mixiユーザー(id:9783394)

2021年08月31日07:24

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小噺0322 アクリルアミド

家庭で揚げ物をするとなると後片付けがタイヘンです。調理器具はことごとく油でギトギトになるし、コンロ周辺もベトベト。数回使うと酸化してダメになる揚げ油の処理にはとても手間が掛かります。絶対にそのままシンクに流してはいけませんよ。ごく少量でも排水管が詰まってタイヘンなことになります。市販のクリーナーではラチが明かず、専門業者に数万円払って取ってもらったつもり(一応流れるように)でも、パイプ内側がギトギトで狭くなっていて通りが悪いまま、なんてことが。
たとえ自宅の排水管が詰まらなくても、他家と合わさってから詰まるかも。そうなると道路を掘り起こして…

横道に逸れちゃいました、閑話休題。
揚げ物に関して素朴な疑問が首をもたげません?油で揚げるのは何故?
それは、水(湯)での調理は100℃(水の沸点)が上限で、より高温で調理したい時、沸点が水よりはるかに高い(300〜600℃)油を使うのです。水の替わりに。ただそれだけです。
尤も、油の発火点は沸点よりもずっと低いので、油が沸騰する前に急に燃えだしてビックリするんですけどね。火事の原因です。燃えない水(湯)とは大違い!

100℃以上で調理することができれば、必ずしも油で揚げなくても良いので、ヘルーな「揚げない揚げ物」が流行しています。油のギトギトから開放されるし、火傷のリスクも低減。火事の危険も減ります。
しかし高温(120℃超)での調理はアクリルアミドという発ガン性がある物質が生成される場合があることが報告されて、ヨーロッパでチョッとした騒ぎになりました。日本ではほとんど報じられておりませんが。

食材に含まれているアスパラギンと還元糖(ブドウ糖や果糖)が120℃以上の高温にさらされて化学反応(メイラード反応)を起こしてアクリルアミドが生成されるのですが、特にポテトチップスがヤバいとのことです。
皮を剥いて(謎だった大量のジャガイモの皮剥きは本稿0181「判明!」参照)スライスしたジャガイモを冷水にさらしてアク抜きした後、200℃ぐらいの植物油で素揚げするそうですが、生成されるアクリルアミドの量は断トツです。クッキーを焼いたりコーヒーを焙煎したりする時もアクリルアミドは生成されるのですが、無視できるほど少量。

しかしポテトチップスのメーカーは手をこまねいているのではなく、アクリルアミドの生成を抑える製法の開発に腐心してきて、それが実を結びつつあります。現在販売されている製品は特に心配しなくても良いそうです。安堵〜!
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