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2020年05月10日22:21

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ゴールデンウィークに「マイスタージンガー」を聴く

GWはひたすら音楽を聴いた。
といっても、コロナウィルス感染を恐れて
家にこもっていたのではない。
痛風の発作。それも、膝である。

膝が痛いというのは実に厄介だ。
足の指や踵が痛いのであれば
痛くないところでペダルをこいで
自転車に乗ることができる。
ところが、膝の場合、
足を曲げることができないので
歩くことも自転車に乗ることもできない。

仕方がないので、痛み止めを飲んで
ノートPCを接続したステレオで音楽を聴いた。

聴いたのは、ワーグナーの
「トリスタンとイゾルデ」
(ショルティ指揮。オペラ対訳プロジェクト)
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」で、
ともにYouTube動画である。

「トリスタン」は、いちど、対訳を見ながら
通して聴きたかっただけだが、
割と単純なストーリーなので、字幕なしの
オペラ動画でも楽しめそうだ。

「マイスタージンガー」は、スウィトナー指揮の
字幕付き動画を見つけた。
1987年、ベルリン国立歌劇場の来日公演である。
https://www.youtube.com/watch?v=7i_zZeTMg80&t=1671s

これは優れた演奏、演出である。
なにしろ、T・アダム(ザックス)、P・シュライアー(ダーヴィド)
S・ローレンツ(ベックメッサー)と、歌手が揃っているのだ。
来日公演で、よくこんなに勢揃いしたものだ。
アダムは声が十分に出ていない感じはあるが、
シュライアーは実に見事。ローレンツも
ベックメッサーの悪役ぶりをうまく表現している。

スウィトナーの指揮は地味だが、曲に合っていると言えるし、
オーソドックスな演出も、文句なしに楽しめる。

これを、通して2回見た。
2回見れば、ストーリーもだいたい頭に入る。

その後、カラヤンとフルトヴェングラー、
2種の「マイスタージンガー」を聴いた。

カラヤン盤は、ザックスとダーヴィドが
YouTube動画と同じだが
ベックメッサーが、声が出てないし、
声質も悪い。これは致命的。
これは、「マイスタージンガーをひとつ」
という人には向いていないCDだ。

フルトヴェングラーのは、1943年と
録音は古いが、その割に音質は良い。
いくつかカットがあるのが気になるが
(特に3幕の5重唱が欠けているのは残念)
響きが深く、音楽の流れが実に良い。
第1幕終結の、変幻自在ともいうべき
テンポの動きには、本当に久し振りに
「フルトヴェングラーマジック」を味わった。

「マイスタージンガー」は、あと
ケンペ盤とクーベリック盤を買ってあるが
全部は聴いていない。
部分聴きした限りでは、どちらも良かったのだが。

「マイスタージンガー」は、歌合戦をとおして
ドイツ芸術を賛美するという
特異かつ難解なストーリーだが、
今回、集中して聴き込んで、かなり
理解を深めることができたと思う。

You Tubeは便利だが、
日本語字幕付きのオペラ動画は少ないのは残念だ。
まあ、DVD買えばいいのだろうが。


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