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2018年11月18日06:26

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過密スケジュール落ち着く(;´∀`)

写真は順に
*恩田陸「蒲公英草紙」(集英社文庫)表紙
*12月コモド島クルーズで乗る予定のクルーズ船「Cheng Ho」デッキ図
*雀組ホエールズ第14回公演「享保の暗闇〜吉宗と宗春〜」チラシ

蒲公英草紙」は少し前に読んだ「光の帝国」と同じテーマだ。
遠野物語からイメージされた『常野(とこの)』物語。
遠野物語と題して記録された膨大な民間伝承。
尋常ならざる数の奇々怪界なる体験談から、この地方の人々に、もしも特別な能力が与えられていたとしたら…という発想から書かれたシリーズなのだろうか。
特殊な能力を授けられた常野の一族が、ある約束事を頼って東北のとある農村の旧家に訪れた日々を、幼少時にその旧家と縁のあった峰子が綴った「蒲公英草紙」で読む形。
この小説では「遠目」と「しまう」能力を有する者が登場。
「遠目」は未来を見通す能力。
「しまう」は人間の経験をそのまま取り込んで自分の中にしまう能力、他の人にその「しまった」内容を開示することもできる。
彼ら常野の種族は一箇所に定着してはいけないし、集団で住んでもいけない決まりごとがある。
蒲公英草紙を書いた主人公の峰子も、ほんの一時、常野に由来する家族とお屋敷の敷地内で時間を共有しただけ、彼らはまた次の土地へと旅立って行く。
クライマックスで少し泣いた…やれやれ又も電車の中…。

12月に今年2回目のコモド島クルーズに出かける。
今回の船にたぶん日本人ガイドはいない。
「チェン・ホー」と読むのかな、そういう名前の船に乗る予定。
お誘いいただいた方によるとゴージャスな船らしい、楽しみです。

「享保の暗闇〜吉宗と宗春〜」は着想は面白いけれど、いろいろダメな公演だった。
徳川吉宗が統治した時代、
御三家の一つ尾張藩、当主「宗春」は、当地では人気のある藩主だったが、吉宗の質素倹約策に逆らって規制緩和を図り、幕府から制裁を受けて蟄居を命じられ、最終的に表舞台から姿を消す。
実際、中部地方では今もなお人気のある歴史的人物である。
せっかくの着目なのに、脚本と演出が良くない。
宗春が地方創生のため「温知政要」を著し藩内で規制緩和、一揆を避けるべく取った政策だが、幼馴染で宗春と心通わせあった吉宗は目くじらをたてるわけでもなく見守っていた。
それが最後になにゆえ宗春に蟄居を命じたのか、そこがちゃんと描かれていない。
家臣からの報告を受けてなお泰然自若としていた吉宗の胸中を描いてこそである。
着眼点に満足し、賑やかな演出にこだわった作品で終わってしまっていた。
思いつきだけで深さが無い。
劇団初の時代劇で衣装もいつになくきらびやかだったが、所作が汚くて閉口した。
客演の松井誠さんのご子息・松井悠さんを除いては。
松井悠さんは流石の所作、まさに「掃き溜めに鶴」状態だった。

先週は連日の観劇で時間を取られてしんどかった…
とりあえず落ち着いてホッとする。
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