■アーレンキーの種類を使い分けている!
自転車界では、一般的にはアーレンキーと呼ばれているけど、六角レンチ、アレンレンチ、ヘキサゴンレンチなどと言われています。スイスのPB、イタリアのベータ、日本のSK、この3ブランドを主に使うようになりました。
スイスのPBはアーレンキー、ラチェットレンチのソケット、ドライバーで、あまりにも有名です。材質は工具鋼として有名なクロームバナジウム鋼で熱処理されて、サビ難く剥がれにくい梨地のクロムメッキが施されています。スタンダードな柄の長いL字型の8mm〜1、5mmのセットのホルダー付きを採用しています。
最も使うのがこのモデルで、ホルダーは使った後でアーレンキーを戻して無くさないようにするのに適しています。この戻す作業をくせにしないと、高価なアーレンキーの紛失の原因になります。もし無くしたら1本でも買えるところがいいんですけどね。
もう1つのPBのアーレンキーはヘッドが短くて、先端の曲がりの角度が110度のモデルです。長い方の片側はボールポイントのモデルです。短い方の先端は六角です。先端が短いので狭い場所でも差し込んで回す作業で使います。ボールポイントはネジの先端に差し込んで、事前の締め込みに使い。本締めは六角側を差し込んで指定のトルクで締めます。
イタリアのベータはフェラーリのオフィシャル工具でした。日本への入荷は不安定になってしまいました。ベータの工具のカタログは電話帳みたいに厚く、車、オートバイ、電光工具、サンドブラスト、エアーブラシ、の他に一般工具、工具用のコンテナ、工具ケースやバッグがずらりとラインナップされています。
もし工具専門ショップで、欲しい工具を見つけたらストックして置いた方がいいでしょう。ベータブランドのコーポレートカラーはオレンジです。ドライバーの樹脂製グリップや、アーレンキーのT型の樹脂製グリップもオレンジ色です。
T字型のアーレンキーは樹脂製ハンドル側の1方にアーレンキーが付き、長いアーレンキーが付いて、樹脂製グリップがハンドルがわりになります。アーレンキーの素材は錆びにくい特殊鋼で、根元側は断面が丸くしなり難く、先端だけが六角形に削りこまれて成型されています。
この丸い鋼材を使うことで強く締め込む時にパワーロスがなく、きっちり締められるのが人気の秘密です。一時期、工具が中国生産になって、削り出しの六角面やボールポイントの精度が悪くなりましたが、イタリア生産に戻って、精度は回復しました。世界各国のメカニックの工具箱には、ワインのコルク抜きとこれは必ず入っていましたね。
T字型のアーレンキーモデルには、長い方の先端が六角のものと、ボールポイントのモデルが追加されました。樹脂製のグリップの形状が同じなので、目立つ部分にマジックで塗って、区別しやすいようにしています。ベータにもアーレンキーセットはラインナップされていて、長さが違うもので、片側ボールポイントのモデルです。
日本のSKの樹脂製ハンドル付きのアーレンキーは、ハンドルが大きく十分に締め込むことができます。ハンドルの片側には短い六角レンチ付きです。長い方は六角とボールポイントのものがあります。差し込んで仮締めする時はボールポイントモデルで行い、本締めは六角のモデルで行います。
この大きいハンドルのモデルいいですよ、安いけど、十分にプロユースで使えるクオリティです。ちょっと気になるのは、工具が六角断面でわずかにしなることと、ベータの樹脂製グリップとほぼ同じオレンジ色なことがオリジナリティーってとこでどうかなーと思いますね。
工具ホルダーに差し込んでおくと、本締めと仮締めで持ち変える必要があるので、先端が六角かボールジョイントかわかりにくいので、樹脂製のグリップにマジックで印をつけた方がいいですね。かなり使用頻度が高い工具になっています。
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