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2021年01月04日14:44

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今朝のワシントンポスト紙のインドでのワクチン事情より

1)集団免疫を推し進めるインドが2種類のワクチンの承認を発表した。
インド政府当局は、オックスフォード大学とアストラ・ゼネカと自国のCoyaxin社が開発した新型コロナウイルスに対抗するワクチンを緊急承認したと発表し、世界で二番目に多い感染者を抱えた人口10億3千万人のインドが集団免疫を目指す前例の無い大胆な試みがスタートした。

インドでCovishieldと呼ばれるオックスフォード・アストラゼネカのワクチンは、世界で最大のワクチン製造会社のインドのSerum Instituteで生産されており、これまでに4千万から5千万人分の製造に成功しており、最終的には3億人分の生産を目指している。

2)オックスフォード大学とアストラゼネカ社の研究員たちは中間報告を出し「同社のワクチンは2度の接種を受けた人たちで62%の有効性が証明された」と発表した。
一方、アメリカのファイザー・バイオテック・モデルナの三社連合のワクチンは95%の有効性が証明されていると言われている。

3)インドの薬品管理当局の発表によれば、インドのSerum Instituteでは、国内の1,600人に対して2段階、3段階の治験を行った結果、その有効性は海外で開発されているワクチンと同等の有効性が証明されていると発表している。

インドのモディ首相はワクチンがインド国内で製造されていることに誇りを感じていると語っている。
だが、首相の発言は、このワクチンが未だ第三段階の治験を済ませていないことを考えると、あまり意味がなく、その承認も時期尚早の感がある。

インド議会の野党のTharoor議員は「このCovaxinの承認は拙速のそしりをまぬかれず、且つ危険がある可能性も残っている」とイツィッターで語っている。
一方、Vardhan厚生大臣は「Covaxinの接種を受けた治験対象者は経過を慎重に監視され記録されていて問題ない」と語っている。

4)インドは世界の途上国へのワクチンの供給者として渇望されているのは事実だ。
アメリカやイギリスのような豊かな国では簡単に全国民にワクチンの配布が可能だが、貧し国ではワクチンの調達は容易なことではない。

5)インドでは累計感染者数が1千万人を超えており、アメリカに次いで世界第二位にランクされており、死者数も14万9千人を超えている。
だが、パンデミック発生当初に比べると、一日の新規感染者数は劇的に減少しているが、最近英国からの帰国者の間で、遺伝子変異のウイルス感染が発見され、今後の感染の勢いが再び増すものと危惧されている。

インドでのワクチン接種は先ず3千万人の医療従事者が対象で、特にパンデミックに激しく襲われた地方都市から始める予定だ。パンデミックがピークに達した9月には、地方都市の病院では、在庫不足と輸送ルートの混乱で、厳しい酸素不足に見舞われ、多くの命が失われた。この例からも判るように、インドにおける問題は、ロジスティック上の基本的なインフラに弱点があることだろう。

6)その一方で、インドはワクチン生産力では世界最高レベルにあり、外国から高い金を払ってワクチンを輸入する必要はないと言われている。インドはワクチン製造力に関しては、世界最高レベルで世界の全ワクチンの60%を生産している。



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