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2019年03月03日23:14

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ザ・ビートルズ・モノ・ボックスを聴く

メンゲルベルクのベートーヴェン交響曲全集を
聴く予定だったのだが、
なんと、ビートルズ、モノ・ボックスを
知人から借りて聴くことができたのだ。

CD13枚組で定価39800円。
買おうか買うまいか、どうしようか迷っているうちに
店頭から消えてしまったものだ。

ボックスセット内のジャケットのこだわりなど
コレクターならたまらない内容だろうが
個人的には、そういうことはあまり興味がない。
LPを聴いてきた世代なので、ジャケットが
コンパクトなサイズだと魅力を感じないのだ。

ビートルズのアルバムのうち、特に
「プリーズ・プリーズ・ミー」から「フォー・セール」
までの4枚は、初発CDはモノーラルで出ており、
この4枚は、モノで聴きたいと昔から思っていた。

モノボックスを聴いた結論から書くと、
やはり、その初期の4枚が
モノーラルの音作りがうまくいっている。
「ヘルプ」は微妙だが、「ラバーソウル」以降は
洗練された音作り、音色の多彩さにおいて
ステレオ盤のほうがいいと思った。

○「プリーズ・プリーズ・ミー」
音がステレオ版のように拡散せず、音の塊のような
力強さがこの作品にふさわしい。
ただ、初期のUK盤LPのように、録音レベルが異様に高く
荒々しい音とは違い、
きれいにまとまった音で、そこらへんは常識的なものを感じる。
しかし、ヴォーカルや、各楽器の生き生きとしたサウンドは
この作品のグレードが上がったような印象を受けた。

○「ウィズ・ザ・ビートルズ」「ハードデイズナイト」
もともとシンプルな音作りなので、モノーラル録音に適した
サウンドといえる。
とくに、ビートルズ特有のダブルヴォーカルが真ん中にあるのは
モノの特長であり、これがオリジナルなんだなと思わせる。
ステレオのように、ポールの声が左右から聞こえるのは
同じ人間が二人いるようで、ウソくさいこと、この上ない。

「フォー・セール」も良かった。

「ヘルプ」は、タイトル曲がなぜかステレオ版とは別テイクで
演奏、編集ともうまくいっていない。
2曲目以降も前4作のような鮮やかな音質ではない。
これは失敗か。

先に書いたとおり、「ラバーソウル」以降は、ステレオのほうが
洗練された音作りで、モノに勝ると思うが、
モノーラル版のほうは、別ヴァージョン、ミックス違いがあって、
ファンにとっては、こちらも捨てがたい。

「サージェントペパーズ」の
「シーズ・リーヴィング・ホーム」が1音高いとか、
「ウィズイン・ユー・ウィズアウト・ユー」の
エンディングの笑い声が、ものすごく大きかったり、
「グッドモーニング・グッドモーニング」のニワトリの鳴き声が
低かったりと、いろいろな違いがある。

「ホワイトアルバム」でも
「ドント・パス・ミー・バイ」のヴィオラ助奏がぜんぜん違うとか
(特にエンディング)、
「ヘルタースケルター」のリンゴのシャウトがないとか、
マニアが大喜びしそうな内容だ。

大急ぎで、ひととおり聴いた感想は
ステレオとは違った魅力が満載で
いいのは言うまでもないのだが
39800円払って聴くかどうか。
分売で出してくれば、欲しいアルバムだけ買うのだが。

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