元西武新101系や3000系で、じわりじわりと世代交代が進行している近江鉄道。とはいえ、両数的には元西武401系の800系グループがまだまだ主力として健在です。
一般的な800系は、種車の面影が全く残っていない顔つきをしていますが、820系に分類される2編成だけは、銀帯撤去と面取りを施した以外は殆ど原型を保っています。
元西武411系時代を彷彿とされる、赤電塗装の822編成。言わずと知れた、近江鉄道一の人気者です。三岐鉄道にも、元西武401系の改造車が現役で走っていますが、こちらは前照灯が取り替えられているため、近江鉄道の820系は原型の雰囲気を色濃く残す、貴重な存在です。
その820系のもう一編成が、この821編成です。近年は営業に就くことが殆ど無く、基本は予備車として彦根の車庫で寝ていました。稀に営業に就くときは大抵平日で、事前情報も掴みにくくなかなか撮影できませんでした。
そんな「万年予備車」みたいな扱いだった821編成ですが、ついに引退することとなりました。貴重な存在だっただけに、大変残念です…。ささやかながら、ファンクラブ向けのさよなら運転を実施してくれたことで、最後の最後に撮影機会を得ることができました。
これで原型顔は、822編成1本を残すのみとなります。こちらの編成には、末永い活躍を期待したいですね。
P.S.冒頭の写真の通り、脱線事故を起こした804編成は無事営業に復帰しています。よかったよかった…。
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