です。僕も美術を目当てに今までに何度も笠間を訪ねております。

 しかしそんな笠間に木村武山の描いた壁画や天井画が現存するということを,僕は今まで全く存じませんでした。武山自身については横山大観などと並ぶ郷土の大画家として名前を聞いたことがあり「笠間というのは昔から美術の盛んな地だったのだな」などと感じていたし彼の作品を笠間稲荷神社で鑑賞したこともありましたが,このような形で作品が残っているというのは全くの初耳です。
 こちらの記事によると壁画や天井画が描かれているのは木村武山の生家敷地に1935(昭和10)年に建てられた「大日堂」で,中にはその名のとおり平安時代中期に制作された大日如来の坐像が収められています。このような建物が建てられたのは武山の生家敷地はかつて箱田吉祥院という寺院だったことによるもので,大日如来はその吉祥院の本尊だったのだそうです。大日如来といえば真言宗でしばしば崇敬される仏ですが,こちらの大日堂には「弘法大師や虚空蔵菩薩などの壁画、タカやツバメや和楽器などを題材にした天井画」が描かれているということで,やはり真言宗に因んだものになっているようですね。なお,大日如来像は厨子の中に安置されていますが,その厨子の絵も木村武山の筆によるものだということです。

 この大日堂,今までは木村武山の末裔ではなく大阪府の会社が所有していました。しかしその会社が倒産し破産管財人の管理下に置かれたことを受け,笠間市が2022(令和4)年に文化財として取得し今回初めて一般公開に供せられることになりました。こちらの大日堂やその壁画・天井画について何も知らなかったのは僕が無知だからばかりではなく,そもそも今まで一般には公開されていなかったからという理由もあるようですね。

 僕としても郷土を愛する者として,そして美術鑑賞を好む者として,更には一人の仏教徒としてこちらの「大日堂」を訪ねてみたいと強く願っています。とはいえ通常は公開されず,「毎月第2・第4日曜日のみ,しかも5日前までの事前予約でのみ拝観が叶う」という形が取られるようです。貴重な文化財の損傷を避けるためにはやむを得ないことでしょう。
 しかしその手間を敢えて果てしてでも,やはり鑑賞したい。僕はそのように思っておりますし,事前予約等の手間を惜しまず果たしてなるべく近いうちに「大日堂」を訪ねてみようと思っています。その際にはきっと大きな感動を得られるに違い無い。僕はそのような確信を抱いております。



笠間出身・日本画の大家 武山の大日堂 23日初公開 直筆の天井画 1935年建立の「宝形造」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/245162
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