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2019年08月27日02:20

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最近の観劇と読書から

写真は順に
*劇団だるま座 × MAM 「月ノツカイ」チラシ
*誉田哲也「感染遊戯」(光文社文庫)票愛
*朝井リョウ「世にも奇妙な君物語」(講談社文庫)表紙

自分主宰の公演準備でバタバタの中、久しぶりの観劇は、
劇団だるま座 × MAM の月ノツカイ
昭和48年、北海道の炭鉱での物語。
炭鉱に職を求めてやってくる人々にはそれぞれに理由がある。
過酷な肉体労働に従事するに至ったのは、いづれもが社会における敗者なのだという感触。
それでも仕事を通して現場で一人前になり、「一山一家(いちざんいっか)」という連帯感で結ばれていく彼ら。
男気が愛おしく切なく、けれどそんなことにはおかまい無しの容赦の無い環境。
主人公の由里子と亡き夫の因果にもやり切れない思いはあるが、炭鉱夫たちの死と隣り合わせの生き様が、主人公の因果を凌駕して生々しいと感じた舞台だった。
炭鉱事故で寡婦となった由里子を演じた坂東七笑ちゃん、近頃コケッティッシュなコメディエンヌ役で注目してたけど、この役はやっぱり七笑ちゃんの真骨頂だなぁとあらためて思い起こさせてくれました。
そして、満月の夜に現れる すだあきら兄さん、渋かった!初々しい劇団員たちの中にあって大人の芝居を楽しませてくれた剣持直明さん、すだ兄さん、七笑ちゃん、ありがとう。

誉田哲也の感染遊戯(光文社文庫)は姫川シリーズのスピンオフ。
中短編の4作品は見事に因果関係で結ばれており、しかも各作品の主人公は全て姫川玲子ではない。
シリーズお馴染み、私の大嫌いなガンテツこと勝俣が暗躍、勝俣から見た姫川の印象が語られている部分、面白い。

朝井リョウの世にも奇妙な君物語(講談社文庫)は、作者が好きなTVシリーズの「世にも奇妙な物語」をイメージした短編集。
本の腰巻にあるようにアッと驚くオチだがTVシリーズ同様、深さはない。
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