この日は、大好きなイタリアの巨匠、ルキノ・ヴィスコンティの大作にて、カンヌ映画祭でパルムドールを取った歴史的な映画を見ました。
イタリアが統一戦争をしている激動の時代を背景に、シチリアで島で時代に上手く便乗する貴族のアラン・ドロン扮する甥と、理解はしつつ時代には上手く迎合できない貴族の初老の男をバート・ランカスターが演じていて、アラン・ドロンが愛する市長の娘をクラウディア・カルディナーレが演じてます。
実はイタリア映画は当時はほとんど、アフレコだったので。イタリア語を話せない、ランカスターとドロンは吹き替えなのですが。
とにかく映像が豪華で、ロケも本物の元貴族の屋敷で撮影し、装飾品や絵画やドレスも本物の超一級品で、見事な画になってます。
後半の3分の一ぐらいが舞踏会のシーンになるのですが、これが華麗で壮大で素晴らしいのですが。その華麗な生活の中にも、主人公の古い物への執着や変わるシチリアへの嘆きがあり、老いる貴族の姿は見事でした。
しかし考えてみると、この主人公の貴族は、戦争中にも関わらず、別荘に避暑に出かけるのですが。最後の舞踏会に至るまで、ずっと避暑地で過ごしている、という程、暇な人なんですね。ほとんど働かないで、ブラブラして遊んでばかりいる貴族が、時代の流れの中で滅んでいくのも仕方が無い気もしましたが。
豪華な貴族の映画を見たい方には、絶対、御勧めの一本です。
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