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2020年07月29日20:27

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欧州最後の独裁国家ベラルーシー サッカー代表チームの現在地と国内リーグ 国の経済・コロナ対策 大統領選について  同国のGDP 宗主国ロシアとの関係 4月に国内で起こった山火事

今回ヨーロッパ最後の独裁国家人口950万人のベラルーシが舞台となります。同国は、新型ウィルスによる感染者や死者が増えても経済活動を通常通りに行っています。国内のサッカーリーグも、選手に感染者が出てもなお中断することなく、開催し続けているのです。今年8月には、1994年に就任したルカシェンコ大統領の6選がかかる大統領選が予定されています。当の大統領は、日本時間7月28日に自らコロナに感染していたことを明らかにしました。同国のサッカーと経済を見つめていきます。
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6174584



第1章 コロナ禍の中サッカーリーグを今なお通常開催

世界最北の内陸国となる人口950万人のベラルーシ共和国は、1990年7月27日に旧ソビエト連邦から独立しました。首都ミンスクの人口は190万、スポーツではアイスホッケーが盛んです。首都に本拠地を置くアイスホッケーのプロチーム、HCディナモ・ミンスクは、唯一ロシアを中心としたプロリーグ通称KHL(Kontinental Hockey League)に属します。チームの調子が良いシーズンには、収容人数1万5000人のミンスク・アリーナを満員にするほどの人気振りです。

他のヨーロッパ諸国と同様サッカーもプロリーグが存在します。3月21日にサッカーのベラルーシ・プレミアリーグが開幕して以降、7月27日(日)まで中断することなく、観客を入れての通常開催を断行しています。2006年から2018年まで13シーズンに渡って、BATEポリゾフがリーグ戦で優勝をしていました。国内で唯一、本戦32チームで行われるチャンピオンズリーグに5度も出場しています。昨2019年シーズンは、ディナモ・ブレストが、リーグ戦を制覇しました。 
 
 4月8日、国内カップ準決勝第1戦でユニークな取り組みが行われました。昨2019年シーズンに優勝したディナモ・ブレストが、ホームで開催するシャフティオール戦にて、国外の視聴者向けに仮想チケットを販売しました。購入者の顔写真が、スタンドに設置されたマネキンに貼られました。同国では、通常開催しているとはいえ、感染を恐れ、客足が遠のいています。空いたスタンドに視聴者の顔写真が入ったマネキンを置き、いかにも応援しているような雰囲気を作り出したのです。この特別企画が功を奏し、ホームのディナモ・ブレストは、シャフティオールに2対0で勝利しました。

写真=観客席のマネキンです。掲載元 4月11日付 yahooニュース 
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同国では、1994年から旧ソ連時代共産党員だったルカシェンコ大統領が国家元首を務めています。2004年に憲法改正を行い、大統領の三選禁止を削除し、出馬回数の上限を撤廃しました。2019年11月に5選を果たし、2020年まで24年に渡る長期政権を維持しました。

 3月30日まで同国は国境封鎖や都市封鎖もせず、経済活動を続けています。感染症による死者数0をキープしていたものの、4月以降は急速に増えています。

6選がかかる2020年8月の選挙に向けて、対抗馬が次々と名乗りをあげました。反ルカシェンコを訴えた候補の人気が急上昇すると、現政権側は手を打ちます。横領などの容疑をかけて、候補者を拘束し、選挙戦から引きずり下しました。残った候補は、ルカシェンコ寄りの人物です。西欧の外交筋は、「ルカシェンコ氏が再選されたり、不正開票の疑いが強まったりすれば、抗議活動が起きて政情が不安定化する可能性もある」と分析しています。

参考サイト https://www.sankei.com/world/news/200713/wor2007130013-n1.html


 首都ミンスクから発信する日本人のサイトを見てください。

 ベラルーシの部屋 https://blog.goo.ne.jp/nbjc

 6月6日時点において、60万件を越える検査数の中、陽性者は4万7451人になりました。死者数は263人、回復者23015人と発表されました。一日での感染者数は883人になります

