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2021年11月17日18:13
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11月14日奥多摩天空の集落を行く 紅葉情報！青梅丘陵からの夜景 その他小学生が絶滅危惧種を30年ぶりに発見！
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11/17(水）
初めに日本の生物学界のニュースである。滋賀県長浜市に住む小学生が、昨2020年9月18日に水路で発見したゲンゴロウが、翌2021年に希少種であることが判明した。飼い主の小学生の保護者が、従来のゲンゴロウと異なる種類だと疑いを持ち、専門家に問い合わせしたことに始まる。依頼を受けた草津市にある琵琶湖博物館の学芸員は、体の特長からコガタゲンゴロウのメスだと明らかにした。同種は、普通のゲンゴロウと比べると、一回り小さく、体調は２８,５mmである。体の特徴に関すると、腹部全体が茶褐色である。専門家の目で見ると、比較的分かりやすいという。同種は2020年版の滋賀県レッドデーターブックで絶滅危惧種に指定されている。一連の出来事について、関西自然保護機構が発行している学術雑誌「地域自然史と保全」の最新号（第43巻1号）にまとめてある。飼い主の許可を得て、草津市琵琶湖博物館で10月19日（火）から11月28日（日）までの展示が決まった。
外部リンク 滋賀県ホームページ https:/
水生昆虫ゲンゴロウは、近年保護の影響により、数を増やしつつある。当館の学芸委員は、水辺での昆虫採集を通して、さらに絶滅危惧種の発見があると期待を寄せている。
■滋賀で30年ぶりの発見、絶滅危惧種コガタノゲンゴロウ 小学生が水路で見つけ「すごくドキドキ」
(まいどなニュース - 11月17日 11:00)
https:/
本題 11月14日奥多摩天空の集落を行く 紅葉情報！青梅丘陵からの夜景
今回の舞台は、東京都西多摩郡奥多摩町と青梅市である。初めに紹介するのは、天空の集落といわれる奥多摩町留浦（とずら）にある峰集落と奥集落である。古くから林業が栄え、傾斜地を開墾し、野菜作りを行ってきた。峰集落の沢沿いには、ワサビ田が残っていた。生育適温は8度から20度、夏に摂氏30度を越えると、葉が痛むという。茎の長さは8cmから10cm、春には白い花を咲かせる。江戸時代から換金作物として栽培し、険しい断崖で暮らす人々の生活を支えてきた。
ときは20世紀、第一次産業の従事者が減るに従い、集落は過疎化が進んだ。2つの集落は、バス停峰谷を基点に、完全に2つに分かれ、交わることがない。それぞれの村の住民は、峰谷バス停を基点に、つずら折りの道を上り下りをしながら行き来する。舗装された道とはいえ、落石の跡が残っていた。集落の最下部の標高は650m、2つの集落の最高峰は共に標高970m、その差320mに達する。
写真＝峰集落と奥集落を示す地図、バス停峰谷からまっすぐ向う道の先に奥集落、左手に向う道は、峰集落へと続く。
掲載元 公益社団法人 日本山岳会 東京多摩市部 下記の地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図(タイル)を複製したものです。(承認番号 平29情複、第719号)
東京都の最西端の駅である標高320mの奥多摩から、集落の入り口に当たる標高590mの峰谷バス停までの距離はおよそ15km、標高差は270m、バス便は一日わずか3本にとどまる。住民の生活は車に頼るしかない現状だ。バスの利用客は、概ね登山客である。奥集落の方は、標高1737mの鷹ノ巣山へ、一方峰集落からは標高2017mの雲取山へへ入るルートがある。朝一のバスの乗客は、登山の装備をしていた。
険しい集落に住む人々は、林業を営みながら、傾斜地でワサビを育てていた。バス停峰谷から、およそ3km下った先の奥多摩湖畔のバス停峰谷までの間には、小学校を含め、床屋の痕が残る。現在も週にわずか1日、火曜日に診療所が開いているという。バブル期の前辺りから、村育ちの若者が、都会へ働きに出たことにより、高齢者が取り残された。高齢の住民が、介護が必要、または車に乗れなくなるなど、生活が出来なければ、山を降りなければならない。いずれは無くなってしまう可能性が高い村へ、2018年11月11日（日）以来、3年ぶりに訪れた。
2017年11月5日（日）の午後に撮影した写真と共に村の様子をご覧になっていただきたい。続く舞台は標高530m付近の奥多摩湖の紅葉と、夜景撮影地である標高200m台前半のJR青梅駅北側のハイキングコースの展望台である。
2021年11月14日（日）の訪問地
�￣�多摩町峰集落と奥集落 峰 - 集落町並みWalker http://
��奥多摩町奥多摩湖 東京とりっぷ https:/
�１�多摩町氷川渓谷 大多摩 氷川渓谷よりhttps:/
