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2022年05月26日22:10

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ノートの写し288

〇魂と理性の相互理解を阻むのは、魂は目的へと向かおうとするのに、理性は手段について心配しているという状況である。魂は目的達成の手段についてはさっぱりわからない。魂は夢の中で欲しいものすべてを受け取る事に慣れっこになってしまった。ただそれだけのことなのである。理性がぐっすり眠っているときに、魂がどこを飛び回っているかは誰にもわからない。私たちが覚えているのは、理性がまどろんでいるときに見た夢だけである。深い眠りから目覚めつつある理性は、自分の期待や印象に従って、魂の帆の方向を決める。そのため、夢は魂の望みについての尺度となることが出来ない。
 全く同じ理由から、私たちは、もし魂の前世が本当に存在するとしても、それを思い出すことが出来ない。理性は魂とは異なり、何も書かれていない紙のようなものとしてこの世界にやってきた。ある特定の状況下では人間の理性は前世の情報を入手することが出来るという、数多くの証拠がある。けれども、それはまた別の問題であり、前に紹介した魂の章を読んでいただきたい。
 理性は手段について考えざるを得ない。なぜなら、理性は意思の意図の枠内で行動することが習慣となっているからである。この枠内では、失敗の結末を持ったシナリオも必ず存在する。そのような場合、魂の意図は助けてくれないどころか足を引っ張ることもある。だから、物事が展開するシナリオについてあれこれ考えをめぐらすのはやめようと、私はうるさいくらいにあなたにアドバイスするのである。目的へと続く道では、所有する決意が圧倒的に優勢でなければならない。これは最も大事なことだから、あなたも強い関心を向けてくれるはずである。意図のもう一つの部分である「行動する決意」は、願望と重要性をできる限り取り除いたものでなければならない。
 足を運ぶ決意は、あなたに求められている最低限のことを履行するという、熱狂とは無縁で冷静な意図なのである。冷静に行動するとは、思い切り悪くだらだらと行動する事ではない。私が言わんとしている事は理解していただけると思う。極端な決意も重要性による結果である。意思の意図から重要性を取り除いて純化すればするほど、あなたは効率よく行動できるだろう。
 目的達成のシナリオでは、大まかに考えるべきである。目的へと進む道での主な段階、すなわち、乗り換え用の鎖の輪を決めるだけである。決めた後は、全体のシナリオについて考えめぐらすことはやめよう。あなたの中には目的を持ったスライドだけを入れておこう。そのスライドは達成された目的の最終画像だけの内容であり、その他のいかなるシナリオも含んではいない。そんなスライドを頭の中でいつも再生し、その中で暮らそう。快適域は拡大し始め、あなたの思考放射のパラメーターは目指す人生ラインに同調する。
 目的の達成と関係するあらゆる事から現れるかもしれない願望や重要性は取り除こう。もしあなたが目的達成を早めようとして全力を尽くすのであれば、自分の能力に疑問を抱き困難を恐れていることなるわけで、それはつまり重要性のレベルが上がった事を示す、未完成であることや間違いを犯すことを自分に認めてあげないと、ほかの人々から許しを期待することもできなくなる。もしあなたが、目的は達成されないのではないかと危惧するのなら、あなたは願望を持っており、だからどこかで疑っているのである。それが願望でないわけがない。前もって失敗と馴染んでおき、退路や予備の事象を考えておこう。そして、準備を整えておくのである。これを行うことなしに、あなたが願望から解放されることはできない。 
 大事な点は、どんなことがあってもあなたの目的をたった一枚のカードにかけてはいけないという事である。例えば、全てをなげうって、趣味に熱中してはいけない。そうするとすぐに過ちを犯し、他人の目的か扉を自分のものと勘違いして受け入れてしまう。そして、一枚のカードに全てをかけ、あなたはバランスを失ってしまう。釣り合いをとるためのおもり、予備の事象、退路などが常に確保されていなければならない。そうすればあなたの魂は穏やかな状態にあり、平衡力があなたに作用することはない。例えば新たな職場を見つけたという保証がないうちは、これまでの職場をやめるべきではない。これまでに通ってきた扉をパタンと閉めてはならない。橋を焼き落としたりしてはならない。用心深く、計算ずくでありたい。これは自分の目的と扉であると絶対的な自信をも待ってても、失敗の場合には一文無しのホームレスになりかねないような極端なことは絶対にしてはならない。どんな人でも失敗しないという保証はない。
 ともかくも、あなたは事象選択という強力な技法で武装しているのだから、心配や不安の種はずっと少なくなるだろう。今のあなたは、少なくともコマの法則を知っているのだから、それだけでも大したことなのである。コマの世界では、人はその法則を知らないまま、コマとともにゲームに入っていく。だから、すぐに負けてしまう。これまでにあなたが知った方法によって、あなたはとても優勢な立場に立つことが出来る。しかし、これで全部なのではない。次に続く章では、事象選択の「奥の手」について述べてみたい。

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