mixiユーザー(id:9783394)

2018年11月30日05:52

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7つも!(0143 マルチバルブ)

エンジンの出力を上げるには燃焼室を小さくすれば良いですね。あるいは混合気をなるべく多く燃焼室に押し込みます。そうすると混合気がより圧縮されて爆発力が高まりますから。つまり圧縮比を上げれば良い、ということです。
だから本稿0136「内燃機関」で書いたようにシリンダーヘッド下面を研磨して燃焼室容積を小さくしたり、スーパーチャージャーで混合気を押し込むことが試されてきました。ターボチャージは機械的な駆動ロスが少ないのでスーパーチャージャーより効率的と言われますが(ターボラグはありますが)、クルマの場合タービンを超高回転させなくてはならず(毎分200,000回転以上)、実用化は1960年代になってからです。

また、燃焼室の混合気出入口であるバルブを大きくしたり(ビッグバルブ化)、数を増やしたり(マルチバルブ化)することも有効ですね。より多くの混合気を押し込むことができます。必要に応じて、キャブレターも大きくしたり数を増やしたりして、より多くの混合気を作り出します。
前回書いたブガッティ・ブレシアにも一般的な2バルブに加えて高価な4バルブ・エンジンを搭載したモデルもありました。マルチバルブです。

歴史を紐解くと、マルチバルブは1912年のプジョーのレーシングカーが最初です。気筒あたり吸気2、排気2の4バルブでした。しかし市販車にはナカナカ採用されず(近年までオーナー自らクルマの整備をすることが通例でしたので、クリアランス調整が煩雑なマルチバルブは敬遠されました)、スペインのペガソZ-102(本稿0084参照)やフェラーリ275GTB4のような高級スポーツカーの一部で採用されたのみです。
しかし、エンジンがブラックボックス化されてシロートが手を出せなくなった今、4バルブは当たり前で5バルブのモデルもあるほどです。
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クルマではありませんが、ヤマハのFZ750というバイクのレース用エンジンは7バルブですと。写真を見てくださいな。どんなカムシャフトなんでしょ?
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