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2019年05月21日05:47

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コイヘルペス

過去に霞ヶ浦で養殖の鯉が大量に死にはじめ、1100トンに達したことがありました。その原因は、コイヘルペスウイルス(KHV)ということが、確認されて、養殖の鯉の移動が禁止され、生きている鯉を含めて全処分が決定、国・県・市町村の負担で価格の8割補償が行なわれることとなり、処分量は約2500トンにもなりました。

感染ルートは不明ですが、養殖の鯉だけではなく自然の鯉にも感染しました。コイヘルペスは他の魚には感染しないそうです。水温が低ければ発病しないのですが、水温が上昇すると発生する確率があがるそうです。

自然水系のウイルスを消滅させる事は不可能で、野生鯉への対策はないといわれています。養殖業者の中には鯉の養殖を続けるのは困難だと、廃業する業者も出ました。霞ヶ浦での鯉の養殖は、網生簀の中に飼育されており、かなりの高密度飼育だそうです。

霞ヶ浦の水は飲用水として使用されているので、住民の中には安全性を懸念する声もあがりました。BSE、鳥インフルエンザ、コイヘルペスと食の生産の場での一連の病気が続いていましたが、これは生態系からの警告でしょうか。

人工的な飼育場での高密度集中飼育には大量死の大きなリスクがあり、一度、病気が発生すれば壊滅的な打撃をもたらし、人間への健康障害や食料供給の混乱をともなうのです。このような場所で飼育された生き物の安全性や病気に対する抵抗力はどうなのでしょうか。

高密度生産システムに対しては様々な面からの安全性、環境保全性、持続性の検討が必要であり、一般の農業・畜産・水産の場においても、基準は違うでしょうが本質的には同じことが求められているのではないでしょうか。

余談になりますが、過去に日本の若者の間で急増していた珍しい病気がありました。キスによってヘルペスウイルス感染するキス病、正式には「伝染性単各核症」といわれるものです。

主な症状は高熱、喉の痛み、頚部のリンパ節が腫れ、数日の入院で治りますが、ひどくなると急性肝炎や肺炎を起こし、心臓や中枢神経系に異常が見られることもあります。アメリカで多かったキス病が、急に日本でも増え始めているのです。

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