 最新7月27日の情報によると、これまでの検査件数125万件のうち、陽性者は6万7521人、回復者6万492人、1日当たりの新規感染者数は119人,死者数は538人です。

同国では一切経済活動を制限せずに、新規感染者が減少に転じています。7月2日に大統領自らコロナとの戦いに勝利宣言すると、翌3日に独立記念日を迎えました。当日感染症対策をせずに、例年と同じようにお祭を開催しています。コンサートの開催と共に、屋台が並び、人だかりができていました。ウィルスの潜伏期間となる2週間を経過しても、陽性者は増えていません。5月9日の対ナチス・ドイツとの戦勝75年式典も例年と同じ規模で開催し、無事に終えています。

 サッカーリーグの方は、感染者が出たチームの試合は中止になったものの、30節中19節まで消化しています。

 国内カップ戦の方は、5月24日に行われた決勝戦 BATEポリゾフ 対 ディナモ・ブレスト戦では、収容人数2万人のスタンドに、5700人が集まりました。社会的距離を保つため、客数が多くなると予想された試合で、チケット販売枚数を制限したようです。ゲームの方は、1対0でBATEポリゾフが勝利しました。

写真=2020年シーズンの幕開けとなるベラルーシ・スーパーカップで優勝したディナモ・ブレストのメンバー、前年のリーグ覇者として3月4日に行われた大会に望みました。前年カップ戦の王者シャフティオールに2対0で勝利しました。
掲載元 BELTA https://eng.belta.by/sport/view/fc-dinamo-brest-win-third-belarus-super-cup-title-128759-2020/
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 通常開催を続ければ、代表チームに選ばれた選手達は、コンディションが良い状態で、大会1年延期の決定が下されたEURO2020(欧州選手権)の出場権をかけたプレーオフに望む予定でした。UEFA EUROの本戦は加盟55カ国のうち予選を勝ちあがった24カ国が参加します。

 大会の出場権を争うプレーオフは、当初3月下旬に行われるはずだったものの無期限延期となっています。

 関連日記 3月31日付け 
 リンク https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1975197156&owner_id=32437106

 上記のリンクに記載した日記内で、国内の政治、経済とともに、サッカーやアイスホッケー事情について書きました。今回は、さらにベラルーシのサッカーや国内情勢について追求します。

写真=2019年シーズンのリーグ戦で優勝したディナモ・ブレストのチームロゴ 掲載元ウィキペディア
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ベラルーシは、サッカーでは決して強豪国ではありません。実力に応じて、グループ分けを行う「第1回UEFAネーションズリーグ」においても、最も下のリーグに組み込まれました。

写真=新設されたUEFAネーションズリーグのロゴ
掲載元 SOCCER KING 2018年9月15日付 記事 
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同国が所属するヨーロッパサッカー連盟UEFA(ウエファ)は、国際サッカー連盟FIFA(フィファ)が定める代表活動Weakを利用し、ネーションズリーグを新設しました。2018−2019第1回大会は、2018年9月、10月、11月にそれぞれの月で2節ずつ、計6節ホーム&アウェー方式のグループステージを開催しました。2019年6月にリーグAの上位4チームによるセントラル方式の一発勝負となるファイナルフォーを実施しました。

写真=ネーションズリーグのリーグ分け表
掲載元 footballista https://www.footballista.jp/special/40270
 
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 ネーションズリーグは、日本のサッカーJ1,J2 J3のようにレベルに応じて、トップからリーグA、リーグB、リーグC、リーグDに別れます。リーグAとBは、それぞれ12チームが入り、3チーム×4組に別れ、ホーム&アウェー方式のリーグ戦を行います。リーグAの上位1チーム、計4チームが、2019年6月に開催される一発勝負のファイナル4に進み、優勝を決めます。リーグAの各組3位の4チームと、リーグBの各組1位に入った4チームが、第2回のネーションズリーグで入れ替わる仕組みです。


