今朝のワシントンポスト紙 COVID-19 UPDATEより

１）「1984年にエイズウイルスHIVが発見されて以来、ウイルスを予防するワクチンは2年以内に実用化されてきた。勿論今回もそうなるとは限らないが、報われない努力を重ねる結果が新型コロナウイルスに対するワクチンの開発につながると確信している。エイズ治療薬開発に長い年月を費やした研究者たちの誰かが成功するかもしれない。」とマーガレット・ヘクラー連邦厚生長官が語っている。

新型コロナウイルスのワクチン開発は、早くても来年前半とみられているが、治療薬に関してはもっと早い段階での開発が期待されている。
「ワクチンは新型コロナウイルスの感染拡大を阻止する究極の希望の星だが、人に依ってはワクチンが機能しない場合もあり、また全ての人がワクチンの接種を受けるとは限らないので、治療薬の開発も急務である。」と語るのは治療薬開発の電光石火作戦を率いるジャネット・ウッドコックである。

２）南部と西部諸州の死体処理関係者は、常に冷凍車の手配に苦労している。これらの州の行政担当は、この地方が今や流行初期に感染爆発したＮＹ市の二の舞になると懸念している。テキサス州の幾つかの郡では、冷凍貨物トラックを用意しており、アリゾナ州のマリコパ郡では大型冷蔵庫を調達している。

３）トランンプ政権は、国際大学の学生に対して、テレワークでなく、教室での授業を受けねばならないという規則を撤回する旨、法廷で同意した。この移民税関規則は各学校に秋には開校することを強制するための圧力だと各方面から提訴されていた。

４）トランプ大統領とホワイトハウスは、これまで自分たちを支えて来た医療専門家たちを批難し続けてきたが、ここへきて今までのパンデミック対策を更に混乱させる行動に出た。トランプ大統領がゲームショウの司会者チャック・ウーレリーがCDC （米国疾病対策予防センター）をウイルスに関するウソの情報を国民に流していると非難したツイートをリツイートしたのだ。
また、ファウチ博士を傷つける批難を繰り返すトランプ大統領の行為を、多くの政治家や医療専門家が「コロナウイルスが毎日何十万人もの感染者と何百人もの死亡者を出している現状で、感染症対策専門家として高く評価されているファウチ博士を批難し評価をおとしめる行為は非常に危険である」と警告を発している。

５）コロナウイルス対策の一環で三千万人を超える失業者に強力な支援を行う特別処置が、ここ二週間たらずの内に終了する予定だ。過去数か月間、トランプ大統領は失業者に対して週600ドルのボ−ナスを出すのは、労働者たちの働く意欲を無くすもので廃止しすべきだと主張してきた。

６）パンデミックによる景気後退は当初の予想を超えた規模で長期に亘るだろうと、三大銀行が警告を発している。この三行はともに厳しい減益に見舞われているといわれている。