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2019年10月25日23:05

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今になって変えるのは如何なものでしょうか・・・

 日本人は日本語を使用する際には「姓・名」の順に名前を記載するのに,ローマ字表記の際には何故か「名・姓」とひっくり返してしまいます。同じ漢字文化圏の中国や韓国,ベトナムの人々の名はひっくり返さないので,これは奇妙と言えば奇妙な話です。

 では,今後は日本人も中国・韓国・ベトナム等の国に合わせてローマ字でも「姓・名」にすべきか・・・というと,僕はどうしても躊躇ってしまいます。僕自身が昔からローマ字では「名・姓」でサインしてきたということもありますし,明治以来150年以上もの間,日本人の名前が「名・姓」とローマ字表記されていたものを逆転させると「どちらが苗字なのか?」と日本語を知らない人たちを混乱させないかという点も気になります。ただの混乱ならいずれ収束するかもしれませんが,ローマ字を使用する国々から無視されて「ただ混乱させただけで全くの徒労」ということにに終わらないか・・・という点も気になります。
 この「混乱」「無視」という点においては他国の事例も参考になるでしょう。漢字文化圏だけではなく,ヨーロッパでもハンガリーでは「姓・名」という順番で名前を綴ります。2019年10月現在のハンガリーではアーデル・ヤーノシュという方が大統領を,オルバーン・ヴィクトルという方が首相を務めていますが,それぞれアーデル,オルバーンが苗字です。しかしハンガリーの隣国オーストリアや,同じドイツ語を使うドイツではハンガリーの風習など完全無視してそれぞれ"János Áder","Viktor Orbán"と「名・姓」とひっくり返して標記しています。大国で東欧との関係の深いドイツがそうですから,英語でもフランス語でもハンガリー人の名前はやはり「名・姓」で表記されます。これを「欧米の傲慢」などと非難するのは甚だしい見当違いで,アジアにおいてもインドネシア語や,果ては漢字文化圏のベトナム語ですらハンガリー人の名前は「名・姓」表記で,ハンガリー国内の「姓・名」表記というルールは完全無視されている現状です。
 ハンガリー人に関して言えばそれでも,ハンガリー語表記における「姓・名」という表記ルールが確立しているのでドイツ語や英語で記載する際には機械的にひっくり返せば済みますが,日本人が今更ローマ字表記を「名・姓」から「姓・名」に切り替えればそう簡単にはいかないのではないでしょうか。

 僕個人としては「中国や韓国,ベトナムの人たちと平仄が合わない」というのは不思議で奇妙ですが,今更150年以上の蓄積を無視して日本人名のローマ字表記を「姓・名」に逆転させるのは労多くして実り少ないのではないか・・・と考えます。どうしても逆転させたいのであれば,一部の学術論文で採用されている「姓を全部大文字で書く」という手法(たとえば安倍晋三氏の名前を"ABE Shinzo"と表記する)も一案かとは思いますが,活字ならともかくサイン(名前は現在でも手書きする機会が多い)において「姓を全部大文字で書く」という手法が馴染むかは疑問無しと致しません。

 皆様は,どのようにお考えでしょうか。


ローマ字表記「姓・名」順に
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=5839094
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