写真=第1回ネーションズリーグの組み分け表
掲載元 サカでち http://sakadeti.blog.jp/archives/11960631.html
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 リーグCは15チーム、リーグDは16チームが属します。2017年10月時点でUEFAランキング42位のベラルーシは、第1回のネーションズリーグで、最も下のリーグDに入りました。ルクセンブルク、モルドバ、サンマリノが同居する組で、1位に入り、第2回2020−2021ネーションズリーグにおいて、リーグCの昇格を決めたのです。
 
第1回ネーションズリーグの対戦表
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 ネーションズリーグの成績は、後々EURO予選に大きく関わるのです。


2020年3月から11月まで、インターナショナルWeakを通して、EURO2020の出場権をかけた予選が開始されました。ネーションズリーグと同じく、連盟に所属する全55カ国が参加し、5チームまたは6チームで一つの組を形成します。グループはA〜Jまで10組設けられ、ホーム&アウェー方式で行われました。各組上位2チームが本戦に進みます。ベラルーシは、予選の組み合わせを決める抽選会の結果、5チームが属するグループCに入りました。結果は1勝1分6敗で、ドイツ(勝ち点21)、オランダ(勝ち点19)、北アイルランド(勝ち点13)に次ぐ、勝ち点4の4位です。最下位のエストニアは0勝1分7敗の勝ち点1にとどまりました。ドイツ、オランダの2チームが、EURO本戦の出場権を得ました。

 写真=EURO2020予選を戦ったベラルーシ代表のメンバー 撮影日2019年10月8日ミンスクにて
掲載元 BELTA
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 2019年11月時点でEURO2020のグループ予選を終えて、参加24チーム中20チームが確定しました。残り4枠をめぐるプレーオフの組み合わせは、第1回ネーションズリーグの成績を元に決まるのです。

 参考リンク UEFA EURO2020予選 ウィキペディア

 2018−2019第1回ネーションズリーグで、最もレベルが下のリーグDで戦ったベラルーシは、同リーグ内で成績上位4チームに入ることができました。従って、EURO予選の結果に問わず、大会の出場権をかけたプレーオフに周ることが出来たのです。

写真=EURO2020のプレーオフ組み分け表
掲載元 Youtube
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 写真=EURO2020のプレーオフの対戦カード 掲載元 EURO2020 Info
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 16チームが参加するプレーオフは、2018−2019ネーションズリーグ内のリーグAからリーグD、それぞれ4つのカテゴリー内に4チームが属し、トーナメント方式の一発勝負で争われます。それぞれのリーグでトップに立った4チームが、既に予選を突破している20チームとともに、EURO2020の本戦に出場します。

リーグAの12チームからは既に11チームが、予選突破を果たしました。唯一出場権を逃したアイスランドは、予選の結果に問わず、4チームによるトーナメント方式のプレーオフに参加します。残りの3チームは、リーグCから加わります。

リーグBに属する12チームの中で、予選通過したのは8チームになりました。予選で上位2位を逃した残り4チームが、プレーオフを戦います。

リーグCの15チームは、フィンランドをのぞく、14チームが予選を突破できませんでした。従って、14チーム中ネーションズリーグ内の成績上位7チームが、自動的にプレーオフに周ります。7チームのうち、4チームがリーグC同士のトーナメントを戦う仕組みです。残りの3チームは、アイスランドが属するリーグAのトーナメントに入ります。

最後のリーグDに属する16チームは、予選突破をしたチームは存在しませんでした。今回のEURO2020は、弱者救済の観点から最も下のリーグDからも最低1チーム出場できる仕組みになっています。
 従って、4チーム×4組に分かれて、ホーム&アウェー方式で戦ったネーションズリーグにおいて、各組1位で通過した4チームが、トーナメント方式で戦います。ベラルーシの他に、ジョージア、北マケドニア、コソボ共和国が出場します。ベラルーシの初戦は、アウェーのジョージア戦となりました。