�だ椎濟坡甲呂肇魯ぅ�ングコース（夜景撮影）青梅市観光協会より https:/
紅葉情報
標高620mから970mの峰集落と奥集落 11月14日時点で高低差問わず概ね見頃
標高520mの奥多摩湖畔 11月14日時点で見頃
標高310m前後の氷川渓谷 11月14日時点で若干見頃前
外部リンクやYou tubeの動画も参考にしていただけると幸いである。峰集落の春の景色を見ると、桃や梅の花が咲き、桃源郷にふさわしい場所だった。
テレ東プラス 峰集落の放送時の様子をレポート 2020年5月29日付け https:/
天空の里 奥多摩（峰集落）に春の訪れ You tube 動画
過去の関連日記
2017年11月10日付 奥多摩 東京最高峰の村 峰集落
https:/
2018年11月12日付 11/11(日）東京都奥多摩町 天空の集落を行く 紅葉狩りや野生動物との出会い https:/
上記の日記からイノシシの子供の写真 撮影日2018年11月11日 9時2分 標高950m付近より
第1章 天空の集落を訪問
11月14日（日）午前7時37分に奥多摩駅発、午前8時18分に終点峰谷着のバス便に乗り、渋滞に巻き込まれずに、予定時刻に到着した。
他の乗客に先んじて、バス停からまっすぐの道をノンストップで頂上まで走った。林道の中は、陽がささず、ひんやりとした冷たさを感じる。林を抜けて、日光を浴びると、体から放出される水分により、Tシャツが背中に張り付いた。ヘアピンカーブの曲がり角にも、ところどころ家があるものの、扉や窓は撤去され、生活した痕跡はない。現在奥多摩町は、移住を希望する若者やファミリー世帯向けに、空き家を無料で提供している。日ごろから節約を心がけ、料理と共に、野菜作りを覚えれば、生活は出来なくもない。コロナ禍で、地方移住を希望する若者が多くなる中、奥多摩町もスポットライトを浴びている。
道中生活の痕跡がある家に出会った。撮影日2017年11月5日（日）昼時
標高950m付近まで来ると、急に視界が開けてきた。崖地に畑と共に人家が建てられている。
撮影日2017年11月5日（日）昼過ぎ 標高950m付近
撮影日2017年11月5日（日）昼過ぎ 標高950m付近に建つ家
前回2018年11月11日には、標高900m付近のカーブの曲がり角で、偶然にも1匹のイノシシと出会った。3年後のこの日、人気のない朝方にも関わらず、動物の気配はおろか、小鳥の声もほとんど聞こえず、静けさに包まれていた。
東京都内での最高峰に建つ住宅を越えて、鷹ノ巣山の登山道入り口付近で、三脚を据えたカメラマンの姿があった。この日、2021年11月14日は、雲ひとつない青空が広がっている。緑からオレンジに変色したウワミズザクラの木は、太陽光を跳ね返すことにより、一段と映える。
撮影日2021年11月14日（日）8時57分から8時59分に撮影
標高1000m付近からの眺め
紅葉するウワミズザクラ
最高峰に建つ集落と紅葉
登山口には、車が３台止めてある。バスのアクセスが悪いことを踏まえて、登山客が朝早くにわざわざ入り口まで車で登ってきたのである。山の方は既に紅葉の方は終っているものの、標高970mの集落の方は、見頃だった。
奥集落は、日当たりが悪い分、ところどころモミジの木には青葉が残っていた。下層部と上層部の標高差は300mを越えても、色づき具合の差は感じなかった。陽があたらないと、青葉のまま落ちてしまうこともある。色のつき方は、適度な日差と温度差が関係する。道沿いに生えるススキは、標高差に問わず、概ね見頃だった。
東京といえども、奥多摩地域は、昭和時代から平成を経て、令和に変わっても、景観は変わらない。雄大な自然が、今なお広がっている。
鷹ノ巣山の入り口から、標高差ほぼ400mを一気に下り、峰谷バス停へと戻った。
写真＝峰谷バス停付近の住宅 2017年11月5日（日）午後5時前に撮影
登りに比べると、下りは爽快感があるとはいえ、膝の負担は大きい。峰谷バス停から左手側の道を登り、峰集落へ向う道中、足の付け根に張りを覚え、走れなくなっていた。
ゆっくりと周囲の景観を見渡しながら、道なりに登ることにした。杉林の中からカケスの声が響くものの、小刻みに動く分、コンデジでは追えなかった。
奥集落へと続く道と比べると、やや勾配は緩やかである。日当たりの良い場所から、奥集落の家々が望めた。
写真＝峰集落から奥集落を撮影 2017年11月5日（日）午後3時台
写真＝現在も人が住む小規模集落 2017年11月5日（日）
写真＝ワサビ田 2017年11月5日（日）
写真＝ニホンザルが好む柿木 2017年11月5日（日）
2017年11月5日と2018年11月11日の訪問時、柿木はしっかりと実をつけていた。サルが増加したのか、今年は既に落ちてしまっている。夜間に行動するイタチ科のテンやイヌ科のタヌキも柿木を好む。サルやタヌキ、テンが落とした実を、イノシシやニホンカモシカが拾うのである。人と動物が同じ食べ物を分け合い、共存の道を選んでいる。
写真＝ススキの穂とロッジ 撮影日2021年11月14日（日）午前10時23分
