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2019年09月08日19:15

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新日フィル第10回サファイアシリーズ定期@みなとみらいホール

マエストロ・メリハリ・上岡指揮でオーストリア・ロマン派の交響曲を2題
シューベルトの4番とブルックナーの7番というカップリングです

シューベルトの交響曲というと、どうしても未完成とグレイトということになり4番は
未聴でしたので手持ちのアーノンクールの全曲CDボックスから事前に聴きました
「悲劇的」というタイトルは作曲者自身によるもの、アーノンクールの演奏では
特に悲劇的とも思えません(短調ではあるのですが、すぐに長調に転じますし、
歌謡性が悲壮感を和らげています)

本日のマエストロ上岡の演奏は、いつものようにメリハリに富んで(特にデュナーミク)、
スビト・ピアノとモルト・クレッシェンドの連続です
一応譜面台を置いて、その上にスコアも広げているのですが、全く見ようとはしない
譜面をめくることも結局ありませんでした
アーノンクールに比べてメリハリの利いている分芝居がかっているというか、深刻ぶって
は聞こえます

しかしテンポはアーノンクールよりそれほど速いとは感じなかったのに、結果的に予定
時間の30分(アーノンクールの演奏時間もそれくらいです)を大幅に下廻り、正確に測った
わけではありませんが、26分ほどで終わってしまいました

ところがこのテンポ感が本日のすべてではなかった
続くブルックナーの7番は一転して悠久なもので、特に第2楽章は息の長いクレッシェンド
により壮大な宇宙観を表しました
ワタシの手持ちのカラヤン/ベルリンフィルの64分を大幅に上回り、演奏予定時間の
70分よりさらに上を行く75分ほどで、これは凄かったです
カラヤンと同じハース版を使用しておりましたので、これは解釈によるものなのですね

デュナーミクについてはやはり極端で、冒頭の弦楽のトレモロは全く聞こえません
確かに指揮はしているのに超PPP(もう2個くらいPが付く感じ)で、チェロが入ってくる
ことで、あぁ曲は始まっているのだなと

惜しむらくは第2楽章の出だしの金管が不揃いだったのと、トランペット・ホルンのソロが
ちょっとコケてしまったことで、これさえなかったらブルックナーの7番としては出色の
演奏といえたと思います(この曲もスコアは置いてあるだけで、実質暗譜でした)

本日の入りは必ずしも良くなく、3階席を閉鎖したにもかかわらず2階席中央は半分も
埋まらず、客席の反応を危ぶんだのですが、全曲が終了すると今の演奏を上回るような
壮大なBravoがマエストロに贈られました

何度目かのカーテンコールの際にマエストロは花束を持って現れ、第1ヴァイオリンの
女性に渡していましたが、エキストラの方のようであり、どういう意味だったのでしょうか

ともかく、おなか一杯になるブルックナー7番でした
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