 写真=第1回UEFAネーションズリーグのリーグAによるファイナル4の対戦カード
掲載元 facebook https://ja-jp.facebook.com/UEFANationsLeague/posts/2245497279062024
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 なお2019年6月に実施された一発勝負のリーグAによるファイナルフォーは、ポルトガル、スイス、イングランド、オランダが勝ち進みました。優勝は地元ポルトガル、準優勝はオランダ、3位イングランド、4位スイスでした。

 第2回2020−2021年大会は、リーグに所属するチーム数を見直します。詳細は、サイト ワールドサッカー代表戦を見てください。 uefa-nations-league2020-21-draw

 新設されたネーションズリーグは、実力が拮抗した国同士が切磋琢磨しながら、レベルアップすることを目的としています。

 ヨーロッパの国々は、果たして格差が縮まるのか、大会が新設されたことにより、勢力図に変化が出てくると期待されています。

 写真=第1回ネーションズリーグで優勝したポルトガル代表のメンバー、トロフィーを掲げるのはキャプテンのクリスチアーノ・ロナウド
掲載元 getty images=
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                第2章 ベラルーシの現在、ルカシェンコ長期政権
  
 次にベラルーシの政治経済についてみていきたいと思います。人口950万人の同国は、天然資源が乏しく、ソ連時代の宗主国ロシアから石油の輸入に頼っています。2018年時点での国連が統計した一人当たりのGDPは、6283アメリカドルです。国連加盟213か国中109位となっています。なお同2018年の日本の一人当たりのGDPは、3万9087ドル、加盟国の中で33番目となっています。一人当たりのGDP1位のルクセンブルクは、11万5536ドルです。

ベラルーシのGDP GLOBAL NOTE参考 https://www.globalnote.jp/post-2386.html?cat_no=101

ベラルーシは、東欧のシリコンバレーと呼ばれる隠れたIT大国としても知られています。IT産業の輸出総額は2000億超です。旧ソ連時代の名残となる国営企業が中心となり、石油の加工業でも栄えています。なお現地に日本企業や駐在員は一人もいないようです。

 参考リンク ビジネス+IT 
写真=国連のマーク 掲載元 activo https://activo.jp/guides/321
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 同国を代表する偉人は、芸術家のシャガールです。1887年7月7日に帝政ロシア領だったベラルーシの北部ヴィデブスクで産まれました。当時人口6万5000人だったヴィデブスクは、人口の半分以上をユダヤ系民族が占めたようです。シャガール自信もユダヤ系民族でした。芸術家として成功してからは、フランスの首都パリに永住しています。


写真=ヴィデブスクにあるシャガール博物館の外観 掲載元 William Dabadieの世界一周ブログhttp://rtwtbwd.blog.fc2.com/blog-entry-1066.html
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 その他サッカーでは、同国で唯一ヨーロッパのトップリーグで活躍した1981年生まれのアレクサンダー・ブレブが英雄的存在です。彼の弟1983年産まれのヴィアチェスラフもサッカー選手でした。

 2004年U-23アテネ五輪の出場権をかけたUEFA U-21欧州選手権・ドイツ大会に兄弟そろって出場しています。なお同大会は、本戦の2年前に予選が開始されることからUNDER21と呼ばれています。従って、予選開始から2年後の本戦では、23歳以下の対象の大会となるのです。同大会は、2006年まで2年に一度遇数年に開催されていたものの、2007年以降奇数年開催に変わりました。

 ベラルーシは、予選を勝ちあがった8カ国が出場した大会で、上位3チームに入れず、五輪の出場権を逃してしまいました。2009年スウェーデン大会と2011年デンマーク大会でも予選を突破し、本戦に勝ち進みました。ロンドン五輪の予選を兼ねた2011年大会で、3位に入り、FIFA主催の国際大会で初出場を果たしています。16チームが出場する翌年のロンドン・オリンピック2012では、一次リーグ敗退の結果でした。現在のA代表の選手の多くが、ロンドンオリンピックを経験しています。

