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2021年09月29日10:06

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じっくり箱どーん

実家住まいである。
母88歳は一年あまり前に特別養護老人ホームに入居した。

家には棚が有って引き出しが有って箪笥が有って押し入れが有って天袋が有って物置が有って
その全てに物が詰まっている。

私自身も、物の多いほうだ。
これは何かに使えるかもしれない。という危険思想の持主である。
この思想があまねく物を身辺に積み重ねる。

実際、何かを作りたいと思い付いた時に
それの部品にちょうど使えるなんじゃやらが家に有ったりする。
そんな合致が時々有る。
その時を待つ物が蓄積している。

言いたい。
これは何かに使えるかもしれない物は、ガラクタのようでゴミではない。



棚に入っているけれど滅多に使わないような物は押し入れに押し入れるべし。
押し入れに入っているけれどちょくちょく使うわけではない物は天袋に押し上げるべし。
天袋に入っているけれど湿気に弱くない物は物置に追いやるべし。

と考えると、まず物置に在る要らん物をばんばか捨てるのが良い。
次に天袋を片付けて、用の無い物を空いた物置に運び込む。

そう考えたのに、
戸外の物置よりも、室内の天袋に着手してしまった。
目に入るからだ。



実家という場所は、なんせ物が多いから、腰を据えて少しづつ片付けていくしかない。

古い物の片付けなんかしていると、
古い記憶がちょこちょこ刺激される。
子どもの頃、「びっくりばこドン」とかいう番組が有ったなあ。
教育テレビだったか。



天袋には雛人形が入っている。
もう、何年何十年出していないだろう。
祖母からの物らしく、時代もので、お顔に虫喰いが有った。
どうなっていることか。

人形はいつの日か、供養してもらうしか無いだろう。
いつの日か。後回し。

何が入ってんだか分からん箱や袋がいっぱい有る。
そちらを先に開けてみる。



中くらいのサイズの段ボール箱を一つ開けてみると、
母方の祖父の資料が入っていた。
どうやら、戦後、満州からの引き揚げの仕事をしていた時の物が多いようだ。

間違い。
引き揚げとは、一般人について言う言葉だ。
兵隊さんは復員するのだ。
祖父は天皇直々に「頼む」と言われ、復員局で仕事をしていたと聞く。

これは、貴重かもしれない資料なので、
しかるべきことにしないといけない。
いつの日か。後回し。



大きな紙の手提げ袋に、段ボール箱が入っていて、ずしりと重い。
紙類か。

開けてみると、香典袋と芳名帳だった。
20年くらい前に、伯父つまり父の長兄の葬儀を出した時のものだ。
これは保管する必要は無いのではないか。

ここ数年で実家の片付けをする中で、他にも葬儀のものを捨ててきた。
10年前の父の葬儀の時の物は、割と浅い層に有った。
さらに片付けが進むと、45年前の大叔父の葬儀の時の物やら、
兄の葬儀の時の香典袋や余った葉書などなどが出てきた。
袋を捨てるために受付の人が帳面に記録してくれているんじゃないのかい…。

まずは分別。
芳名帳をつづってある紐を切って外す。
香典袋の水引を外す。外す。外す。外す外す外すはずすはずすはずすずずす

叔父はどこじゃら大使も務めた人だったので、
会葬者も多いし、その顔ぶれもなんじゃらご身分が有るものが多い。
だから、香典袋も簡素な印刷のものではなく、
しっかりと水引が付いているものが多い。
そして数が多い。
うーわめんどくせえ!
水引だって紙紐なんだから、このまま紙の資源ごみとして出しても良さそうな気もするけれど
銀色のヤツはいけないような気もする。
外す。外す。はず(以下同文)

あ、めんどくせえから天袋に突っ込んであったのか。



しかしあれだね。
中身を出し忘れている香典袋なんて、無いね。

この袋は妙に厚みが有るぞと思っても、
これまた、内袋が二重になっていたり、いい感じの和紙を使っていたりして厚いだけなのだ。

私のさもしい心はさもしいままに作業は終わる。
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