時折ワンチャンをつれて散歩する人、畑仕事をする住民を横目で見ながら、最高峰となる標高970m付近の住宅地にたどり着いた。現在でも人が住んでいるという。
写真＝標高970mを越える位置から撮影 撮影日2021年11月14日（日）午前10時35分
峰集落の頂上付近も、奥集落と同じく、紅葉は見頃である。道の先は、薄暗い林道だった。既に一台の作業車がエンジンを切ったまま停めてある。一人の男性が、車から降りて、斜面をゆっくりと下っていった。林業の従事者なのか、道具は持っていないとはいえ、作業着姿である。
山深い奥多摩町の面積は、東京都の自治体で最も広く225,53平方キロメートルになる。面積では東京都の10分の1に達しながら人口は2021年10月1日時点で4667人、2016年の10月26日時点で5234人であることを踏まえると、5年間で13,4パーセントの減少となった。このまま若い人が町を出て行き、高齢者が寿命を迎えると、ますます人口が減る。推定では2045年に人口は1700人まで落ち込む。
詳細 GD Freak https:/
市内面積の94％は森林に達し、そのうちの半分が人口の杉林である。木材は豊富にあるものの、市場において安い外材の流入により、行き場を失った。林業従事者の高齢化に従い、衰退する一方である。
定期的に山を手入れすることにより、近年頻発する大雨洪水被害の緩和に貢献する。後継者不足が深刻化する林業は、ここ東京都の最奥の集落で細々と受け継がれていた。
標高1000m弱の奥集落から一気に峰谷バス停を越えて、標高522mの峰谷橋のバス停まで向った。
道中撮影した景色 2021年11月14日（日）午前10時39分
峰谷のバス停を通り過ぎ、奥多摩湖畔の峰谷橋へ向う道中、塀の上でたむろするニホンザルの群れに出会った。
私と目があっても、悠然と柿を掴んで口の中に入れていた。
メスザル
オスザル
ニホンザルは、すっかり人なれし、里へ降りて、作物をあさっている。奥多摩町は、野生動物と人が共存する世界が広がっていた。
第2章 奥多摩湖、氷川渓谷、青梅市ハイキングコースからの夜景
午後11時28分に峰谷橋から奥多摩行きのバスに乗り、途中奥多摩湖畔のバス停大麦代で下車した。目の前には、満々と水を湛え、太陽光を跳ね返す人口のダム湖が広がっている。
ダム湖畔の北側に聳える崖地のハイキングコースを辿り、複数個所の見晴らし台から撮影した。
写真＝モミジと湖
写真＝モミジの通路
写真＝見晴らし台からダム湖の散策路沿いを見下ろす
写真＝赤色に紅葉するケヤキを狙って撮影
奥多摩湖の入り口には、東京都水道局が設置した「水と緑のふれあい館」がある。無料で気軽に入城できる施設には、ドライブしたファミリー世帯やバイカーが、気軽に休憩スポットとして立ち寄っていた。施設内の食堂は、密を避けるため、入場制限を設けていた。奥多摩湖は、夏場を中心に東京都の住民に飲み水を供給している。普段都民は、利根川の水を使っているという。ダム湖は、景観の良さにより、観光スポットと化す。紅葉の最盛期、小さな子連れの家族から、若いカップル、中年のバイカー、老年夫婦まで、幅広い世代の方が散策していた。大きな山々に囲まれた奥多摩地域は、自然の雄大さを感じる身近なスポットだった。
奥多摩湖畔を離れたのは1時30分前である。JR青梅線の終点奥多摩駅から徒歩5分未満の距離にある氷川渓谷に足を運んだ。朝方人のいない時間帯は、高い確率でスズメ目カワガラス科の一種カワガラスが出没する。昼間は川沿いに人が入るため、岩の隙間に隠れてしまう。つり橋の途中で、色づき始めたモミジを眺めた。
以下2枚の写真は、私の知人が撮影したものである。
カワガラス 撮影地 神奈川県伊勢原市日向川沿い 母親が雛鳥に給餌をする
カケス 撮影地 埼玉県熊谷市
午後2時前後に氷川渓谷のすぐ真上の奥多摩ビジターセンターに立ち寄ると、次の白丸駅までジョギングし、青梅線に乗った。列車の本数は、1時間に2本程度とはいえ、車内は比較的空いていた。青梅駅の一駅手前の宮ノ平で降りて、周辺を散策した。
途中立ち寄った材木屋稲葉邸の様子を外部リンクにてご覧になっていただきたい。館内を見学するのは、2019年11月17日（日）以来2年ぶり三度目である。ほとんど釘を使った形跡がなく、太いヒノキで2階建ての建物を支えていた。
外部リンク 旧稲葉邸宅 青梅市観光協会 https:/
写真＝下記のリンクから �い療庫沼罎�夜景撮影地 後に地図に記載の青梅丘陵ハイキングコース第1展望台からも撮影
さて青梅市街地をみて周ること、駅北側のハイキングコースの1角からの夜景撮影に備える。
灯が暮れると真っ暗になる山の中は、安全性の観点から、懐中電灯とヘッドライトは欠かせない。予備として単3電池と懐中電灯を持参し、道中地元の散歩客に夜の様子を聞きながら、トワイライトタイムまで過ごした。
撮影場所は、PDFファイルにて青梅のマップに記載された�い療庫捷�場である。
https:/