 写真=ベラルーシの英雄アレクサンダー・ブレブ
掲載元 WORLD超サッカー 2020年3月14日付け 
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 兄のアレクサンダー・ブレブは、イングランド・プレミアリーグのアーセナルに所属時代、2006−2007シーズンのチャンピオンズリーグで、準優勝を達成しました。2008年には、スペインのバルセロナでもプレーしています。2012−2013シーズン以降、所属先のクラブが毎年のように代りました。国内の強豪2006年から2018年シーズンまでリーグ戦13連覇しているBATEポリゾフと、トルコリーグとの間を行き来しています。BATEポリゾフはベラルーシーリーグで唯一5度もチャンピオンズリーグに出場しています。14-15,15-16シーズンに、彼はBATEポリゾフの一員としてチャンピオンズリーグ本戦でプレーしました。
 2019年シーズンは、国内のイスチロ・ミンスク・ヤロンに所属しています。2020年3月に、国内での新シーズン開幕を前に、38歳9ヶ月での現役引退を表明しました。彼はベラルーシ代表の中盤のゲームメーカーとして活躍し、代表77試合で6ゴールを上げました。弱小国を一人で引っ張ったブレブの功績は、間違いなくベラルーシのスポーツ史に名を残します。年齢制限のない代表チームの一員としては、WカップやEUROの舞台に立つことは出来ませんでした。彼の意思を、現在の代表チームが受け継ぎ、EURO2020の出場権をかけて戦います。


現地の首都ミンスクに在住する日本人のブログからリアルタイムで同国の情報が入ってきます。同国でコロナの感染による死者が出始めた4月4日にチェルノブイリの近くで、森林火災が発生したと書かれています。チェルノブイリといえば、旧ソ連時代のウクライナで1986年4月26日に起こった史上最大の原発事故です。場所はほぼベラルーシーとの国境沿いでした。

 今回の火災は、地元民の火の不始末が原因だったようです。火災から11日後の4月15日に、雨によって消し止められたと報告されています。

 ベラルーシの年間降水量は690mmになります。日本の首都東京は、年間1800mmです。

 下記のサイトを参照 http://grading.jpn.org/SRB02402.html

写真=チェルノブイリ近くで発生した森林火災
掲載元 SPUTULK https://jp.sputniknews.com/incidents/202004127355512/
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4月19日に森林地帯で再び火がつき、4月27日現在もゆっくりとながら燃え広がっているようです。風の影響により、燃え滓がウクライナの首都キエフまで到達していると書かれています。幸いにも核廃棄物貯蔵施設は無事なようです。

 近年温暖化により、オーストラリアやアメリカのカリフォルニア州では、ブッシュファイヤーと呼ばれる山火事が頻発しています。オーストラリアでは、ニューサウスウェールズ州とビクトリア州に跨って、2019年の9月頃から発生した大規模な山火事が半年に渡って続きました。消失面積は、日本列島の面積の3分の1近い10万平方キロメートル、死者33名、経済被害額推定1000億円、犠牲になった野生動物の数は、4,8億頭といわれています。

 写真=山火事から逃げるカンガルー 掲載元 In Deep https://indeep.jp/australia-worst-bushfires-are-caused-by-humans/
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日本でも大きなニュースにならなくても、毎年山火事が発生しているのです。林野庁のホームページを見ると、最近5年間(平成26年〜平成30年)の平均では、1年間に約1.3千件発生しています。焼損面積は約7百ヘクタール、損害額は約5.8億円となっています。
これを1日あたりにすると、全国で毎日約3件の山火事が発生し、約2ヘクタールの森林が燃え、1.6百万円の損害が生じていることになります。

 詳しくは令和2年2月21日に更新された林野庁のホームページを見てください。https://www.rinya.maff.go.jp/j/hogo/yamakaji/con_1.htm

