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2023年01月19日23:58

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美術史のお話…面白く意義深いものなのですねφ(・_・")

 美術史を学ぶ意義や面白さについて,非常によく判ったように感じますφ(・_・")

 美術鑑賞を趣味にするようになってから,僕は何冊か「美術史」と銘打った本を読むようになりました。まだまだ勉強不足で知識は全くありませんが,それでも「この時代にはこういう美術作品が制作されていたのだな」などということは段々判るようになって参りました。もっと勉強すれば,いずれ知らない作品を観て「これは○○時代の作品に違い無い」と的確な判断も出来るようになるかもしれません。
 このように申し上げると「そのようなことが判ったからと何の利益があるのだ」という疑問をお持ちになる方もいらっしゃるかもしれませんね。しかしこれ,鑑賞に際してなかなか有益な情報になることを感じます。「この時代の作品なら,制作者はきっとこんな点について重点的に制作したに違い無い」,或いは「こういう表現はそれまで行われていなかった。この作品が一時代を画したと評価されるのはこれが理由なのだ」などと作品を注意深く眺めることが出来るようになりました。当然ですが,鑑賞においてはサラリと流してしまうよりも細部まで興味を持ち注意深く見つめたほうがより作品の良さに気付き易くなりますから,美術史を学ぶことは美術鑑賞において極めて有益に違い無いと僕は実感しています。

 そのような形で僕は美術史研究の有益性については既にある程度は認識しておりました。上述のとおり鑑賞を深めたり,或いは正体不明の美術品について「いつの時代の,何を表現するために制作された作品か」ということを判断するのにも美術史の知識が極めて有益なのは言うまでもありません。しかし今回,唐沢むぎこ氏へのインタビュー記事を拝読して,単にそれに留まらぬ美術史研究の奥深さと重要性とを知ることが出来ました。
 唐沢氏は「たとえば仏像を調べることで,その素材やスタイルから記録の残っていない外国との交流についてその存在を証明することが可能である」と,判り易い具体例を挙げて我々に説明して下さいます。これなどは僕は最初「それは外交史についての資料として美術品を使っているというべき事例では」とも感じたのですが,そういう事柄も美術史のうちに含まれるのですね。しかし考えてみれば,素材についてはともかく作品のスタイルを観て「これは外国のもの,或いは外国の影響を受けたものである」と判断するには美術の知識が不可欠ですから,美術史の一事例として考えるのも納得のいくお話です。因みに唐澤氏の研究テーマは立石鐵臣(1905〜1980)という既にメディアの存在した時代の画家なので雑誌記事等の資料もかなり残っていますが,そうした記録の残っていない俵屋宗達について研究する際には絵に添えられた詩文や関係者の日記等を資料にするといったお話も興味深い限りです。また真贋鑑定の必要性とその手法についても実に面白い。「『この画家はこの時期にこういうスタイルの変化があった』って言いたい時に、偽物使って立証しちゃったら、その論がくずれちゃう」という真贋鑑定の必要性についても納得がいくし,またその際には落款などを根拠に判断するという技法についても好奇心をそそられて止まぬお話です。そうして学んだ結果として唐沢氏はレストランとかホテルの内装を例に挙げ,コンセプトに合わせて飾られている筈の絵について「いまいちあってないやつ選んでるなとか、浮世絵は浮世絵でもこの渋い画家を選ぶんやとか。そういうのわかってくるとおでかけも楽しい」ということを仰っています。これなどは鉄道ファンである僕が映画や漫画で鉄道の登場する場面を観て考証の不正確さに呆れたり,逆に正確さに感心したりするのにも通じるお話だなと感じました。

 美術の楽しみの主眼は鑑賞にあること,これは疑いの無いところでしょう。しかし美術の楽しみは鑑賞のみに限られるものではなく,美術史を学ぶこともまた美術の楽しみの重要な一部であることは間違いの無い事実のようです。そして上述のとおり,美術史を学ぶことによって鑑賞をより深く的確なものにすることも叶いそうに思われます。僕は既に美術史について何冊かの本は読みましたが,今後は更に色々な本を読むなど美術史についても研鑽を深め,美術の楽しみを更に味わっていきたいと感じております♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪



美術史研究は物的証拠から歴史を眺める「科捜研の女」
https://dailyportalz.jp/kiji/what-is-bijutsushi
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