コノミの宝物

たまに子供の機嫌が悪く、懐いてもらえず抱っこすら嫌がられると凹む。

・若おかみは小学生！

単純に凄まじいクオリティの背景の描き込みだけでなく、込められた空気が抒情的で、オープニングの部屋を出るときの暗寂しさ、電車の窓に映る幸せ家族で既に涙ぐむ。楽しいときは明るく、沈んだときは暗く、オーソドックスではあるが鮮烈で目を楽しませてくれる。
やや多めのキャラクターが90分余りの中に詰め込まれているが、埋もれることなくそれぞれ個性と魅力を引き出された構成と声の演技も素晴らしく、タレント声優たちも奇跡的なまでにまったく違和感が無い。悪人も嫌な奴も不在で笑い、涙し、鑑賞後は多幸感に包まれる。愛と優しさ、喜怒哀楽に溢れ、娯楽性も高く、ファンタジーもありながら現実に向き合う物語でもあり、老若男女問わずおすすめ出来る傑作。

・フィフス・エレメント

メチャクチャ楽しい！
オリジナリティ溢れるモンドシャワン人や宇宙船、乗り物や武器、衣装に小道具に至るまで、絶妙にださカッコ良い造形も好きだ。
後の「ヴァレリアン」にも通じるデザインと華やかで独特で濃い映像センス、ハードなのにコミカルなライトさ、視点がくるくる変わる目まぐるしさ、何より度々登場するマクドナルドのようなジャンクな濃さは薄味になってしまった「ヴァレリアン」には無いものだ。
特にコメディシーンは監督のセンスの塊、アホな強盗がすき。自宅に5人ツメツメで隠すところも好き、フリフリの天丼、クリス・タッカー全部、フロストンパラダイスのユネッサンかスパリゾートハワイアンズ感、半ズボンの警備員。
悪役ゾーグ、冷酷で残酷だが変に律儀でユーモアもあり、アホでマヌケなところも魅力的なゲイリーオールドマンが素敵すぎる。
高尚なテーマも緻密で計算し尽くされたストーリーも抑えた演技もクソ喰らえ、小癪なタメも焦らしもなく、次々と刺激の鶴瓶撃ち。ただただ娯楽に徹底したエンタテイメントの極み。