茜屋時間　令和2年　令月その354回

　曜日を間違えた　今日が本当の茜屋時間　だが　一週抜いたので　埋め合わせで今日も書くことにする　今日も風が強く　蜜蜂さんは出るに出られんかったようだ

　今宵の音楽は　SONY CLASSICAL ORIGINALS
　ホロヴィッツ／スカルラッティ：ソナタ集

　大バッハと同年に生まれたイタリアの作曲家ドメニコ・スカルラッティ　500曲以上のチェンバロ・ソナタによって　有名だ　ホロヴィッツといふ人は　自分のコンサートに必ずスカルラッティのソナタを演奏していたようだ　巨匠が愛したスカルラッティのソナタのお好みの曲ばかり

【収録情報】　ドメニコ・スカルラッティ：
　・ソナタ ニ短調 K.33 L.424
　・ソナタ イ短調 K.54 L.241
　・ソナタ へ長調 K.525 L.188
　・ソナタ ヘ短調 K.466 L.118
　・ソナタ ト長調 K.146 L.349
　・ソナタ ニ長調 K.96 L.465
　・ソナタ ホ長調 K.162 L.21
　・ソナタ 変ホ長調 K.474 L.203
　・ソナタ ホ短調 K.198 L.22
　・ソナタ ニ長調 K.491 L.164
　・ソナタ へ短調K.481 L.187
　・ソナタ イ長調 K.39 L.391
　・ソナタ ト長調 K.547*
　・ソナタ ロ短調 K.197 L.147*
　・ソナタ 嬰ヘ短調 K.25 L.481*
　・ソナタ ニ短調 K.52 L.267*
　・ソナタ ト長調 K.201 L.129*
　・ソナタ ハ短調 K.303 L.9*

　ヴラディミール・ホロヴィッツ（ピアノ）
　録音時期：1964年

　今宵二枚目は　A.Steffani: Lagrime Dolorose - Secular Cantatas

『ステッファーニ: 6つのカンタータ』

【曲目】
Fileno, idolo mio
Hai finito di lusingarmi
Il piu felice e sfortunato amante
Spezza amor l'arco e gli strali
Lagrime dolorose
Guardati, o core
　指揮 ： ファビオ・チョフィーニ
　アンサンブル ： アッカデーミア・ヘルマンス


　昔の茜屋には女性のスタッフもいたが　近年その姿を見ない　一時期　マスターの娘が出ていたようなことを聞いたが　わたしがいく日は限られているので　その娘との邂逅はない　茜屋にはコーヒーカップがたくさんある　ちなみにティカップも多い　これら二つは違うといふことを存じ寄りの方は意外に少ない　わたしは以前はウエッジウッドの青味を帯びたカップで飲んでいたが　Mさんといふ人が店長になってからは　その人の持ち込んだトーゼンタールの白いカップで飲ませてもらった　ソーサーの裏に魔笛のスコアが刻まれていた　今でも求めれば購入できる　が　高い　長くこのカップでいっぱいのコーヒーを飲んでいたが30年ほど前だろうか　この方が亡くなってそのカップも店を辞める前に持って帰っていたと聞く　この方が亡くなってほぼ5年から10年くらい　亜茜屋には足が遠のいたが　友人達と飲み時の待ち合わせに使って　幾回かのち　Nくんが　わたしを思い出して　爾来　茜屋時間が誕生した

　婦人服売り場からの入場は　婦人服売り場げ閉店して　ビルの横を抜けて地下へ向かう通路から店に入るようになった　お店自体がビルの地下一階にあったゆゑ　Mさんが亡くなっていく年かのちに　同じビルの4階に移動　茜屋時間は4階に移動してからの物語だ

　地下一階の茜屋は　入り口がビルの裏の地下の入り口　といふ不便さを思わせない人気があった　わたしが大学生の頃　ほぼ40年くらい前だが　うまいコーヒー　といふのは珍しかった　どちらかといふとまずいコーヒーの方が多かった気がする　コーヒーみたいな匂いと味がする飲み物　というものを提供する店があった　コーヒーの知識も　飲む側も提供する側も　今ほどコーヒーをよく理解してはいなかったと思われる　ゆゑに砂糖とミルクを混入して飲んでいたのではないかと邪推する

　この日生まれたチャップリン　ライムライト　より

　テリィ　「世の中のことが何もかも無駄のように思われてきたの　花を見ても　音楽を聴いても　みんな何の目的もない　無意味のように思われたの」

　カルヴェロ　「意味を求めたて始まらないよ　人生は欲望だ　意味などどうでもいい　全ての生き物の目的は欲望なのだ　それぞれ欲望があるから　バラはバラらしく花を咲かせたがるし　岩は一までも岩らしくありたいとおもて頑張っているんだ　・・・そうだ　人生は素晴らしい　恐れの気持ちさえ持たなければ　　何より大切なのは勇気だ　想像力だ」