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2020年09月16日23:43

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都響SP 2020@サントリーホール

今月第2回目のスペシャルコンサートは本来B定期だったもので、曲目も演奏者も
そのままでした(割り当て座席数のみを半数に減じた)
ワタシは元々B定期会員でしたので優先抽選販売となり、いつもの1列後ろの席を
得ることができました

プログラムは今年生誕250年というベートーヴェンの三重協奏曲とエロイカの組み
合わせで、コンチェルトの方は珍しい(実演されるのが)作品です
ワタシはCDを持っているのですが、果たして何回聴いたことがあったか、つまり
それくらいのものです
作品番号からするとエロイカと同時期に作曲されたものなのですが、本日改めて
続けて聴くと、随分出来栄えが違うように思えます

本日の演奏会は都響コンマスの矢部さんの就任30周年記念でもあるのです
小柄で童顔ですから「もうそんなお歳なのか」と驚いてしまいますね
また、同時にそんなに若くして(弱冠22歳)でコンマスかという驚きも
その矢部さんをゾリステンの一人として、チェロを宮田さん、ピアノを小山さん
指揮は音楽監督のマエストロ大野です

本日も対向配置で、コンチェルトは12型、指揮もゾリステンも譜面台が用意されて
あまり頻繁に演奏されることがないので(多分これからも)暗譜ではないのですね
公演パンフの曲目解説にある通り、チェロに重きが置かれた作品で、3つの楽章
いずれもチェロから弾き始めます
ヴァイオリンは単純にそれを繰り返し、ピアノに至っては殆どアルペジオと音階
のみ、ベートーヴェンお得意のトリルを多用するという、あまりピアニストにとって
腕前を披露するものではないです

これだったらいっそのことチェロ協奏曲を作曲したらよかったのに、というのが
素直な感想です(決して駄作と言っているわけではなく、ただ物足りない)
ベートーヴェンのメモリアル・イヤーだから取り上げられたというところでしょうか

休憩後のエロイカは、正直言ってほっとしました
それは良く知っている曲だからというだけではなく、良く知っているベートーヴェ
ンの作曲技法に則っているからです
モチーフを細分化して再構築する、フーガと変奏曲は必須アイテムであります

心なしかマエストロの力の入れ方も、一回り・二回り違って聞こえます(当然暗譜)
第二楽章の慟哭の歌は胸を締め付けられるようでしたし、終楽章は速めのテンポで
緩急のメリハリが効いている、そう、協奏曲にはメリハリが欠けていました

終楽章でテンポを落として木管が重奏を奏でた後のホルンがちょっとびびったのは
惜しかったけれど、全体としていかにもベートーヴェンを聴いたと思える痛快な演奏
でした

カーテンコールの回数が少なめだったのは、お客さんを早く帰してあげたいという
配慮だったのでしょうか、最後に矢部さんが一礼してお開きになったのは21時ちょうど

久しぶりの都響ソワレだったので、終演後の夕食はこれまた久しぶりの大戸屋
リモート勤務の影響か、客も少なめであまり待たずに着丼、帰路の電車の本数も
まだ充分あって乗り継ぎもスムーズ、23時前に帰宅できました
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