司馬遼太郎の同名名作小説を映画化した作品。
原作小説は今から30年くらい前に読んでいて、それがきっかけで新撰組にハマってました。
「燃えよ剣」は1966年に映画化されていて、そちらはレンタルビデオのVHSで見ています。
この作品では、主人公の土方歳三が自分の出自や新撰組結成から池田屋事件、鳥羽伏見の戦いなどを語るという構成になっていますが、ストーリーはほぼ原作通り。
個人的に思ったのですが、ここは土方歳三ではなく、維新後まで生き残った永倉新八か斉藤一に「土方歳三」を語る体裁にすると面白いのでは?
66年版もそうなのですが、上下2巻の分厚い原作小説を約2時間半に収めるのは、さすがに少々無理がある。
池田屋事件や、新撰組初代局長の芹沢鴨を暗殺、鳥羽伏見の戦いなどの主要な事件以外は、すべて登場人物のセリフで説明されているので、歴史に疎い人にはちょっと退屈かもしれません。
どのキャラクターか?はあえて伏せますが、作品オリジナルのキャラクターが、作中で浮いて見えていたのが残念。
土方歳三を演じた岡田准一が面白い!
猫背でヒョコヒョコ歩く様、正統派剣術とは程遠い喧嘩剣法など、過去の新撰組映画の凛々しい土方歳三とは一線を画していますが、本物の土方も実はこんな風だったのかなあと思わされます。
芹沢鴨を演じた伊藤英明、酒好き女好きで、ふてぶてしくて貫禄たっぷりの悪党ぶりが見事です!
山田涼介、ジャニーズ系の役者は…と、何やら言われてますが、沖田総司役が合ってましたね。
沖田総司は、普段は子供と一緒に遊ぶのが好きな飄々とした優男、しかし一旦戦闘となれば冷徹になる新撰組一番隊隊長です。
新撰組を描いた最新の作品だけあって、歴史的な考察も見るところが多くて面白い。
有名な新撰組の浅黄色の隊服も、考証的に今では「?」なんですよ。
まだ未確認ですが、土方の愛刀「和泉守兼定」や、沖田の愛刀「菊一文字」にまつわるエピソードとか。
幕末期が舞台の作品と云えば、大ヒット映画「るろうに剣心」が大人気ですが、こちらも是非見てもらいたいですね!
面白かったw
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