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2020年11月06日22:50

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11/6(金)動物関連ニュース 野生のアマミノクロウサギ ダンボール製のクマ ホッキョクオオカミ レッサーパンダ

 11/6(金)今回の動物関連のニュースである。野生種から飼育種まで、日本国内で起こった出来事をまとめた。


第1章は、SNSで話題になった最新情報であるものの、第2章から第4章まで今年9月下旬から10月まで発せられたニュースになる。外部リンクも参考にしながら読んでいただきたい。

・第1章 ツィッターでトレンド入りしたサーバルキャット、ダンボール製のクマ 多摩動物公園でオラウータンの赤ちゃんが誕生
・第2章 レッサーパンダの赤ちゃん
・第3章 那須どうぶつ王国で、ホッキョクオオカミの雄と雌の1組のペアを公開
・第4章 アマミノクロウサギの論文が話題を集める



 第1章 ツィッターでトレンド入りしたサーバルキャット 木彫りのクマ 多摩動物公園でオラウータンの赤ちゃんが誕生

ツィッターでは、ネコ科のサーバルキャットの写真が話題になっている。野生下ではアフリカの草地に生息し、茂みにまぎれてネズミを狩る。飼い猫を髣髴とさせる姿から、一躍人気者になった。


「何回見ても面白い」と話題のサーバルキャット しなやかな体を山なりに伸ばすポーズが不思議
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=128&from=diary&id=6296898

 同じ日にツィッター上では、ユーザーが作成したダンボール製のクマの作品が、高い評価を受けている。ダンボールとはいえ、細かく線をいれ、分厚い毛皮をまとっているように見える。他のユーザーから「木彫りにしか見えない」との感想が寄せられていた。魚を加える姿は、野生種そのものだ。ユーザーの作品は、12月6日に青森県アスパムで開催されるダンボール造形イベントで展示される。

■「木彫りにしか見えない」ダンボール製の“木彫りの熊”が話題に 製作のきっかけはキングジョー
(まいどなニュース - 11月06日 18:30)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=262&from=diary&id=6296734

 写真掲載元 上記のサイトより 撮影者ダンボール作品の作り主 Dr.エムタン氏
 
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もう一つ、ホットな話題をお届けする。東京都日野市にある多摩動物公園では、47歳のオラウータンから赤ちゃんが誕生した。1973年2月26日に当園産まれの雌はチャッピーという。出産は1度の失敗を含めて7回目になる。パートナーの父親は、1985年4月25日にシンガポール動物園で産まれたボルネオという。当園に引越しをしたのは1998年4月28日である。母子共に健康で、飼育員に見守られながら、餌を食べているという。動物園側は、落ち着いたタイミングを見計らい、赤ちゃんを公開する予定である。

 詳細 東京ズーネットより https://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&inst=tama&link_num=26505

写真=多摩動物園のオラウータン 撮影日2013年11月19日
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 第2章 レッサーパンダの赤ちゃん

 10/10(土)
栃木県那須どうぶつ王国で今月公開されたレッサーパンダの赤ちゃんが、人気を集めている。

 リンク先
■よちよち歩き、こんにちは 赤ちゃんレッサーパンダ公開
(朝日新聞デジタル - 10月08日 13:52)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6260718

見本写真 神奈川県横浜市野毛山動物園の飼育種 撮影日2017年9月7日


 レッサーパンダは、動物分類学上食肉目、本種のみでレッサーパンダ科を構成する。体調は40cmから60cm、主食は、同じ食肉目でクマ科に属するジャイアントパンダと同じく、繊維質が高い竹である。食糧をめぐるライバルを避けられた結果、餌を独占できるようになった。

 写真=多摩動物公園で撮影したレッサーパンダ 2013年11月19日撮影
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 レッサーパンダもパンダも、竹を食べるうえで、指の構造が変わった。多くの哺乳類は、基本的に5本指である。我々人は特別に、親指が離れた位置にある。他の4本指がまっすぐ生えているため、親指が支えとなって、物を掴みやすくなった。

 一方、レッサーパンダとパンダは、親指の付け根に第6の指(種子骨)と呼ばれる突起がある。5本の指で掴んだ竹を、6本目の指で握れるようになった。

 動物園では、小さな子供を中心にレッサーパンダの展示スペース前では、人が集る傾向にある。東京都日野市の多摩動物公園と神奈川県横浜市野毛山動物園では、飼育スペースに木を植えた。飼育種は、草むらで採食しながら、木を上り昇り降りする。