午後4時台は、地元の散歩客や遠くからきたハイキング客が往来していた。午後4時30分を越えると、ひと気がなくなり、薄闇に包まれる。展望台と帰り道とを行き来しながら、撮影の時間まで待った。夜景ベストタイムは、午後4時52分から午後5時2分、展望台はカメラを固定できる杭が設置されてある分、手振れの影響を避けられる。都市部と青梅市との直線距離は40km以上、展望台の周囲は、樹木に覆われ、光量が乏しい。麓の住宅街へと続まで続く丘陵地を抜けると、一戸建て住宅が並ぶ青梅市吹上町、さらに先に10万人都市の埼玉県飯能市と入間市、はるか奥に都心のビル群が聳え立つ。手前の一戸建て住宅の並びが、一部林の中に入っている分、すり鉢型に見える。標高380mの高尾山一号路の道中に位置する金刀比羅展望台から見える景色を髣髴とさせる。
写真＝八王子市高尾山標高380mの金刀比羅展望台から1枚 撮影日2018年11月18日（日）午後4時56分
関連日記 11/18(日）秋の高尾山 紅葉と夜景 https:/
遠景撮影になる分、夜景のベストタイムは、平地や丘陵地と比べると、数分遅れることを想定してシャッターを切った。午後5時前から撮影した写真を公開する。
撮影時刻 午後4時59分 望遠で青梅市吹上町の住宅地と遠くのスカイツリーを狙う。
撮影時刻 午後5時1分 望遠を使わずに、町並み全体を写す。右端の建物はJR東青梅駅付近
撮影時刻 午後5時3分
展望台から見える景色は、私自身のなじみの場所ではない。町との距離があるものの、時間の経過と共に、家々の光が瞬くと、緊張が和らぐ。青梅市と都市部との間は、やや南方の立川市をのぞき、大都市がない。展望台から一望すると、周囲に高い建物がなく、遠くまで見通しが利いた。
懐中電灯とヘッドライトをつけて、落ち葉が積もる暗い道を小走りしながら、帰り始めた。途中青梅丘陵ハイキングコース内で、一人の老年の散歩客とであった。地元の人の姿があると、安心して、ヘッドライトのランプを消した。帰り道の途中、第1休憩所の方へと立ち寄った。登山帰りの女性一人と、散歩客の男性一人が撮影していた。
私がトワイライトを過ごした展望台に比べると、木の枝がかぶさって、視界が狭い。第1休憩所は、真北に向いているため、東側の都市部は隠れてしまう。木々の隙間越しに、北東に当たる入間市の方向を望める。
撮影時刻17時9分
青梅丘陵ハイキングコースのすぐ南側は、サッカーグラウンドのある永山公園である。昼間は子ども達が使っているとはいえ、夜間照明設備がなく、ひとけがない。ハイキングコース内は、木々によって視界が塞がれ、町灯りを遮る。トワイライトタイムを若干過ぎた時間では、懐中電灯一つあれば、心強い。木々が取り払われたところから、かすかに傘雲がかかった富士の頂が顔を出していた。中年らしき一人の男性と、若いカップルが撮影している。
時刻17時14分
周囲を山々に囲まれた青梅市内は、西側の視界が悪く、富士山の眺望スポットは限られる。茜色の空に浮かぶ富士山のシルエットは、日本画の題材にもなりやすい。外国人は、白い雪を被る円錐形の富士山の稜線に心を惹かれるという。
一人の男性は、さらにハイキングコースへと進む。一方若いカップルは、懐中電灯をつけずに、出口に向って下っていった。私は途中懐中電灯の明かりを消したものの、つんのめって転びそうになった。慣れない暗い道では、灯りが便りである。
私自身が奥多摩町を訪れたのは、丁度3年振りだった。高低差が激しい山の中は、トレイルランニングと共に、サイクリングスポットとしても魅力的である。山深い留裏（とずら）地区の峰集落と奥集落は、東京に残った数少ない秘境である。住民は、古い家々を修繕しながら長く住み続けていた。日中は畑を耕しながら、下草刈りから枝打ち作業を含め、森を手入れしていた。最後の青梅丘陵展望台は、埼玉の飯能市、入間市を含め10万人都市と、スカイツリーを初め、都市のビル群を望む隠れた夜景スポットである。11月20日（土）と21日（日）には、青梅駅南側の市街地で、2年ぶりに祭が開催される。その名は「昭和レトロの青梅宿」、昭和中頃の古い町並みでステージイベントや路上パフォーマンスが繰り広げられるという。
外部リンク 第30回 青梅宿 アートフェスティバル 2021
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2年前の祭の様子を書いた日記 2019年11月26日付日記 11/17(日）秋の青梅市 市街地観光 御岳渓谷を散策 最後にイチョウ ライトアップ！
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写真は上記の日記から1枚 御岳渓谷玉堂美術館前のイチョウのライトアップ、
注意:2020年と2021年は、ライトアップ中止
私も参加した2年前の11月16日（土）と17日（日）には、青梅街道沿いに屋台が並び、サンバ隊が練り歩いていた。
予想以上にコロナの感染状況が落ち着いた結果、地域イベントが再び開催された。昭和の懐かしい街が残る青梅市と緑豊かな奥多摩町は、都会の喧騒とは無縁な別世界が広がっている。2つの町は、今人口減少に終止符を打つべく、若者を中心に、移住促進事業を展開している。
