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2020年06月22日08:18

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準備すること、後回しにすること

[あらすじ] 同居母87歳パーキンソン病ヤール4要介護5認知症状少々、
一週間後に特別養護老人ホームに入居する予定。


Tさんは以前、ショートステイ中の母に面会に行ってくれたことが有る。
「先生言ってらしたの。『イヤだけど、帰ったら娘に迷惑が掛かる。』って。
だから、分かってらっしゃるのよね。」

分かっているのも、分かっているけどイヤなのも、
それを私には言わないようにしているのも、
私も分かっている。

分かっているけれど、施設がイヤだという母の気持ちを優先したら、
私がツブレてしまう。
だから、考えないようにしている。
わざわざ伝えてくれんでも・・・

「分かっているけど娘のためを考えたら自分が我慢する」という筋道は、
他人から見たら美しいが、
当事者にしてみれば重圧でしかない。



思い出す。
自分が二十歳になるかならないかの頃。
実家を出て他で生活する、ということを言ったら、
母は泣いた。

目の前で泣かれて参った。
2、30分後だったか、「さっきは泣いてごめんなさい。」とまた追い打ちをかけてきた。
この日、私は負けてしまったのだ。
あん時に出ていれば、今の母はもう少し子離れできていただろうか。



Tさんが言う。
「うちも一人娘だからね、私は娘に言うの。
私は老人ホームに入るからね、介護は他人に任せなさいね、って。」

五、六十代で、子どもがいて、特に介護経験の有る友人と話していると、よく聞く。
「私は老人ホームに入る。」

私はそこで、オソロシイ話をする。
私の母も、そう言っていたのだ。
20〜30年前、母は
「私は老人ホームに入って、あなたに迷惑は掛けないから。」と言っていた。

翻って、今は「おうちにいたい。」と言う。

その話をしたら、友人Cは
「うわー、マジか。私、今のうちに書いておかなきゃ。」と言う。
ほんで、書いたのどこかにしまって分かんなくなっちゃうんでしょ、ゲラゲラ
などと笑い合う。



字もなんとか書けるし、テレビも観られる、新聞記事もなんとか読める。
そして、意識が高い。
「国民の義務を果たさなければ。」と言って、選挙に赴く。

今まで、選挙に行かなかったのは一回だけだったと思う。
毎回、私が車に乗せて、投票所では車椅子を使わせてもらって、
係の人に付き添ってもらって投票してきた。

去年やっと、障害者手帳を取得した。
肢体不自由で、障害者2級が取れた。
2級以上だと、郵送での投票ができる。

要介護5でも申請できるが、有効期間が介護保険の期限までとなり、
その後また申請しなければならない。

入居の翌週には、都知事選挙が有る。
入居準備の一環として、郵送での投票ができるように、
市の選挙管理委員会に申請をした。



在宅で利用していた介護サービスから、
特養を通じたサービスに切り替わる。

特養に訪問看護が入っているので、
今まで受けていた訪問でのリハビリは受けられなくなる。
どうも特養は、機能訓練の意味でのリハビリという面では弱い。
老人施設に理学療法士がいないなんて、妙なことだ。
これは、何年か後には改善されていくのではないだろうか。

訪問マッサージなら入ってもらえる、という。
マッサージのみからちょいと体操もしてくれる所まで、
内容は提供側によって様々だろう。
入居後にゆっくり選びたい。

今は、入居するための準備で、そこまで手が回らない。
ってことにしておく。



「終末期にどのようになさりたいか、
ご家族の現時点でのお考えを伺っておきたいです。」
看護師さんに聞かれる。

「今までご本人とこのようなことについてお話しなさったことは有りますか?」
ずいぶん前になら、有るような気がする。
しかし、ここ数年は、無い。

年月が経てばその時も近くなってくるというのに、
なぜ、ちゃんと考えたことが無かったのだろう。
と、思ってみれば、
今、目の前の問題に対処するだけで精一杯だったから
終末期のことを考える余裕など無かったのだ。

これは、特養での生活が落ち着いてから考えることにしよう。
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