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2019年01月06日21:31

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「葡萄畑に帰ろう」シュールなコメディ

今年初めての映画は岩波ホール。
昨年来、ジョージア(グルジア)の映画に入れ込んでいる連れ合いが、
これにしよう、その前にランチョンで昼食をという。
あいにくランチョンはまだ開いてなくて、隣のスマトラカレー。
古くからある店らしいが、やっぱりカレーはインド…。

でこの映画、見終えて隣のカップルが「予想と違ったね」。
ん、ピッタリの感想かも。

「葡萄畑に帰ろう」
http://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=10258677&id=4630812
http://www.moviola.jp/budoubatake/

「国内難民追い出し省」の大臣になったゲオルギ。
特注の椅子が届いて、ご機嫌で座ると天にも昇る気持ち。
と、この椅子、ゲオルギを乗せて天に昇り、急降下で肝を冷やさせる。

首相の一声でゲオルギは難民の追い出しに掛かるが、
ゴタゴタに巻き込まれ、殴られて伸びてしまう。

しかし、そこで出会った元ヴァイオリニストで英語教師の
ドナラを見初め、息子の英語の家庭教師にと、強引に
家に連れ込むが、2年前に亡くした妻の姉は気に入らない。

おまけに娘は「難民追い出し」なんて酷いと怒り、
アフリカ系の男性と結婚すると言い出す。

あっという間に政権交代で、ゲオルギは省を追い出され、
おまけに家までも追い出されそうになり…しかし、
ドナラは彼の愛を受け入れてくれて…とてんやわんやの筋運び。

大臣の椅子に座ったのはゲオルギの配下だった男で、
家を追い出さないでほしいというゲオルギの頼みを、
良い顔をしておいて、ドアが閉まったとたんに書類をポイ。

「難民追い出し省」だなんて社会情勢を皮肉るかと思えば、
省内の事務員たちはローラースケートで走り回る。
インコは笑い飛ばし、追い出された家は一瞬にして崩れ落ち、
権力の象徴の椅子は、意志を持って動き出す。

シュールな映像と、葡萄畑の広がる実家の母親の家。
ドナラと息子と、娘夫婦と子どもたち。
田舎の葡萄畑を駆け回る姿は、政治の虚栄と
大地の恵みを際立たせるかのよう。

ちなみに、ジョージアのワインは地中に埋めた甕の中で、
発酵させて作るんですって。なんと紀元前6000年の歴史とか。

いやはや、ほんとにヘンテコな魅力のある作品だった。
シュールなコメディに新年早々、狐につままれたような。
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