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2019年09月22日20:39

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下野さん、またブルックナーを振りに来てください・・・京響定期

下野竜也、京響首席客演最後の演奏会。最初のブルックナーがやはり絶品。

京都 京都コンサートホール大ホール
京響第638回定期演奏会
下野竜也指揮 京都市交響楽団
(コンサートマスター 泉原隆)
ヤン・リシエツキ(ピアノ)
ブルックナー(スクロヴァチェフスキ編曲):弦楽五重奏曲ヘ長調WAB112から「アダージョ」
モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番ハ短調 K.491
ベートーヴェン:交響曲第6番ヘ長調「田園」op.68

ブルックナーのアダージョは、大学生の頃、メンバーを募って何回も弾いたことがあります。いい曲なんですよ。いかにも「ブルックナー」で。そして、やはり下野さんの息遣いがブルックナーに合う。深い深い呼吸で、大きな大きな抱擁力で、聴く方を包み込んでくれる。至福のひととき。

そして、「現代曲にも、その誕生に立ち会う気持ちで聴きに来てくださいね」との言葉の後に奏されたアンコールは、プーランクのリート「平和のためにお祈りください」を下野さんがアレンジしたもの・・・これがまた素敵な響き。素敵な香り。

ピアノ協奏曲は、ポーランド出身のソリストの響きの綾に魅了されて・・・ポーランドのピアニストって、何でみんなこんなにも素敵な音色を紡ぐことができるんだろう?アンコールに弾いた、ゴルトベルクのアリアもまた、透明な響きの魅力に惹かれる。

その一方で、田園は・・・らしくない綻びがそこかしこで耳につく、全体的には残念な出来。ただ5楽章、最後のストリングスの祈りの前に置かれた、輝くような「感謝」の和音の爆発、それを大きく大きく下野さんの棒が捌いた時のカタルシスと悦び・・ぐすたふ君にとっては、その一瞬こそが、この田園を聴きにきた意味のある時間だったです。

下野さん、いつものようにこう呼ばせてもらうことを許してください・・・殿下と。京都での6年間、ありがとうございました。殿下のブルックナーが、やっぱり僕は大好きです。殿下のヒンデミットもアダムスも大好きです。だから、次、を楽しみに待ちます。

広島の果実、関西に持ち帰ってください。また、いつか。
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