初めに日本の生物学界のニュースである。滋賀県長浜市に住む小学生が、昨2020年9月18日に水路で発見したゲンゴロウが、翌2021年に希少種であることが判明した。飼い主の小学生の保護者が、従来のゲンゴロウと異なる種類だと疑いを持ち、専門家に問い合わせしたことに始まる。依頼を受けた草津市にある琵琶湖博物館の学芸員は、体の特長からコガタゲンゴロウのメスだと明らかにした。同種は、普通のゲンゴロウと比べると、一回り小さく、体調は２８,５mmである。体の特徴に関すると、腹部全体が茶褐色である。専門家の目で見ると、比較的分かりやすいという。同種は2020年版の滋賀県レッドデーターブックで絶滅危惧種に指定されている。一連の出来事について、関西自然保護機構が発行している学術雑誌「地域自然史と保全」の最新号（第43巻1号）にまとめてある。飼い主の許可を得て、草津市琵琶湖博物館で10月19日（火）から11月28日（日）までの展示が決まった。
外部リンク 滋賀県ホームページ https:/
水生昆虫ゲンゴロウは、近年保護の影響により、数を増やしつつある。当館の学芸委員は、水辺での昆虫採集を通して、さらに絶滅危惧種の発見があると期待を寄せている。
■滋賀で30年ぶりの発見、絶滅危惧種コガタノゲンゴロウ 小学生が水路で見つけ「すごくドキドキ」
(まいどなニュース - 11月17日 11:00)
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本題 11月14日奥多摩天空の集落を行く 紅葉情報！青梅丘陵からの夜景
今回の舞台は、東京都西多摩郡奥多摩町と青梅市である。初めに紹介するのは、天空の集落といわれる奥多摩町留浦（とずら）にある峰集落と奥集落である。古くから林業が栄え、傾斜地を開墾し、野菜作りを行ってきた。峰集落の沢沿いには、ワサビ田が残っていた。生育適温は8度から20度、夏に摂氏30度を越えると、葉が痛むという。茎の長さは8cmから10cm、春には白い花を咲かせる。江戸時代から換金作物として栽培し、険しい断崖で暮らす人々の生活を支えてきた。
ときは20世紀、第一次産業の従事者が減るに従い、集落は過疎化が進んだ。2つの集落は、バス停峰谷を基点に、完全に2つに分かれ、交わることがない。それぞれの村の住民は、峰谷バス停を基点に、つずら折りの道を上り下りをしながら行き来する。舗装された道とはいえ、落石の跡が残っていた。集落の最下部の標高は650m、2つの集落の最高峰は共に標高970m、その差320mに達する。
写真＝峰集落と奥集落を示す地図、バス停峰谷からまっすぐ向う道の先に奥集落、左手に向う道は、峰集落へと続く。
掲載元 公益社団法人 日本山岳会 東京多摩市部 下記の地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図(タイル)を複製したものです。(承認番号 平29情複、第719号)
東京都の最西端の駅である標高320mの奥多摩から、集落の入り口に当たる標高590mの峰谷バス停までの距離はおよそ15km、標高差は270m、バス便は一日わずか3本にとどまる。住民の生活は車に頼るしかない現状だ。バスの利用客は、概ね登山客である。奥集落の方は、標高1737mの鷹ノ巣山へ、一方峰集落からは標高2017mの雲取山へへ入るルートがある。朝一のバスの乗客は、登山の装備をしていた。
険しい集落に住む人々は、林業を営みながら、傾斜地でワサビを育てていた。バス停峰谷から、およそ3km下った先の奥多摩湖畔のバス停峰谷までの間には、小学校を含め、床屋の痕が残る。現在も週にわずか1日、火曜日に診療所が開いているという。バブル期の前辺りから、村育ちの若者が、都会へ働きに出たことにより、高齢者が取り残された。高齢の住民が、介護が必要、または車に乗れなくなるなど、生活が出来なければ、山を降りなければならない。いずれは無くなってしまう可能性が高い村へ、2018年11月11日（日）以来、3年ぶりに訪れた。
2017年11月5日（日）の午後に撮影した写真と共に村の様子をご覧になっていただきたい。続く舞台は標高530m付近の奥多摩湖の紅葉と、夜景撮影地である標高200m台前半のJR青梅駅北側のハイキングコースの展望台である。
2021年11月14日（日）の訪問地
�￣�多摩町峰集落と奥集落 峰 - 集落町並みWalker http://
��奥多摩町奥多摩湖 東京とりっぷ https:/
�１�多摩町氷川渓谷 大多摩 氷川渓谷よりhttps:/
�だ椎濟坡甲呂肇魯ぅ�ングコース（夜景撮影）青梅市観光協会より https:/
紅葉情報
標高620mから970mの峰集落と奥集落 11月14日時点で高低差問わず概ね見頃
標高520mの奥多摩湖畔 11月14日時点で見頃
標高310m前後の氷川渓谷 11月14日時点で若干見頃前
