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2021年01月23日08:59

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おにぎり考 時代の移り変わり。

猫のような暮らしに、ふっとあこがれる瞬間があることは、一昨日、お話ししました。

いつもではありませんが、本当に狭い部屋に一人で住んで内面に沈潜したり、外を歩き回ったり…という一人の生活に、ふっとあこがれます。

そういう生活では、おにぎり。コンビニではなく、握ったものが似合うでしょう。何も妻やガールフレンドに握ってもらうという話ではありません。

おにぎりも、時代の影響を受けています。

まず、海苔。
浅草海苔と、世間にありふれている海苔とは違う種類のものです。
値段も相当違います。
最もいいのは卸売市場の業務用のもの(あまりひろめたくないので、在関東のマイミクさんで、メッセージをくださる方にはお教えします)

一番ダメなのは、デパートに出店を持っている缶入りの贈答品メーカー。
あんな重い缶を一等地に運び、化粧をして恭しく接する店員さんに売らせるから、値段は高くなるのは当然です。何と十倍の開きがあります。

父母などの世代から話を聞くと、いい海苔は昔は高級品だったそうです。だから、実家が貧しい家から嫁に来た人におにぎりを作らせたら、焼きおにぎりのようなものを作り、陰口を言われたなどという話もあります。贈答品として発達し一般化したのでしょう。
ただ、戦前から気軽に食えたと言う人もいます。このあたりはもっと研究しないとわかりませんが、
贈答用などに用はなく、寿司屋が使っている業務用のものを仕入れます。安くてうまいですから。

ご飯がうまく炊けて、いい海苔が手に入れば、おいしいおにぎりは出来たも同然です。
後は、塩です。

この塩は、最近、とても良くなったものです。
ヒマラヤの岩塩をミルで削ると、パラパラとちょうどいい具合に、塩が落ちます。
これだけの塩むすびでも、絶品。

後は、欲しい具は、生たらこでなかったら、サケですね。
このサケがピンキリです。

感心したものは、西京漬け、粕漬、幽庵焼き、ノルウェーサーモン、紅鮭…と限りなくありますが、
新旧の技術を二つ。

世の中が、こってり志向になり、しかも朝食の準備の時間が足りません。勢い、サケフレークが流行ります。

加島屋やきっかわの鮭茶漬けはまじめに作られていますが、
スーパーに並んでいるサケフレークは、インチキです。イクラを取った後の売り物にならないパサパサした身を油と化学調味料で炒めたもの(産卵直前が成熟した良いイクラになります。しかし、サケは川に入ってから、飯も食わず他の個体と抗争するため身は瘦せています)

こういうインチキは、スーパーに行けば、下手をしたら百円程度で売っています。名店の鮭茶漬けはデパートにあります。しかし、
あえてホンモノを自作しようと。
いいサケを買ってきて、昆布締めにし、酒とみりんとよいサラダ油を合わせて弱火で炒めたもの。
最高です。

後は、白鮭のカマの熟成したもの。
熟成の程度はというと、玄人に任せるに限ります。
塩をして風に晒すと発酵して熟成するそうです。
最近まで、我が家の近くに塩梅を相談できる魚屋がありました。
これを芯にすると、絶品です。

何が何でも自然がいい、古いものがいい…とは、最初に結論ありきの感心しない単なる趣味です。
おにぎりも、時代が新しくなって有利になったものと、不利になったものがあります。
流通などの発達で、いいものが口に入る機会も増えましたが、世の中から、プロフェッショナルが減ったと思います。
この数代続いた魚屋も、後継者ナシ。終わりです。寂しいことです。



■発表!好きなおにぎりの具ランキング 3位「梅干し」、2位「明太子」、1位はやっぱり......
(Jタウンネット - 01月22日 06:10)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=241&from=diary&id=6385394
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