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2018年12月25日09:17

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有馬記念の思い出・3

有馬記念の思い出・3

ハイセイコーは1着、2着のどちらかには絶対にゴールする、ハイセイコーは鉄板だという圧倒的な世間の予想でした。バイトの先輩である、自称上智大学哲学科6年在学中のAさんは、「2枠ニットウチドリ、8枠ミヨシホマレで、連勝複式2−8で一発ねらいます。当たれば万馬券です。当たったら、バイトやめるかもしれません」と、無精髭をのばして上気した顔でボクを見て、ニヤリと笑いました。その時のAさんの歯並びが悪かった事をよく覚えています(笑)

そんな事が本当に起こるとは思っていなく、何を世迷い言をとボクは思っていました。ところが、2枠ニットウチドリは本当に2着に入ったんです。でもAさんが予想した8枠ミヨシホマレは馬群に沈んでしまいました。でも悪運強いAさんです。同じ8枠のもう一頭ストロングエイトが、なんと、なんと1着でゴールしたのです。ハイセイコーは、意外にも3着で終わりました。何万という観客の悲鳴が、競馬場にこだまし、外れ馬券が、宙を舞いました。

1着8枠ストロングエイト、2着2枠ニットウチドリ。結果は2−8です。配当は、13,300円。1,000円買っておけば、133,000円。1万円買っておけば、133万円になってます。当時の私の風呂無し四畳半の安アパート家賃が、確か5,000円ぐらいでした。だから、1,000円買っておけば、2年分ぐらいの家賃になっていたのです。すごーい!(泣)

翌日バイト先に行くと、先輩Aさんは普段通りに来ていました。車で出勤してきたかどうかはわかりません。ただ驚いた事に、Aさんをはじめ、板場の人もみんなでその万馬券を買っていたのです。一人が買うと、みんなつられて買ったそうです。ホールの女性達の中にも買った人がいるという話でした。買っていないのは、私だけ・・・・かなり、ショックでした。この時から、競馬は遠ざかっています(笑)

当時、映画にのめり込んでいた私は、16ミリフィルムによる自主上映会をやっていました。熊井啓監督をゲストでお呼びして、終演後お話しを聞くというものです。多少お金がかかりますが、1年に1回バイトでためたお金で上映会をやりました。Aさんは、有馬記念で当てたお金で、ボクに1万円寄付してくれました。私の2ヶ月分の家賃です。助かりました。私はその後、この思い出多いバイト先「北斗星」をやめました。そして「北斗星」もなくなりました。Aさん、B子さんが、その後どうなったかは、全くわかりません。でも、笑うと親父顔のAさん、きっぷのいい性格のB子さんの顔は、今でもはっきりと覚えています。お二人とも、今はもう70才過ぎでしょう。師走の有馬記念の頃になると、ちょっぴり恥ずかしい、ニガイ、そして残念な青春の思い出がありありとよみがえってきます。

ちなみに2018年の有馬記念の結果は、1着ブラストワンピース、2着デイデオロの、4番、6番で970円でした(笑)

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