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2020年11月12日15:15

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なんせ7か月空いた

4月頭にやる予定だった卓をなんとか先週行うことができた。
雪と桜の話なので季節がなー!

土曜日はモノトーンミュージアム、私GM。石鹸屋推しみたいにね、なりましたけどもねの巻。



こちらの環境で、
コロナの影響を一番受けた卓を再開することができたよということで、
ひとまず一つ肩の荷が下りた感じです。
本来4月頭に予定していた卓だったんですが、様子見ぃ見ぃでここまでずれ込んでます。


けいさんの「司馬李さんがモノトーンやるとどうなるだろう」というご発言をいただいて、
俺っぽいモノトーンやるとこうなるよという例にはなりました。



桜花の国の風習が、ほかの地と違うよという民俗風習ネタ、
尊みに振った半百合、
「一つしか生き方を知らない」ような不器用な連中が、茹ですぎになる前の迷える段階で自己犠牲的に不幸になっていこうとする(ので新しい道を見つけさせてあげる)ジュブナイル、
死人の恨み声と孤独。

あっすごい
ほんとに「私がよくやる」エッセンスが7割くらい詰まってる気がする。



お話の前提として、

「世界から喪失」していた桜花の国、最高権力者の代を変えるごとに、本人を贄として必要とする「神桜花」の樹、
といったシステムから、
「喪失していた間、女神の加護を受けられる範囲」が狭まっていたと考え、

女神の起こす一大イベントである「狭間の日」……季節が変わる瞬間、を桜花では起こす方法がなかった時期があり、

術式をもって人為的に季節を変えないとろくに農業もできないので、
それを模索していただろうという歴史を考えてみたので、
適用していきます。


「世界から自分を隠す」大封呪と、
「生贄で桜を咲かせる」神桜花の儀式が最重要の儀式としてあった以上、
これらは「研究の結果最高の状態で残った」術であるべきと考えたので、
その「プロトタイプ」になる数々の小規模な儀式が桜花のあちこちに存在したし、
最終目的の術が完成していくにあたって消えていったのじゃないかと思うのですが、

「生贄を使って桜を咲かせる術を作る」過程で、「生贄を使って周辺地域に春を呼ぶ」儀式を応用する流れはごく自然に考えられるので、
神桜花術式の完成とは別に「春を呼ぶ」方の儀式が各地に点在し、いまだに地域に春を呼ぶために生贄がささげられている、

という情報を、

稀人クラスを持っているひとにだけちらっと教えてからスタート。

儀式内容は、「消えるべき冬」に見立てた巫女をたて、「訪れるべき春」に見立てた其達と結び付けて育て、
担当の年次に「春」に「冬」を殺させる、という儀式で春を呼ぶというものです。
この時、一時の満開桜にあり方を似せた「春」も、儀式を終えたら散ります。


ですが、

「桜花大封呪」が解けた今、本来であればもうこの儀式はいりません。
春を作成する担当の自然の其達が向かって、普通に季節を塗り替えることができます。
ただ、
桜花の中でもはずれのこの村の人たちが、そんなこと知るわけありません。

今年も普通にその儀式が行われそうだったところを、

外国の「春の花の妖精」が、今回そっちの地方に新規配属され、
季節を塗り替えに行った折に、
たまたま「冬」担当の巫女さんが死ぬ前に出会い、

「一度も春を見たことがないまま死ぬことを惜しんでいる」彼女を、
春の精として、じゃあ春を見せないわけにいかんと、
一時「冬の代わり」を私がやるから、その間に春を見ておいで、と
逃がした、


「季節が移り替わらねばならない」物語に反逆したところが物語の発端ですが、



PCたちは、

1:桜花の国の、一部地域の冬が狭間の日を超えても春にならないという歪みを見つける
2:殺害目標が行方不明になったので、殺すため、そして自分も死ぬために探し回っている「桜花の春」の精に、旅の道中で命を救われる
3:左の地の一般的な、花の妖精と友人なのだが、今年は春になっても彼女の姿を見ず、心配
4:解けない雪に包まれた桜花はずれの地域で、明らかに旅慣れていない少女が「神桜花を一生に一度でいいから見たい」と歩を進めているのに出会う

というところから、
上記の真相を紐解いていく、というお話になります。




紐解くというほどの謎はないですが、

各NPCのモチベーションがどれもそこそこ全部健全(儀式自体はゆがんでますが、「与えられた職務に忠実」「一人の少女に春を見せたい」「死ぬ前に春に会いたい」といったこと自体は直接咎めるほど倫理的に悪くはないでしょう)なのと、

まあ、行方不明状態の花の精が、
「冬の代役をかって出た」上で、「冬が春に殺される」儀式が完遂されちゃうと「冬が終わると“冬”の子は死んじゃう」ので、
村で寒さを巻き散らかしつつ見つからないように身を潜めているので、
PCの動き次第で再登場のタイミングが遅れることはあり得たので(実際ちょっと遅めでした)、
彼女が「今冬をやっている」というのはそこそこ驚きをもって迎えてもらえた展開だったようです。




みんな自分の役目と夢に殉じており、
その一歩奥にある「なんでその役目や夢を大事にしているのか」をちゃんと読み解かないと、誰かの命か心を犠牲にする羽目になるわけです。

歪みを進めて、「完全に」冬の権能を冬の子から奪った花の精を倒して春を迎えるか、
花の精に役目を押し付けていた自分を恥じ、開けない冬を「消す」最後の儀式を冬の子が自ら買って出るか、
必要のなくなった儀式を、しかし敢行しないとその存在概念が揺らぐ「桜花の春」を退け、儀式自体をなくすか。