 中国内陸部に生息するレッサーパンダとパンダは、野生下では絶滅の心配がされた。

写真=2013年11月13日に野毛山動物園で撮影したレッサーパンダ

 
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 2つの絶滅種を救うには、森林開発をとめること、もう一つは動物園を中心に保護する以外選択肢がない。日本では、パンダもレッサーパンダもアイドルと化し、来園者から注目を浴びている。

 第3章 那須どうぶつ王国で、ホッキョクオオカミの雄と雌の1組のペアを公開

 今スナネコとマヌルネコが人気の栃木県那須どうぶつ王国で、国内史上初となるホッキョクオオカミの雄と雌のペアが、一般公開された。2頭は、ドイツの動物園で同じ2019年5月に生まれた1歳の兄弟である。どうぶつ王国では年末までに2頭の雌を追加購入し、1歳の雄と掛け合わせて、人工繁殖に取り組む予定だ。

 外部リンク ホッキョクオオカミ2頭公開
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=6233832

那須どうぶつ王国の公式リンク https://www.nasu-oukoku.com/

 写真=来園したホッキョクオオカミ 掲載元 9月10日 朝日デジタル https://www.asahi.com/articles/ASN9972PXN99UUHB003.html
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  関連日記 9月8日付け 生き物関連ニュース スナネコ 黒いバッタ 微動だにしないハシビロコウ その他ライチョウ
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1976861016&owner_id=32437106

 ホッキョクオオカミは、動物分類学上食肉目イヌ科ハイイロオオカミの一亜種と認定されている。ハイイロオオカミは現在33亜種確認されているものの、13亜種へ統合する動きが高まっている。野生下では、体調45cmから80cm、体重は70kg、来園した2頭は、共に体調1,2m、体重40kgと同亜種においては、小振りだ。

 飼育スペースは500平方メートルに及ぶ。岩を積み上げて、ヒマラヤスギを植え、人口の水場を設けた。岩の隙間には草が生え、オオカミが駆けていく様子を観察できるという。海外の動物園が取り入れる「行動展示」という方法で、来園者に見てもらう。今目玉動物として売り出している。


 写真=2014年5月21日に多摩動物公園で撮影した近縁種のチュウゴクオオカミ
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       第4章 アマミノクロウサギの論文が話題を集める

 9月15日に発表された日本の固有種アマミノクロウサギに関する研究論文が、ひそかに話題になった。鹿児島県の奄美大島と徳之島のみに生息する日本の固有種は、原始的なウサギの特徴である小さな耳を残す。夜行性で人里には姿を見せない。大きな耳と、長い足を獲得したノウサギと比して、クロウサギは蹄が発達し、崖を這うようにのぼる。シダの葉っぱが生い茂る奄美大島は、年間平均気温が20度、主食は木の皮やシイの芽、筍など、季節ごとに変るという。

 天敵は、子供を狙うハブだ。音もなく忍び寄るハブは、事前に襲来を予測することができない。ハブ対策として、母ウサギは出産後、土手に作った穴に子供を隠し、2日に1回の頻度で授乳のために訪れる。繁殖期は12月から1月、2月には子供が産まれている。親子が一緒に過ごす時間は5分、母親は外に出る際、出入り口を塞ぎ、速やかにその場から離れていく。一方、オスは基本子育てに参加しない。

 写真=野生のアマミノクロウサギ 掲載元 あまみったけ https://amamikke.com/7488/
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 子供は、生後4週間で母親から促されるように外へ出る。巣離れから3ヶ月間は、母親と行動を共にし、獣道を覚え、食べ物を教わる。

 保護の対象に指定されたクロウサギだが、人の影響により大きな被害を受けた。1979年に、ハブの駆除を目的に放たれた30頭のジャワマングースによって、犠牲になったのである。ジャワマングースは、ライバルのいない新天地で、生息域を拡大し、アマミノクロウサギを捕らえた。最盛期には生息数が1万頭に達したという。繁殖能力が低いクロウサギは、危機的な状況に陥った。2002年の分布図を見ると、30年前の半分程度にとどまっていた。現在国を上げたマングース駆除のプロジェクトを開始し、生息域には捕獲器を設置している。継続的に取り組んだ結果、生息数は30頭まで急減した。

