2019年の夏だから、もう２年前になる。この年は大キレットの通過に挑んだ。
大キレットは槍ヶ岳（実際には南岳）と穂高連峰の間にある、切れ落ちた稜線。山に登る人なら大抵は知っているかな。
１日目は槍沢ルートで上高地から槍ヶ岳に至り、２日目は南下して大キレットを通過後、北穂高岳から涸沢に。３日目は上高地に戻った。
大抵の登山者は初日に槍ヶ岳まで到達することと思うが、ここも簡単ではない。距離は約18�劼如⇔濱冑弦盧垢�1,800ｍを登る。
最近は夜行バスの利用が増えている。大阪、京都で夜に乗車し、翌朝には上高地に。なかなかバスで寝付くのは難しいから疲労は出やすいが、前泊が不要となるから日程調整は行いやすい。夜明けと同時に初日の登山が開始できる。
上高地から横尾までは、明神、徳沢と約１時間ごとに山小屋がある。ガイドブックではフラットに見えるが、案外と細かいアップダウンがある。下山時に疲労がたまっていると、このアップダウンがかなりきつく感じることもある。ダメージをうけない範囲でここらへんは急ぐ。
横尾は槍ヶ岳方面と穂高方面の分岐点。１枚目の写真の横尾大橋を渡ると涸沢経由で穂高方面となる。槍ヶ岳方面に向かうので、今回は橋は渡らず、なお直進である。梓川の支流を一ノ俣、二ノ俣の橋で渡ると、徐々に傾斜がきつくなるが、悲しいかな、まだまだここは序の口。やがて槍沢ロッヂに至る。
少し休憩して出発。ここから先は延々登りが続く。
水俣乗越分岐や天狗原分岐ではまだ槍は見えず、グリーンバンドあたりでようやく見えてくる。目標となる槍が見えないので、初日の中ではここらまでがとにかくキツい。ただひたすらに耐える感じ。
槍さえ見えれば、まだ気持ちはラクになる。殺生ヒュッテを通過し、棒のようになった脚にムチ打ちながら、何とか初日の目標、槍ヶ岳山荘に到達。槍ヶ岳の山頂も初日のうちに踏むことができた。
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