外部リンクやYou tubeの動画も参考にしていただけると幸いである。峰集落の春の景色を見ると、桃や梅の花が咲き、桃源郷にふさわしい場所だった。
テレ東プラス 峰集落の放送時の様子をレポート 2020年5月29日付け https:/
天空の里 奥多摩（峰集落）に春の訪れ You tube 動画
過去の関連日記
2017年11月10日付 奥多摩 東京最高峰の村 峰集落
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2018年11月12日付 11/11(日）東京都奥多摩町 天空の集落を行く 紅葉狩りや野生動物との出会い https:/
上記の日記からイノシシの子供の写真 撮影日2018年11月11日 9時2分 標高950m付近より
第1章 天空の集落を訪問
11月14日（日）午前7時37分に奥多摩駅発、午前8時18分に終点峰谷着のバス便に乗り、渋滞に巻き込まれずに、予定時刻に到着した。
他の乗客に先んじて、バス停からまっすぐの道をノンストップで頂上まで走った。林道の中は、陽がささず、ひんやりとした冷たさを感じる。林を抜けて、日光を浴びると、体から放出される水分により、Tシャツが背中に張り付いた。ヘアピンカーブの曲がり角にも、ところどころ家があるものの、扉や窓は撤去され、生活した痕跡はない。現在奥多摩町は、移住を希望する若者やファミリー世帯向けに、空き家を無料で提供している。日ごろから節約を心がけ、料理と共に、野菜作りを覚えれば、生活は出来なくもない。コロナ禍で、地方移住を希望する若者が多くなる中、奥多摩町もスポットライトを浴びている。
道中生活の痕跡がある家に出会った。撮影日2017年11月5日（日）昼時
標高950m付近まで来ると、急に視界が開けてきた。崖地に畑と共に人家が建てられている。
撮影日2017年11月5日（日）昼過ぎ 標高950m付近
撮影日2017年11月5日（日）昼過ぎ 標高950m付近に建つ家
前回2018年11月11日には、標高900m付近のカーブの曲がり角で、偶然にも1匹のイノシシと出会った。3年後のこの日、人気のない朝方にも関わらず、動物の気配はおろか、小鳥の声もほとんど聞こえず、静けさに包まれていた。
東京都内での最高峰に建つ住宅を越えて、鷹ノ巣山の登山道入り口付近で、三脚を据えたカメラマンの姿があった。この日、2021年11月14日は、雲ひとつない青空が広がっている。緑からオレンジに変色したウワミズザクラの木は、太陽光を跳ね返すことにより、一段と映える。
撮影日2021年11月14日（日）8時57分から8時59分に撮影
標高1000m付近からの眺め
紅葉するウワミズザクラ
最高峰に建つ集落と紅葉
登山口には、車が３台止めてある。バスのアクセスが悪いことを踏まえて、登山客が朝早くにわざわざ入り口まで車で登ってきたのである。山の方は既に紅葉の方は終っているものの、標高970mの集落の方は、見頃だった。
奥集落は、日当たりが悪い分、ところどころモミジの木には青葉が残っていた。下層部と上層部の標高差は300mを越えても、色づき具合の差は感じなかった。陽があたらないと、青葉のまま落ちてしまうこともある。色のつき方は、適度な日差と温度差が関係する。道沿いに生えるススキは、標高差に問わず、概ね見頃だった。
東京といえども、奥多摩地域は、昭和時代から平成を経て、令和に変わっても、景観は変わらない。雄大な自然が、今なお広がっている。
鷹ノ巣山の入り口から、標高差ほぼ400mを一気に下り、峰谷バス停へと戻った。
写真＝峰谷バス停付近の住宅 2017年11月5日（日）午後5時前に撮影
登りに比べると、下りは爽快感があるとはいえ、膝の負担は大きい。峰谷バス停から左手側の道を登り、峰集落へ向う道中、足の付け根に張りを覚え、走れなくなっていた。
ゆっくりと周囲の景観を見渡しながら、道なりに登ることにした。杉林の中からカケスの声が響くものの、小刻みに動く分、コンデジでは追えなかった。
奥集落へと続く道と比べると、やや勾配は緩やかである。日当たりの良い場所から、奥集落の家々が望めた。
写真＝峰集落から奥集落を撮影 2017年11月5日（日）午後3時台
写真＝現在も人が住む小規模集落 2017年11月5日（日）
写真＝ワサビ田 2017年11月5日（日）
写真＝ニホンザルが好む柿木 2017年11月5日（日）
2017年11月5日と2018年11月11日の訪問時、柿木はしっかりと実をつけていた。サルが増加したのか、今年は既に落ちてしまっている。夜間に行動するイタチ科のテンやイヌ科のタヌキも柿木を好む。サルやタヌキ、テンが落とした実を、イノシシやニホンカモシカが拾うのである。人と動物が同じ食べ物を分け合い、共存の道を選んでいる。
写真＝ススキの穂とロッジ 撮影日2021年11月14日（日）午前10時23分
時折ワンチャンをつれて散歩する人、畑仕事をする住民を横目で見ながら、最高峰となる標高970m付近の住宅地にたどり着いた。現在でも人が住んでいるという。
写真＝標高970mを越える位置から撮影 撮影日2021年11月14日（日）午前10時35分
