『米軍が最も恐れた男 その名はカメジロー 不屈の生涯』は、
ストレートなドキュメンタリーだった。
知っていることも多かったけど、
米軍政がこれほどまでも姑息に、露骨に、
カメジローつぶしに躍起になっていたのにはびっくりした。
罪名をでっちあげて刑務所に放り込み、
カメジローが病気になって手術をしている最中には、
意図的に停電を起こして殺そうとした。
彼が那覇市長に当選した時には、
補助金をストップしたばかりか、
那覇市全域の水道を止めた。
それでもカメジローは闘い続ける。
そして、そんなカメジローを民衆が守り、支える。
彼は1日に1000字から3000字の日記を、
分厚いノート203冊にわたって書き続けていた。
そのノートを丹念に読破した佐古監督は、
家族をも大切にした家庭人としてのカメジローも描き出す。
何の飾り気もないドキュメンタリーが、
次から次へとぼくに問題提起してきて、
飲み込まれてしまいそうだ。
先に「カメジローの評価は保留している」などと書いたけど、
ぼくなんかに評価する資格などどこにもなかった。
この人の存在をたくさんの人に、
とりわけ本土の大衆に知ってもらいたいと思った。
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