 ようやく天敵を駆除したことにより、アマミノクロウサギは絶滅の危機から脱した。2013年の推定生息数は4000匹、年々素顔が明かされつつある。


 写真=コビトマングース 2013年8月13日 大阪天王寺動物園で撮影
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 原始的なアマミノクロウサギの系譜を辿ると、150万年前に遡る。当時地続きだった中国大陸から渡り、昼行性の肉食獣から逃れるべく、夜に活動していた。大陸から切り離されて、島になって以降も、日中の熱さを避けて、涼しい夜に行動をしていた。観察によると、気温が24度を上回る日は、運動量が極端に下がっていた。ウサギ科の中でクロウサギは、最も鳴き声を上げる頻度が高い。深い薮の中で、鳴き声を使って、仲間に居場所を知らせていた。

 アマミノクロウサギにもっとも近い仲間は、プリオペンタラグスという。 1990年にチェコで初めて化石が発見されて以降、アマミノクロウサギとの繋がりを求めて、研究が進んだ。三重県で頭の骨の一部が見つかって以後、1998年に中国で大量に化石が発掘された。日本の奄美諸島のみに現存するアマミノクロウサギは、氷河の終わりの更新世に出現して以来、わずか1万2000年ほどしか立っていない。有力な説によると、氷河期に奄美大島や沖縄諸島は、中国と地続きになり、大陸で暮らす生物が渡ってきた。祖先のプリオペンタラグスも、大陸から地続きの奄美大島に到達し、熱帯の植物が残る環境で命を繋いだ。大陸側に暮らしたプリオペンタラグスは、肉食動物のトラやヒョウなどに襲われて絶滅した。氷河期が終わると、海面が上昇し、奄美大島は大陸から切り離され、小さな島になった。大型肉食獣は、小さな島では餌不足で命を落とす。大陸から氷河期に渡ってきたプリオペンタラグスは、大型動物の侵入が避けられた環境で、生き残ったのである。小さな島で独自に進化をとげ「アマミノクロウサギ」という名で定着した。

 写真=2015年にカメラマンの浜田さんが撮影。母親が子に授乳をしようとする瞬間
https://www.sankei.com/photo/daily/news/170705/dly1707050015-n1.html
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 今回、アマミノクロウサギの論文を発表したのは、長年アマミノクロウサギを撮影し続けている写真家の浜田太氏である。1986年からアマミノクロウサギを研究する彼は、1994年から2017年までの23年間で、巣穴を11箇所を発見した。そのうち一人っ子の巣が10箇所、双子が産まれた巣はわずか1箇所だったことを明らかにした。

 浜田氏は、「ウサギ目の中で繁殖力が最も低い種の一つ」と認めたうえで、出産の回数や子供の数が少ない理由についても説明した。「気候が比較的安定し、天敵が少ない亜熱帯の島で進化した結果である」と結論を出した。

 最後の氷河期が終わり1万年、クロウサギは、温暖な環境下で繁殖を繰り返していた。1979年以降、一時的にジャワマングースに脅かされたものの、個体数は比較的安定している。現在新たな問題は交通事故死だ。2020年の事故件数(10月末時点)は奄美大島と徳之島をあわせて、過去最多の50件に達した。そのうち奄美大島で35件にのぼる。外灯設備が不十分な両島では、夜間道路を横切るアマミノクロウサギを見つけにくい。生活のために運転するドライバーは、知らず知らずのうちに轢いてしまっている可能性がある。特別天然記念物を保護するうえでも、一刻でも早く対策を打つことが求められている。


 写真=浜田太氏撮影 2020年7月23日 Yahooニュースより https://news.yahoo.co.jp/articles/18a0dd67baac7b78a6a493cd2406d6554ed7c5ca
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 生きた化石と呼ばれるアマミノクロウサギは、写真家の浜田太氏の地道な撮影によって、生態の解明に繋がった。地形を知り尽くす彼は、昼間森の中を分け入り、糞や食べ跡を見つけ出し、移動ルートを特定する。夜間は、移動場所に設置した赤外線カメラを使って撮影した。巣穴を見つけて点綴撮影を続けた結果、子供が独り立ちする瞬間も明らかになった。ウサギの仲間が、どのような進化を辿ったのか、古生物の観点からも興味深い。
 
 生態を知ることにより、保護活動に繋がる。太古の昔から姿かたちを変えない生きた化石は、人知れず、ひっそりと命を繋いでいる。 

 
■進化の結果? 「一人っ子」が多いアマミノクロウサギ
(朝日新聞デジタル - 09月16日 15:01)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6234313




■特別天然記念物のウサギ、増える事故死 飛び出しに注意
(朝日新聞デジタル - 11月06日 13:20)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6296327


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