峰集落の頂上付近も、奥集落と同じく、紅葉は見頃である。道の先は、薄暗い林道だった。既に一台の作業車がエンジンを切ったまま停めてある。一人の男性が、車から降りて、斜面をゆっくりと下っていった。林業の従事者なのか、道具は持っていないとはいえ、作業着姿である。
山深い奥多摩町の面積は、東京都の自治体で最も広く225,53平方キロメートルになる。面積では東京都の10分の1に達しながら人口は2021年10月1日時点で4667人、2016年の10月26日時点で5234人であることを踏まえると、5年間で13,4パーセントの減少となった。このまま若い人が町を出て行き、高齢者が寿命を迎えると、ますます人口が減る。推定では2045年に人口は1700人まで落ち込む。
詳細 GD Freak https:/
市内面積の94％は森林に達し、そのうちの半分が人口の杉林である。木材は豊富にあるものの、市場において安い外材の流入により、行き場を失った。林業従事者の高齢化に従い、衰退する一方である。
定期的に山を手入れすることにより、近年頻発する大雨洪水被害の緩和に貢献する。後継者不足が深刻化する林業は、ここ東京都の最奥の集落で細々と受け継がれていた。
標高1000m弱の奥集落から一気に峰谷バス停を越えて、標高522mの峰谷橋のバス停まで向った。
道中撮影した景色 2021年11月14日（日）午前10時39分
峰谷のバス停を通り過ぎ、奥多摩湖畔の峰谷橋へ向う道中、塀の上でたむろするニホンザルの群れに出会った。
私と目があっても、悠然と柿を掴んで口の中に入れていた。
メスザル
オスザル
ニホンザルは、すっかり人なれし、里へ降りて、作物をあさっている。奥多摩町は、野生動物と人が共存する世界が広がっていた。
第2章 奥多摩湖、氷川渓谷、青梅市ハイキングコースからの夜景
午後11時28分に峰谷橋から奥多摩行きのバスに乗り、途中奥多摩湖畔のバス停大麦代で下車した。目の前には、満々と水を湛え、太陽光を跳ね返す人口のダム湖が広がっている。
ダム湖畔の北側に聳える崖地のハイキングコースを辿り、複数個所の見晴らし台から撮影した。
写真＝モミジと湖
写真＝モミジの通路
写真＝見晴らし台からダム湖の散策路沿いを見下ろす
写真＝赤色に紅葉するケヤキを狙って撮影
奥多摩湖の入り口には、東京都水道局が設置した「水と緑のふれあい館」がある。無料で気軽に入城できる施設には、ドライブしたファミリー世帯やバイカーが、気軽に休憩スポットとして立ち寄っていた。施設内の食堂は、密を避けるため、入場制限を設けていた。奥多摩湖は、夏場を中心に東京都の住民に飲み水を供給している。普段都民は、利根川の水を使っているという。ダム湖は、景観の良さにより、観光スポットと化す。紅葉の最盛期、小さな子連れの家族から、若いカップル、中年のバイカー、老年夫婦まで、幅広い世代の方が散策していた。大きな山々に囲まれた奥多摩地域は、自然の雄大さを感じる身近なスポットだった。
奥多摩湖畔を離れたのは1時30分前である。JR青梅線の終点奥多摩駅から徒歩5分未満の距離にある氷川渓谷に足を運んだ。朝方人のいない時間帯は、高い確率でスズメ目カワガラス科の一種カワガラスが出没する。昼間は川沿いに人が入るため、岩の隙間に隠れてしまう。つり橋の途中で、色づき始めたモミジを眺めた。
以下2枚の写真は、私の知人が撮影したものである。
カワガラス 撮影地 神奈川県伊勢原市日向川沿い 母親が雛鳥に給餌をする
カケス 撮影地 埼玉県熊谷市
午後2時前後に氷川渓谷のすぐ真上の奥多摩ビジターセンターに立ち寄ると、次の白丸駅までジョギングし、青梅線に乗った。列車の本数は、1時間に2本程度とはいえ、車内は比較的空いていた。青梅駅の一駅手前の宮ノ平で降りて、周辺を散策した。
途中立ち寄った材木屋稲葉邸の様子を外部リンクにてご覧になっていただきたい。館内を見学するのは、2019年11月17日（日）以来2年ぶり三度目である。ほとんど釘を使った形跡がなく、太いヒノキで2階建ての建物を支えていた。
外部リンク 旧稲葉邸宅 青梅市観光協会 https:/
写真＝下記のリンクから �い療庫沼罎�夜景撮影地 後に地図に記載の青梅丘陵ハイキングコース第1展望台からも撮影
さて青梅市街地をみて周ること、駅北側のハイキングコースの1角からの夜景撮影に備える。
灯が暮れると真っ暗になる山の中は、安全性の観点から、懐中電灯とヘッドライトは欠かせない。予備として単3電池と懐中電灯を持参し、道中地元の散歩客に夜の様子を聞きながら、トワイライトタイムまで過ごした。
撮影場所は、PDFファイルにて青梅のマップに記載された�い療庫捷�場である。
https:/
