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2021年01月24日10:02

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関西は、文学の中心地。やり取りが成熟していますね。

■関西人の間で「知らんけど」が流行るワケ。日本語研究者に聞いてみた
(日刊SPA! - 01月23日 09:22)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=81&from=diary&id=6386874

関西の大学に行った女子大学生がいます。
あるとき、信号待ちをしていたら服を引っ張られた感覚があったので、びっくりして振り返ったら、二人組のおばちゃんが「ケッ、安物や。」「バーゲンやで。」と言ったそうです。おばちゃんたちは、服生地を触って、値踏みしていたそうです。正確な言葉は知りませんが、「バーゲンやで。知らんけど。」と「知らんけど」を付け加えると似合いそうな会話です。

また、しばらく行ったら、乞食がむしろに座っていて、
「ねえちゃん、そんな不細工な顔、塗ったくったって意味あらへんがな。ワシに金くれや」と大声で叫んだそうです。

彼女は帰省して、「も〜、最低。嫌!」と言ったわけですが、聞いた我々は、乏しい関西弁や関西に関する知識を使い、「乞食に『阿保らし』などと言い返したら、乞食のペースに嵌まって、金を出させられることになったかもしれない」「乞食にとっては、この掛け合いはサービスで、金を払って掛け合い漫才をやろうということかもしれない」…と言いあいました。しかし、関西人ではないので、イメージで物語るしかありませんが。

関西は言葉が発達した地域です。
『源氏物語』などは、要するに関西弁です。それが武家社会になって全国区になり、音便や、<る・らる>の単独の可能の表現(ざっくりいうと平安時代には、直後に打消しがないと可能にならなかった)、「ん」の仮名(発明されたのは鎌倉初期だが、「む」や「う」をも表していた。「ん」が「n」を表す専用の仮名になったのは、おそらくもっと後)…などが出てきました。これが、国文学の時代区分の中世です。貴族は没落し、言葉が全国スルーの言葉になっても、相変わらず文学の中心は関西でした。

江戸時代ですら、江戸が文学の中心になるのは、後半。
本居宣長、契沖、上田秋成などはもちろん、江戸で活躍した松尾芭蕉も伊賀出身です。
今でも関西の方が古文の偏差値が高いそうです。

さて、「知らんけど」ですが、
免責ももちろんそうですが、
公的な審級を意識しながら話すという、話し方の発達をそこに感じます。パロールではなくラングを、発達した言語を操る関西人は知っているのでしょう。

タイガースファンの甲乙で、
「今年は、阪神が日本一や」といって盛り上がっても、それはつぶやきのようなもの。
公的には「知らんけど」となる。甲の責任を発話者乙に追及されることがない「免責」以上のモノを感じます。
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