国会中継は子供に見せられない！

■国会中継は子供に見せられない！

SNSに投稿された文章をあまり素直には受け取れない方だが、ある中高校生を育てている母親の投稿を見て絶句した。NHKの国会中継を見ていて、財務省の職員が上司の命令で首相夫人に関わる記述を抹消して、公文書を改ざんした職員が自殺して、奥さんが夫の書き残した不正を告発する内容の手記を公開した。国や財務省や命令を発した官僚相手の民事の裁判も始まろうとしている。

自殺した職員の奥さんは、財務大臣や首相の葬儀への参列を望んでいたのに、間に入った官僚の行かなくていいですよね的な話ぶりで、葬儀への参加が取り止めになったことに、憤りをあらわにしているという奥さんの意向を伝えた、国会議員と政府側とのやりとりに、動揺したという。

国会議員からの質問に、正面から答えない首相や大臣や官僚の答弁にも、これでいいのかと感じたようだ。国会答弁だというのにまともに答えなくていい、それが許されていることに愕然としたという。質問時間がないので次に進めるやり方にも納得できなかったという。

もりとも・かけい・桜を見る会、数々の疑惑が発覚しても、まともに説明責任を果たすことなく、臭いものには蓋をするというような流れで、公職選挙法に触れるような事でも、関連先の民営企業を自民党本部へ呼びつけてプレッシャーをかけたり、時間の流れに任せてうやむやにしようとしている。

桜を見る会の前日に開催された宴会は、会場の部屋を借りるだけで通常は４５０万円が必要で、五千円の会費を首相の後援会が招待した参加者８００人から払っていただいて、領収書を発行して、宴会場に払ったと言っているが、それでは４００万円に過ぎない。

それでは部屋代のチャージにもならない。部屋代の差額や、立食パーティーで飲み食いした分の宴会費用はいったい誰が払ったのだろう。首相の国会議員当選をサポートする地元の後援会が代金を踏み倒すわけにも行かないだろう。

そんな経費の計算なら、小学生にでもできる。見積書、請求書、領収書を国会の場で公開して見せれば、まともに宴会をやっているならこの桜を見る会の前日に開催された宴会の、選挙民の買収疑惑は解消できるはずなのだが、それには応じないという。

この国会答弁を子供達には見せたくないという。だって、国会議員とか、官僚とか、首相がはぐらかし答弁をしたり、人の生き死に関しても深い反省も謝罪もない。いたましい事、お悔やみ申し上げるという言葉でまるで他人事のような答弁をするだけだ。

財務大臣の直接の部下数人が改ざんを司令して、内部調査で明らかになって、停職や人事移動などで財務省内の処分は終わっているという。最強の第三者の地方検察による起訴もなかったからもう終わったことなのだそうだ。

自分が省庁の統括責任者である首相は、部下が勝手に忖度して、公文書の改ざんも、書類が存在しないという答弁も、預かり知らぬから責任問題も存在しないと言ったところだろう。大人達のこんな状況を、世の中、これでいいのだと思われると困るので、見せられないというのだ。

肝心の法案の審議に入ることもなく、週刊誌ネタを根拠に首相や自民党や官僚を攻める野党議員、しっかり裏を取って、独自に深掘りしてから質問したらどうなのかな〜などと思って見ていた。はぐらかしたり、苦しい答弁でも逃げ切っているな〜と感じていた。

親と一緒にたまたま地上波のNHKの国会中継を見た高校生や中学生でもどこかおかしいと感じても、こんなのでいんだという、思考方法への影響がとても心配だという母親。そんな目線で国会中継の答弁を見たことがなかった。なるほどな〜、見せたくないというのも、うなずける。