ふと思いついたタイトル…「便利なモノ」と「不便なモノ」。
たとえば戦後すぐの日本において。
『3C』(カー・クーラー・カラーテレビ)の三種の神器が憧れだった時代。
人は常に「新しいモノ」「便利なモノ」を追い求めていたと思うんです。
でも、戦後77年の今。
人は「便利なモノ」より、時として「不便なモノ」を求めていくようになった。
これ。たとえばひとつ挙げるなら、「音楽機器」とでも言いましょうか。
音楽を記録、鑑賞できる媒体として長く「レコード」が君臨し続け、それが昭和末期の1980年代後半に影を落とし始めます。
「CD」の爆発的普及です。
平成初期の1990年代に、CD売り上げが「100万枚」はおろか「200万枚」売れた時代があり、その時代であれば、購入者はほぼほぼ間違いなく、「CDプレーヤー」を使って鑑賞をしていたことと思うんです。
21世紀に入り、携帯電話、個人用PCの爆発的普及があって、音楽の媒体は「CD鑑賞」から「ダウンロード鑑賞」へと移行していきました。
この流れが現代社会にも通じているわけですが…
では、老若男女問わず全ての世代が「ダウンロード鑑賞」で満足するようになったのかと言えば…
当然そんなことはないわけです(;^_^A
「便利なモノ」に満たされすぎると人は「不便なモノ」を求めるものなのか。
今この時代に「レコード」を買い求める人も、老若男女問わず増えてきているわけです。
まさに"原点回帰"なんでしょうね(´-∀-`;)
元々、戦後すぐの家電の普及というものは…
「冷蔵庫」だって、氷屋さんから購入してきて、なんて時代を経て誕生したものですし。
「掃除機」だって、主婦がホウキとちり取りを使って家中掃除していたのが当たり前だった時代を経て、「主婦の家事の手助けに」と、発明されたものでしたから(;・∀・)
これは「洗濯機」も同様に言えることです。
そして、"情報ツール"としても…
江戸時代の『かわら版』があり、明治に入っての『日刊新聞』があって、大正14年(1925年)のラジオ放送開始があり、昭和14年(1939年)年5月、NHKが日本初のテレビ公開実験を実施。
戦争による中断を経て昭和23年(1948年)年に戦後初の公開実験を行い、昭和28年(1953年)2月1日、いよいよ本放送を開始。
同年、8月には民放の日本テレビ放送網も本放送を開始しました。
新聞、ラジオ放送、テレビ放送が隆盛を誇った時代でした。
ただ、娯楽としてはテレビより、まだまだ映画が最盛期だった時代で、当時の皇太子殿下(上皇さま)ご成婚のテレビ中継から爆発的に普及し、1960年代の『高度経済成長期』へとつながっていきました。
ラジオが欲しい、という時代があり、テレビが見たい〜という時代があって…
やがては、携帯電話、パソコンが欲しい〜、そしてスマホが欲しい〜という時代を通ってきたわけです。
「○○レトロ」という言葉が出てきたのはいつからなのか…
いつしか人は、「便利なモノ」より時に「不便なモノ」を求めるようになってきたわけです。
物品を購入するために、商店街に行ったり、大型スーパー、百貨店に行ったりしていた時代があり、ネット通販ができて、ネットスーパーができて、「翌日配達」「最短15分配達」なんてうたい文句もある時代。
人は、どこまで便利さを追い求めるのか?と思う一方で…
そこまで早くなくていい、という声もあるのもまた事実なわけで…
逆に言えば、人は今、どこまでの「不便なモノ」を求めているのか…
このニーズの探求が、これからの時代、必須になってくるかと思うんです。
「新しいモノ」「今までになかったモノ」を追い求める人がいる一方で、「不便なモノ」「レトロなモノ」を求める人が増えてきたのもまた、現代社会の特徴と言えるのかもしれません。
この両者の統計が今どれほどなのかは分かりませんが、いずれ"逆転"する日も来るのかもしれないなと。思うわけです(^^;)
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