午後4時台は、地元の散歩客や遠くからきたハイキング客が往来していた。午後4時30分を越えると、ひと気がなくなり、薄闇に包まれる。展望台と帰り道とを行き来しながら、撮影の時間まで待った。夜景ベストタイムは、午後4時52分から午後5時2分、展望台はカメラを固定できる杭が設置されてある分、手振れの影響を避けられる。都市部と青梅市との直線距離は40km以上、展望台の周囲は、樹木に覆われ、光量が乏しい。麓の住宅街へと続まで続く丘陵地を抜けると、一戸建て住宅が並ぶ青梅市吹上町、さらに先に10万人都市の埼玉県飯能市と入間市、はるか奥に都心のビル群が聳え立つ。手前の一戸建て住宅の並びが、一部林の中に入っている分、すり鉢型に見える。標高380mの高尾山一号路の道中に位置する金刀比羅展望台から見える景色を髣髴とさせる。
写真＝八王子市高尾山標高380mの金刀比羅展望台から1枚 撮影日2018年11月18日（日）午後4時56分
関連日記 11/18(日）秋の高尾山 紅葉と夜景 https:/
遠景撮影になる分、夜景のベストタイムは、平地や丘陵地と比べると、数分遅れることを想定してシャッターを切った。午後5時前から撮影した写真を公開する。
撮影時刻 午後4時59分 望遠で青梅市吹上町の住宅地と遠くのスカイツリーを狙う。
撮影時刻 午後5時1分 望遠を使わずに、町並み全体を写す。右端の建物はJR東青梅駅付近
撮影時刻 午後5時3分
展望台から見える景色は、私自身のなじみの場所ではない。町との距離があるものの、時間の経過と共に、家々の光が瞬くと、緊張が和らぐ。青梅市と都市部との間は、やや南方の立川市をのぞき、大都市がない。展望台から一望すると、周囲に高い建物がなく、遠くまで見通しが利いた。
懐中電灯とヘッドライトをつけて、落ち葉が積もる暗い道を小走りしながら、帰り始めた。途中青梅丘陵ハイキングコース内で、一人の老年の散歩客とであった。地元の人の姿があると、安心して、ヘッドライトのランプを消した。帰り道の途中、第1休憩所の方へと立ち寄った。登山帰りの女性一人と、散歩客の男性一人が撮影していた。
私がトワイライトを過ごした展望台に比べると、木の枝がかぶさって、視界が狭い。第1休憩所は、真北に向いているため、東側の都市部は隠れてしまう。木々の隙間越しに、北東に当たる入間市の方向を望める。
撮影時刻17時9分
青梅丘陵ハイキングコースのすぐ南側は、サッカーグラウンドのある永山公園である。昼間は子ども達が使っているとはいえ、夜間照明設備がなく、ひとけがない。ハイキングコース内は、木々によって視界が塞がれ、町灯りを遮る。トワイライトタイムを若干過ぎた時間では、懐中電灯一つあれば、心強い。木々が取り払われたところから、かすかに傘雲がかかった富士の頂が顔を出していた。中年らしき一人の男性と、若いカップルが撮影している。
時刻17時14分
周囲を山々に囲まれた青梅市内は、西側の視界が悪く、富士山の眺望スポットは限られる。茜色の空に浮かぶ富士山のシルエットは、日本画の題材にもなりやすい。外国人は、白い雪を被る円錐形の富士山の稜線に心を惹かれるという。
一人の男性は、さらにハイキングコースへと進む。一方若いカップルは、懐中電灯をつけずに、出口に向って下っていった。私は途中懐中電灯の明かりを消したものの、つんのめって転びそうになった。慣れない暗い道では、灯りが便りである。
私自身が奥多摩町を訪れたのは、丁度3年振りだった。高低差が激しい山の中は、トレイルランニングと共に、サイクリングスポットとしても魅力的である。山深い留裏（とずら）地区の峰集落と奥集落は、東京に残った数少ない秘境である。住民は、古い家々を修繕しながら長く住み続けていた。日中は畑を耕しながら、下草刈りから枝打ち作業を含め、森を手入れしていた。最後の青梅丘陵展望台は、埼玉の飯能市、入間市を含め10万人都市と、スカイツリーを初め、都市のビル群を望む隠れた夜景スポットである。11月20日（土）と21日（日）には、青梅駅南側の市街地で、2年ぶりに祭が開催される。その名は「昭和レトロの青梅宿」、昭和中頃の古い町並みでステージイベントや路上パフォーマンスが繰り広げられるという。
外部リンク 第30回 青梅宿 アートフェスティバル 2021
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2年前の祭の様子を書いた日記 2019年11月26日付日記 11/17(日）秋の青梅市 市街地観光 御岳渓谷を散策 最後にイチョウ ライトアップ！
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写真は上記の日記から1枚 御岳渓谷玉堂美術館前のイチョウのライトアップ、
注意:2020年と2021年は、ライトアップ中止
私も参加した2年前の11月16日（土）と17日（日）には、青梅街道沿いに屋台が並び、サンバ隊が練り歩いていた。
予想以上にコロナの感染状況が落ち着いた結果、地域イベントが再び開催された。昭和の懐かしい街が残る青梅市と緑豊かな奥多摩町は、都会の喧騒とは無縁な別世界が広がっている。2つの町は、今人口減少に終止符を打つべく、若者を中心に、移住促進事業を展開している。
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