今朝のワシントン・ポスト紙Coronavirus Updateより

１）以前から恐れられていた感染拡大と深刻な疾病の季節の秋がやってきた。
これは一部の地域の危機ではなく、全米各州で感染が急増している状態だ。
この木曜日には一日の新規感染者数が６万４千人を超え、７月以来の最高を記録した。ここ数週間、殆ど全ての州で感染が拡大し、特に中西部の北部やグレート・プレイン地帯では病院の緊急治療病床が不足して緊迫した状況が続いている。

２）大手製薬会社のファイザーは金曜日に声明を出し、１１月末までにワクチン承認に必要な臨床実験の結果を提出するのは難しいと語っている。全米のいずれの製薬会社でも、大統領選挙前にワクチンの承認申請を行うのは無理のようだ。
トランプ大統領は落胆するだろうが、政治的圧力が無理して承認申請に走らせるのを恐れていた人たちは一応安堵しているだろう。

３）民主党のペローシ下院議長とムニュシン財務長官は、一か月以上も停滞していた経済刺激政策について、民主党とホワイトハウスが、１兆８千億から２兆２千億ドルの間で意見の一致に向かって協議を続けていると発表した。一方共和党上院議員は金額について反対の姿勢を崩してはいない。

４）トランプとバイデン候補は二度目の大統領選挙討論会を中止し、昨夜代りにテレビを使った個別の討議を行った。どちらの候補も根拠の薄い非難合戦を続けていたが、パンデミックに関するトランプの主張は実に酷いものだった。トランプは多数の投票郵便がゴミ箱から見つかったと根拠のない非難を続け、更に、もし彼の対策がなかったら２百万人を超える死者が出ていただろうと主張。更にマスクをした人たちの８５％がコロナウイルスに感染していると続けた。

５）ホワイトハウスのクリス・クリスティ補佐官は、コロナウイルス感染のため入っていた集中治療室から生還し、マスクなしでホワイトハウスの集会に出席したのは誤りだったと語っている。