  第3章 ベラルーシの今後、サッカーチームの行方

 独裁者ルカシェンコ大統領は3月28日、地元テレビ局に、国民的人気スポーツのアイスホッケーを楽しむ姿を公開しました。彼は「ウォッカとサウナでウィルスを撃退できる」と発言しています。

 当時ベラルーシ国内で初めて感染による死者が出た日でした。毎日のように感染者が報告されても楽観視しています。日本のテレビ局でも、一連の様子を報道しました。

 
 ベラルーシは、4月20日もなお経済活動を通常通り行っています。大統領は、いかに安く原油を調達して、加工品を販売するか、真剣に考えています。今年2月1日、26年ぶりにアメリカからの国賓としてポンペオ国防長官を招き、原油の輸入に向けて、価格交渉に入りました。ポンペオ国防長官は「ベラルーシの主権国家建設を支援したい」と表明しました。

 写真=ヴィテブスクにあるウスペンスキー大聖堂 掲載元William Dabadieの世界一周ブログ
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 なお同月大統領は、ロシアのプーチン大統領とアイスホッケー外交を行いました。2019年から原油価格引き上げを迫るロシアと間に亀裂が深まっています。ロシア自信2014年のウクライナ領クリミア侵攻により、EUから経済制裁を受けています。安価でベラルーシに石油を提供できない事情を抱えているのです。1999年12月8日、ルカシェンコ大統領は、当時ロシアのエリツィン大統領との間で、「ベラルーシ・ロシア連合国家創設条約」を結びました。政治、経済、軍事において、段階的に一つになることを約束したものの、20年たっても全く進んでいません。ベラルーシの経済は、全て独裁政権にゆだねられています。

 写真=ミンスクの街並み 掲載元 たびこふれ https://tabicoffret.com/article/75696/index.html
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 経済成長率は、2015年と2016年はマイナスをつけたものの、2017年は一転して、プラス2,4パーセントに上向きました。2018年はプラス3,1パーセント、2019年は石油の輸入量が減ったことにより、プラス1,2パーセントと前年に比べて落ちました。工業が盛んな同国では、石油の加工品の輸出で稼ぎを得ています。従って、安価で原油を輸入することにより、利益を上げることができるのです。蝙蝠外交を続けるルカシェンコ大統領は、コロナの影響により、難しい立場に立たされています。感染予防措置として、経済活動をとめれば、2016年以来4年ぶりに、マイナス成長になることは間違いありません。現に国連は2020年4月3日、3月以降欧米の感染者数の急増に伴い、世界経済の成長率を前年比マイナス0,9と予想しました。

写真=アメリカのニューヨークにある国連本部の外観
掲載元 てつちぴ旅!2019/05/14/
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中国以外で感染者が出る前の2020年1月16日に公表したリポートによると、2019年の経済成長率はプラス2,3%と10年ぶりに伸び率が低いことを公表していました。今年は、米中貿易戦争など下振れするリスクが顕在化しなければ、プラス2、5パーセントの成長率を保てるとの見通しを発表していたのです。2020年4月には一転して、成長率を−0,9%に下方修正するとともに、さらなる悪化を懸念しています。

ベラルーシ・サッカーリーグの方も、WHOの勧告を無視し、リーグ戦を通常開催し続けるのでしょうか。同国のリーグでプレーする代表チームの選手達が、試合勘を養えば、今年の秋以降に行われる予定のEURO予選のプレーオフでも有利に働きます。2019年3月から11月まで行われたグループ予選では、5チーム中4位と全く奮いませんでした。
弱小チームを救済する予選のシステムにより、ベラルーシはプレーオフへと周りました。大会未経験同士の国との戦いで勝利すれば、本戦に勝ち進めます。コロナ禍をどう乗り切るのか、サッカー界からも世界の経済学者、感染症対策の専門家からも注目されています。


 





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