今朝のワシントンポスト紙 CORONAVIRUS UPDATESより。ワクチン問題

１）遺伝子変異のウイルスが発生する中、トランプ政権のワクチン接種作戦は当初の計画から大きく後れをとっている。

コロナウイルスのワクチン接種作戦の遅れは、肝心のワクチン配送作戦で遅れが生じているためで、連邦政府のお粗末な対応が批判の的になっている。年末までに２千万人にワクチン接種を行う計画だったトランプ政権のワクチン作戦は、その目標に遠く及んでいないのが現状だ。

CDCの発表によれば、大晦日になっても接種者数は２８０万人にとどまっているが、緊急配送作戦本部の発表では、この水曜日までには、割り当てられた2000万回分の内、約1400万回分のワクチンが配送されている筈だ。

木曜日のNBCの会見で、ファウチ博士は、ワクチン作戦は明らかに計画より遅れており、大変気がかりなことだと語っている。

２）ウエスト・ヴァージニア州で42人の市民が、モデルナ製のワクチンの代りに、誤ってコロナの抗体を接種せれていたことが判明した。

３）ミルウオーキー市郊外の病院の従業員が誤って薬品冷蔵庫から57個のワクチン容器を取り出し、500人分のワクチンを無駄にしてしまった。

全米の医療従事者たちが、何時何人分のワクチンンが届けられるのか予想がつかないと悩んでいる状態だ。その一方で、常に資金面で困窮している公共保健施設では、大人数の市民に、スムーズにワクチンの接種を行うための予行練習を最前線の従業員たちに経験させるのに余念がない。

４）一方、ファウチ博士は「迅速なワクチン接種で1月の第1週の内に、全米を集団免疫の状態にすることができるようになることを願っている。そのためには、全ての州、郡、市レベルで、実際にワクチンを市民に接種する現場で更なる努力が欠かせない。
一方われわれは全力を挙げて全米のこれらの現場を支援せねばならない。」と語っている。

５）トランプ政権の計画では、連邦政府の責任で各州にワクチンの配送を行うことになっているが、実際に全ての市民たちに接種する責任は各州当局者に任されている。このことは現場の病院や州当局に過重な労力を要求する結果になっている。
これらの現場では、いつワクチンが到着するのか、どうやって追加のワクチンを配達してもらえるのか判らず、不安を抱えているのが現状だ。