mixiユーザー(id:8729247)

2022年06月11日16:36

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死者は病院に来ない

みなさん、知ってますよね?
東日本大震災では、「津波」による死者が一番多いんですよ。
そりゃそうだわ、救いようがないもの。
火事になった家からは逃げる可能性もあるけど、
津波に飲まれたらもう、助けられないよ。

震災後、救急車が入る大病院(ワシのもと職場)では
「挫滅症候群」の患者が多数来ると予想してた。
建物とか家具とかにはさまれて組織を壊されて、
その組織が血管に入って血栓化して腎機能を悪くし、ってやつね。
でも実際には「津波をちょっとかぶって助かった」人たちが
3月はじめの東北の放射冷却夜(雪も降った)の寒さで低体温になって
意識不明の状態でたくさん搬送されてきたんだってさ。
老人ホームで職員の方々が必死で屋上に運び上げた入所者さんたちも、
少しでも濡れてしまえば代えの服も毛布もなく、
冷え切って朝方までもたないで、ってのも聞いた。

もちろん火災も起きたよ。
港にあった重油タンクが地震で壊れて、流出した重油に火がついて
まさに「火の海」だったらしいね、気仙沼あたりは。

何が言いたいかっていうとね、大きな自然災害って
何が起きるか完全に予想なんかできないってことよ。
これまでの知識経験を蓄積して準備するのはいいけど、
予想もしなかったことが起きてもがんばって対処するしかない、ってことよ。
できることをできるだけ一生懸命やる。
これだけなんじゃないの?

この記事に、関東大震災は死者の4割が火災による、って書いてあるけど、
あの混乱した時代にどうやって調べたのかね?
その人たちは、焼け死んで焼け跡で見つかったのか、
それとも一応病院で手当てしたけど状態悪すぎて亡くなったのか?
そのふたつはずいぶん、違うよね。
前のほうなら、病院は関係ない。
後者なら、病院に運べば一時的にでも寝かせる場所と手当の手間、薬剤が必要。

津波後のもと職場は、広い入口ロビーにまで毛布を敷いて
患者がごろごろ寝かされてた。もうベッドもストレッチャーも満杯で。
そこに、患者に付き添ってきた家族も行き場がなくていっしょにいたから、
もう誰が患者やらわからない状態だったみたいですよ。
一応生きている人だけね。それでも精いっぱい。
搬送時に死亡確認されたら、死体安置所に運ばれていく。

「ぐらっと来たら火の始末」は時代遅れ?最新の地震火災対策を専門家が解説
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=145&from=diary&id=6989931
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