橘玲氏のブログから
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慈善プログラムは玉石混交だが、たまに「大当たり」がある
マイケル・クレマーとレイチェル・グレナスターはともに20代の一時期をケニアで過ごし、アフリカの貧困を改善するのになにができるかを考えてきた。だがハーバード大学やオックスフォード大学で経済学を学んだ2人には、国連のミレニアム・プロジェクトのような「きれいごと」の羅列になんの効果もないことがわかっていた。
2人が最後にたどり着いたのは、教育支援とはなんの関係もなさそうなアイデアだった。それは、「腸内寄生虫の駆除」だ。
このプログラムの特徴は、ものすごく安上がりなことだった。1950年代に開発され、すでに特許切れとなった薬を学校を通じて子どもたちに配布したり、教師が薬を投与したりするだけなのだから。
もうひとつの特徴は、それにもかかわらず目覚ましい効果があることだ。
長期欠席はケニアの学校を悩ます慢性的な問題のひとつだが、駆虫によってそれが25%も減少した。治療した子ども1人当たりで出席日数が2週間増え、駆虫プログラムに100ドル費やすたびに全生徒の合計で10年間分に相当する出席日数が増えた。これは、1人の子どもを1日よぶんに学校に行かせるのにたった5セントのコストしかかからないということだ。
駆虫のメリットは教育だけではなく、子どもたちの健康や経済状態も改善させた。クレマーの同僚たちが10年後の子どもたちの追跡調査を行なったところ、駆虫を受けた子どもたちはそうでない子どもたちに比べて、週の労働時間が3.4時間、収入は2割も多かった。そればかりか、駆虫プログラムはあまりにも効果抜群なので、増加した税収によってコストをまかなうことができた。この慈善活動は、寄付すればするほど「儲かる」のだ。
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鉄鋼王のアンドリュー・カーネギーの自叙伝を読むと、単なる施しは、自己満足に過ぎず、怠けることを推奨し、世の中に害毒さえ撒き散らすと書いています。
そして、今でも残るカーネギーホールのような文化活動、教育のための奨学金 など多くの寄付をして、今でも有効に使われています。さらに、大金持ちは、最後には有効な慈善活動に寄付すべきと言う文化を残しました。
曽根綾子さんも、実際にアフリカに何回も行って、真に役立つ慈善にお金を使うことの難しさをエッセイで書いています。
公的な補助金は、そのほとんどが現地の権力者や政治家に浪費されてしまうことも周知の事実。
援助物資は、そのほとんどが安く叩き売りされるだけです。同時に、援助で流れる物資はコストゼロですから、援助で流れる物資(食料、衣料など)は現地で生産されなくなります。コストゼロのものに対しての競争力は絶対にありませんから、現地の農業、工業を潰します。
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