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2021年02月21日16:57

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この曲って、こんなにいい曲だったか?・・・センチュリーbbプロジェクト

最初はパスしていたコンサート。来て本当によかった。

大阪 ザ・シンフォニーホール
ベートーヴェン生誕250周年記念プロジェクト
日本センチュリー交響楽団×ザ・シンフォニーホール
Best of Beethoven Vol.3「運命」
飯森範親指揮 日本センチュリー交響楽団
(コンサートマスター 後藤龍伸)
[ピアノ]菊池洋子 ※ [ヴァイオリン]郷古 廉 [チェロ]横坂 源
ベートーヴェン:ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための三重協奏曲 ハ長調 op.56
ベートーヴェン:交響曲 第5番 ハ短調 「運命」 op.67

運命も重い響きの重厚な演奏で良かったが、何よりも、トリプル・コンチェルトに尽きる。

関本さん降板で、菊池さんに代わったが、結果的にはそっちの方が良かったんじゃないか、と思えるほどの菊池さんの献身ぶり。とにかく、郷古・横坂・菊池の形作るコアの凝集力の凄まじさには圧倒される。本来、この曲って、ベートーヴェンがパトロンへのサービスのために作曲したものであって、機会音楽的なディべルスマン作品のはずなのに(実際、これまで聞いてきた何回かの実演はそうした方の力の抜けたものだったように思う)、今日の演奏はまさに「ベートーヴェン」的な「大コンチェルト」。

こんな厳しいトリプル、聞いたことないぞ。

特に三楽章、同じ音型の速いパッセージを3人が代わる代わる応酬するところなんぞ、まさに火花がちるが如く。こういう演奏を聴いてしまうと、音楽って演奏者によってここまで変貌するものなんだ、音以外のその奏者の存在自体が「音楽」のあり様を決定するんだ、という思いに強く囚われる。

飯森さんの棒の下で、センチュリーはこの若い3人の「音楽」を決して邪魔しないように、ピンと張った緊張感と温かく豊かな響きで応える。何という緊張感!抱擁力!その濃密な時間のあり様に、心から震える思いがする。

彼の行くところ、いつも厳粛で神聖な芸術空間が現出する。僕はそれに憧れる・・・誤解を恐れないなら、恋をすると言っても間違いではなかろう。

改めて思う。郷古廉を讃えよ。

追記
3人のアンコールは、ピアノトリオ第4番「街の歌」の2楽章と思うのだが、正しいのかな?張り出しがなく、確認できませんでした。これも、横坂さんのチェロの魅力横溢で、良かったです。
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