しかし、ここで
「もうこの儀式が必要なくなった」ことと関連して、
「今まではこの儀式が確かに必要だった」ことをきちんと指摘していくことで、
「過去は無駄ではない」と「未来に希望がある」を両立させれば、
敵は一発で見えます。
「風習そのもの」です。

この、「概念を倒す」流れはちょくちょくやるのですが、
なんかの「力を持っている」キャラクターを倒すのが嫌なら、
その「力の源」そのものを発現させて倒そうというのは、昨今お話としてはオーソドックス。
そのための手段は大体、PLに手持ちの手段から考え出してもらうことが多いです。NPCに頼ってもいいし描写で何とかしてもいい。
「そんなこと、今まで誰もやろうと思わなかった(必要なかったので)」という凝り固まった常識から逸脱してもらうこと自体が目的になります、モノトーンだしね。

こんなに物語押しでいながら、
実はPCがやらなきゃいけないのが「物語の打破、脱却」であるというのが
モノトーンのみそだとは思っています。

だれかが「書いてる」んだよ、人が苦しむお話を。
それを指摘できるのが「お話の外にいるもの」なのだという構造のはずなんだ。

人対人で悲しいor美しいドラマをやっているだけだと、この「物語のレールからの脱却」構造にPLどころかGMも気づけないことあって、

結局「悲しい結末を迎えなきゃいけない」=「物語から逸脱できたとは言えない」形になっちゃってる例をたまに見ると
んんーどうかなってなる。

GMの物語から外れてほしくないのに、なぜ「逸脱」者が要るゲームをやるのだ?みたいな(過激派)


さて、そうして「風習」そのもの、「冬の力」そのもの、いうなれば「民話」そのものが、殴れるような形をとるような説得力をだれかPCが出してくれたら、
ちゃんとそいつが姿を現します。

「これまでに死んで来た冬の子と桜の精」の怨霊です。108年分。

だって、「もうやらなくていい」なんて儀式のために、
じゃあ私たちは何で死ななきゃいけなかったの?


これは理屈ではないですし、
というより、
そういう「負の感情」そのものを「冬の寒さ」として定義して儀式に組み込んであるので、
「そう思うように」されています。


あとはもう範囲で不可避な逸脱能力をバンバン撃ってくる災害系伽藍と化した「術式」を殴りつけようということになりますね。



……もう少しねじれたことを言うと、

・「今年からは”冬”担当の子も春が見れますよ」という女神さまの御標を事前に見たその時、
これから出会う「桜花の春」の姿に完全に恋してしまった「冬」の子
・桜花という閉ざされたせかいの美しい「冬」に初めて出会い、その風情に完全に恋してしまった「外界の春」

に加えて
「桜花の春」にほれ込んだPC2と
「外界の春」にほれ込んでるPC3みたいな
ムカデ人間みたいな(失礼)感情関係について、

まあ、その中でも
「冬が春に恋したって、自分が死ぬまで絶対会えない」というところは何とかなりましたが、

ほかのとこは全然解決ついてないのですけども。
それはまあ尊さの一環ということで今後に期待していきましょう。




「桜花の春」が一番無垢というか「なんにもしらない」人で、いまんとこどこも向いてない(どこを向けばいいかすらわかってない)のがみそです。




というわけで、モチーフは

狐夢想屋×ゼッケン屋「春を告げる花」と
石鹸屋「無何有の雪桜」。


桜の花に似せた春を呼ぶ欠片、風に乗る。
開かぬ枝葉に雪解く吐息を重ねながら、春はまだ来ない。

桜は終わりを告ぐ、それだけのために咲く。
終わる姿さえ花、咲いて落ちて果て行く。



もう東方アレンジのバンドは数多くて追いきれないけど
最初期からやってて、歌詞内容に、一定のわかりやすさと、反して(特に間接的な)比喩暗喩も混ぜられたドラマ性が保証されているので、
シナリオモチーフ、キャラモチーフでは石鹸屋さん周りの曲にはずっとお世話になっていますね。



その他、
乱立する御標(主に春VS冬の構図を強制しようとするもの)のメモは以下。



霞たち 木の芽も春の 雪降れば 花なき里も 花ぞ散りける

――花のない季節にも、春のない里にも、雪が降るのなら。(花の精、冬に代わる宣言)


雪降れば 冬ごもりせる 草も木も 春に知られぬ 花ぞ吹きける

――雪は、冬の景色を、花のように染める。(花の精、冬に代わる宣言)


わが園に 花の散りける 久方の 天より雪の 流れ来るかも

――花が散るさまは、雪が降るかのようじゃないか。(冬to春の殺意)


久方の 光のどけき 春の日に しづこころなく 花の散るらむ

――心穏やかではいられない。さあ、花は散る(冬to春の殺意)


世の中に たえて桜のなかりせば 春の心は のどけからまし

――あなたさえいなければ、誰の心も惑うことはないのに!(冬to春の殺意、特に眼前で)


み雛野の 山辺にさける 桜花 雪かとのみぞ あやまたれける

――まだ、雪が残っているのだと思ったけど、もう……。(春to冬の殺意)


冬ながら空より花の散りくるは雲のあなたは春にやあるらむ

――だって、花びらが降ってきたように見えたんだ。だからもう、雲の向こうは。(女神、OP)


またや見む 雛野(ひなの)のみ野の 桜狩り 花の雪散る 春のあけぼの

――雪散り、花散るあの春に、再び出会えるだろうか。(女神、ED)




この辺の和歌調査と花の精のギャル語調査で
脳がバグったよ!



いやなにはともあれしかし、
できてよかった。
なんせ7か月間が開いたからな。


再開していけるといい卓シリーズですが、
冬にかけてまたコロナがアガってきてる感もあり、どのくらいやって行けるやら……。
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