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2021年08月09日23:56

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中途半端な企画だったかも・・・京響コーラス「フォーレ レクイエム」

正直にいうと、食い足りない、です。

京都 ロームシアター京都サウスホール
広上淳一×京響コーラス「フォーレ:レクイエム」
合唱:京響コーラス
弦楽合奏:京都市交響楽団(コンサートマスター 泉原隆)
指揮:広上淳一
ソプラノ:小玉洋子
バリトン:小玉晃
廣瀬量平:混声合唱組曲「海鳥の詩」(指揮:津幡泰子、ピアノ:小林千恵)
フォーレ(信長貴富編曲):レクイエム ニ短調 作品48

一言で言うと、京響コーラスのための演奏会。それに、広上さんと京響がお付き合いした、と言う感じ。

前半の方が、合唱団コンサートとしてまとまってたかも。定番ユトピリカの魅力だけでも、聴きにきた甲斐はあります。

ただ、フォーレ聴きたさに(ついでに言えば、広上さんの指揮だから)足を運んだ僕のような聴衆には、後半はどうにも欲求不満だったかも。

全体に京響コーラス、バスが弱くて響きが薄め。かつ、ソプラノの発声がやや甘めの味付けなので、よく言えば華やか、悪く言えば深みに欠ける。だから、フォーレ独特の陰影だとか翳りだとかよりは、輪郭がハッキリした見通しの良い音像で、まるで20世紀イギリスのラターの宗教曲を聞いているみたい。

信長さんのアレンジ(Vn1-Va2-Vc1-Bass1プラスオルガン)をほぼ倍にした3-4-2-1というストリングスは泉原さんはじめ目一杯弾いているのだが、いかんせん非力。これでやるんだったら、コーラスも(特に女声を)もっと絞った方が良かったのに。

広上さんもこの音像を踏まえてのものなんでしょう、全体に早めのテンポでサクサク進めていく風情。ただ、リベラ・メのクライマックスに向けて周到に盛り上げていく手腕は流石。ここでは、バリトンソロの熱演もあり、結構聞き応えがありました。

ただ、6時から始まって、予定の休憩をカットしての7時には演奏終了というのも、わざわざロームシアターまで来てるのに、?と思わないでもなかったです。一緒に行った母親は、「なんや、これで終わりかいな?」と露骨に文句言ってましたものねえ。

まあ、このご時世、合唱のコンサートを長時間やるのも困難だとは思いますが・・まるで巡礼かの如くの大きく垂れ下がるマスクをつけてのステージ、苦労が偲ばれました。

サウスホールはほぼ満席。ほとんどが合唱関係のようで、雰囲気がいつもとはだいぶ違いました。来年は、ちゃんと定期で合唱曲を聴きたいもんです。
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